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白き聖女の下剋上  作者: 上村 俊貴
獣人抗争とコリンズ
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幕間「ヴォルペの村へ」

追記(2019年5月20日)

就活終わるまでしばらく休載します。

新連載とかやってみたいので、さすがに就活しながらこれと新連載は無理ですからね。

楽しみにしていてくださった方には申し訳ないと思いますが、宜しくお願いします。

いつ再開するかは就活次第になります。

「楽しそうだな?」


 話に聞く限りでは、かなり厄介な人物らしいコリンズの父を説得しに行くというのに、ステイシーの様子はそうは感じられないほど明るいものだった。


「そりゃあそうだよ、空飛ぶ絨毯での移動なんて久しぶりだからね!」


 目を輝かせてそう言うステイシー。


 エドマンドはなんのことを言っているのかさっぱりわからなかったが、その言葉にニルダは驚いた様子だ。


「え? 私の絨毯にみんな乗って行くの?」


 そう言って部屋の隅に立て掛けてあるカラフルな棒状のものを指差す。


 よく見るとそれは、大きな布のようなものが巻かれたものだった。


 話の流れからして、あれがステイシーとニルダの言う絨毯なのだろう。


「うん、そのつもりだけど、だめかな?」


 ステイシーの言葉に、ニルダは難色を示す。


「うーん、乗るかなあ……」


 一人でしか乗ったことのない絨毯に、ここにいる五人全員を乗せることができるかどうかなど、ニルダにはわからなかった。


「まあもし魔法の力が足りないようなら私も手助けするし、カリサちゃんだっているんだから大丈夫じゃない? ね? カリサちゃん?」


 ステイシーに話を振られたカリサは、気合を入れるように体の前で両の手を握る。


「うん、お姉ちゃんみたく上手くできるかはわからないけど、何かあれば私も手伝うよ!」


 嬉しそうにそう答えた妹のカリサを見て、ニルダはやるだけやってみることにした。


「そういうことなら、大丈夫、かな?」


 ちなみに、今となっては完全にカリサの方が魔法の扱いが上手いのだが、そのことは姉の威厳のためにもニルダは黙っておくことにした。


「うん、大丈夫大丈夫。それじゃあ今日中に準備を済ませて、明日の朝一番に出発だー」


 心底楽しそうに拳を突き上げるステイシーとは対照的にコリンズは少し心配そうだ。


「大丈夫なのか本当に……」


 魔法の使えないコリンズにとって、他人の魔法で空を飛ぶ、ということは、その魔法の行使者に命の預けていることにほかならない。


 ニルダとは知り合って日が浅いとはいえそれなりの信用しているが、心配なものは心配なのだ。


「さあ……、まあステイシーがいる限り死ぬことはないだろうし、大丈夫なんじゃない、か? 多分だけど……」


 大抵の怪我は完璧に治せる為か、ステイシーは安全に関して少々大雑把な面があるため、エドマンドも大丈夫とは言い切れなかった。


「エド、そこは言い切ってくれ……」


 直弟子であるところのエドマンドがそういった事で、コリンズはますます心配になる。


「ははは、すまんすまん……」


 心配そうにするコリンズに、エドマンドは乾いた笑いを返すことしかできなかった。



「わーっ! すごいすごい! すごいねニルダちゃん!」


 ニルダが操る絨毯が高速で草原の上を移動する。


 景色が認識できないほどのスピードで流れていくなか、どういう理屈かステイシーは絨毯の先頭に立ち、一人はしゃいでいた。


「……い! ……ルダ! と…………過………ゃな……か!?」


 飛ばされないように絨毯にしがみつくエドマンドは、必死に叫ぶが、風切り音にかき消され、当のニルダまでは届かない。


「でっしょー! やっぱりスピードが命よね!」


 ニルダを褒めるステイシーに、ニルダは嬉しそうにそう返す。


 ニルダはハンドルの握ると人が変わるタイプなのだろうか?


 いや、絨毯にハンドルはないのだが……。


 とにかく、乗り物を操縦すると性格が変わるタイプ、というには異世界にもいるらしく、どうもニルダがそうらしい。


 出発前、そもそも全員乗るかどうかを心配していたことなどすっかり忘れ、ハイテンションで絨毯を操っている。


「………」


 あの様子では、仮にエドマンドの必死の訴えが聞こえていたとして、スピードを落としてくはくれなかっただろう。


 ちなみに一行の中で無事なのは、はしゃぐステイシーとハイテンションなニルダだけで、エドマンドとコリンズは必死に絨毯にしがみついており、カリサは白雪姫(シュネーヴィトヒェン)の絨毯の一部とワンドを凍らせて固定し、そこにしがみついていた。


(ていうかこれ、コリンズと契約して獣人の身体強化魔法が使えてなかったら、俺即座に落ちてたんじゃ……)


 そう考えると恐ろしい。


 これなら、ステイシーの空間筒(ワームホール)で垂直落下させられる方がましなのではないか、とさえエドマンドは思った。


 命の危険を感じる危険な移動は、それから半日近く続いたのだった。

読んでいただきありがとうございます。


今回は短めです。


次のシーンに行くと変なところで切らないとかなり長くなってしまそうだったので……。


前書きにも書きましたがしばらく休載します。


就活が終わったら再開予定です。


それでは。

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