第十二話 死
「こいつらは既にゾンビだ!」
そう校長は言った。
「何ぃ!?」
斧さんは恐怖する。
「や、やめろぉ、近づくな!!」
そんな言葉をよそに、校長は冷徹な言葉を放つ。
「殺れ」
その言葉ともに、座っていた奴らが一瞬で斧さんに向かって飛び出す。
先程まで人間だった「奴ら」は、形のみ元のまま保っている。
そんな奴らに、情なんてない。
だんだん迫ってくる戦友。
斧さんは完全に取り乱していた。
「亜羅太!、駒さん!、宅戸!」
斧さんは、仲が良かったはずの男子達の名を呼ぶ。
だが、彼らには響かない。
どうして、どうして、、
そんな言葉が脳内に響く。
斧さんは取り乱してはいるが、本能で動き出す。
奥の方に這って動いて、そこにあった実験に使うようなガラス容器を大量に投げる。
「うわぁ!、やめろ、近づくなぁぁぁぁ!」
だが、効いてはいない。
「無駄な抵抗を、、、惨めだなぁ。」
校長は、そう不敵に笑う。
無惨にも近づいてくるゾンビ。
ゾンビまでの距離が、後一歩までになった、その時!!
「うわああああ!!」
斧さんは、ゾンビ達を掻い潜り、ガラスを突き破り空へと飛び出す。
「無駄だな、この高さじゃ。」
そういい、校長はパンを貪る。
斧さんは、落下している。
心の中で、あぁ俺死ぬんだと思う。
「ありがとうみんな、ごめん。助けられなかった。」
そう言いながら落ちる。
斧さんは、はっと思い出す。
「ダメだよな、このままじゃ。」
これじゃ、死んだ奴らに、失礼だ。
そこで斧さんは手に持ってる瓶を思い出す。
zombieと書かれた瓶には、怪しげな液が入ってる。
「この際、どうにでもなれ!!」
そういってそれを飲み干す。
直後、小野さんに電流が走ったような痛みが走る。
「グハァ!」
斧さんは一瞬意識を失うが、取り戻す。
「いまなら、いける気がする!!」
斧さんの脳内に、着地するイメージが湧く。
残り100メートルほどだろうか。
斧さんは着地体制をとる。
その1秒もしない間に!
ズドーーん!
斧さんは着地することができた。
その後、斧さんは深い絶望感に襲われる。
「みんなはしんだ、なのに俺だけ、、、」
いっそのこと俺も死ねば良かったなんても思う。
その時。
「お前、どうしてここにいるんだ?」
そこに、そんな声が響く。
「え、T先生!?」
そこにはT先生がいたのだ。
しかもいつもの姿。250kgも体重はない
「どうしてここに?」
そう小野さんは問いかける、が、
「そんなことはどうでもいい。一旦ついてこい。」
「h、はい、、
そういい、5分ほど歩きとある家に着く。
「入れ」
そう言われ、そこに入れられる。
中に入ってすぐに、ソファに座らされる。
そして向かいの椅子にT先生が座る。
するとT先生が口を開く。
「俺は味方だ。話せ、ここまでの全てを。」
そう言われ、斧さんは口を開く。
最初に、、、
「もうみんな死んだ。」
そう小野さんは言った。
第十二話 完




