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異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: #とみっしぇる


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22 初の共闘と渡せなかった土産

親切な女の子3人にお礼をした翌朝、マコトは再びプラドダンジョンに入ろうとした。


しかし余計な人間と会った。マコトが女の子にダンジョンボスの素材をあげたことを聞きつけたやつがいた。


「おい、お前」

「ん?なに」


要件を聞く前に6人の冒険者に囲まれた。男4人と女2人。いずれも20代なかばくらい。


魔法使い風が男女1人ずつ。残りの人間の武器は剣3人で弓1人。


「あの弱っちい3人がいなくなったと思ったら、お前に金目のもん貰ってトンズラしたらしいな」


「まあ、世話になったお礼はしましたよ」


お姉さん達が急いでダンジョン前を離れた時、用心しすぎだろと思った。けれど、こういう輩がいるから正解なんだと納得した。


「今度はアタシらが世話してやるよ」

「俺らのパートナーに入れてやるから、一緒に来い」

「そうだぜ。使ってやるよ」

「断らねないわよね」


話に脈絡さえない。


バルセロ村を離れたあとは、いい人に出会ったあと、必ず悪い人間に会う。


けれどマコトは性善説を信じる日本人。


彼らも自分の命をかけて明日の糧を得る冒険者。言葉と態度は荒くても、一緒に冒険したら戦友になれないかと考えた。


「パーティーはともかく、一緒にダンジョン入りますか」


「そうこなくっちゃ!」


マコトは最下層の30階にしようと言った。


「お、おう。いいぞ」


冒険者6人組も30階のダンジョンボス部屋は攻略したことになっている。


なので30階ボス部屋前にある転移装置は使える。


「へぇ、この人達って俺と違って、ズルしなくても強いんだ」


これにはからくりがあり、彼らには大した実力はない。2年前、5パーティーで30人のレイドを組んで人海戦術でダンジョンボスを倒した。


その時に報酬の分け方で揉めて、2度と共同戦線は張っていない。


6人だけだと、ギリギリで21階までなのだ。


セーフティーゾーンにもなっている30階ボス部屋前に転移すると、マコトは29階に上がろうと誘った。


6人はためらいながらも付いてきた。29階は魔物のレベルが35。普段から少ない人が、今日は他に見当たらない。


20分ほど回廊を歩くと、魔物が現れた。このフロアは3匹の魔物が同時に現れるのが基本。今回は熊、イノシシ、鹿。


アーマーアームベア、ラピードボア、モノボーンバックが出た。


マコトが現役冒険者のお手並み拝見と思うと…


「あばよ!」

「撤退だぜ」

「さよならー」


かなわないと見た冒険者6人は、マコトに危険な魔物を押し付けて逃げた。


マコトは予想していたとはいえ、こんなに早く逃げられるとは思わなかった。


「ホントはいい人とか期待した俺が間違ってた。次は第一印象で感じた通りに対応しよう」


仲良くなれたときは、お土産に日本の物を渡そうと思っていた。人里に出てから用意していた、砂糖などを入れたエコバッグも今回は宙ぶらりんだ。



見られていないなら、自分の戦い方をするだけ。


新しく手に入れたダンジョンボスの三つ叉に別れた鋭い角を武器にする。


魚肉ソーセージを天井近くまで投げると、魔物の視線はそちらを向いた。


マコトは素早くバックアタック態勢。熊の後ろから腹を狙って突き込んだ。


サクッと大きな抵抗もなく熊の厚い皮と脂肪を突き破って深々と刺さった。マコトはプレハブ退避。


反射的に腕を振り回した熊の腕に、右側にいたイノシシが弾かれた。


魚肉ソーセージにありついた鹿には、横から現れたマコトが首元にサクッ。


「鹿の角、使えるな~。これで槍作ろうかな」


重症の魔物3匹を仕留めた。魔石エネルギーは各20dで合わせて60dゲット。


肉は食べたことがない熊だけ回収した。だけど、そこまでこだわりはない。


昨日、高級な鹿肉を食べてマコトは思った。日本から持ち込んだ牛肉と豚肉の方がランク2ダンジョンボスより旨い。



それより29階の回廊は無意味に歩いていた訳ではない。


買ったダンジョン地図を見ながら、最大注意と書かれた袋小路に来た。


壁の1カ所を押すと通路ができて、先に部屋がある。部屋の中央には魔鉄の塊が20キロ。触れると部屋の入り口が閉じる罠部屋だ。


マコトは罠を作動させて、オオカミ20匹を呼び出した。


目的は最初からこの部屋。マコトは普通の冒険者とは狙う物が違う。


たまにしか現れない高い獲物は必要ない。プラドダンジョンの魔物で例外的に肉の味が悪く、毛皮も安くてもオオカミがいい。


20匹分の魔石を同時に得るチャンス。


マコトはプレハブ避難の前に、焼きマヨ乗せソーセージを5本投げた。


やはりオオカミはソーセージを奪い合った。追加の5本を投げるごとに動いているオオカミは減り、最後は傷だらけの3匹が残った。


そいつらを剣で倒し、息があるオオカミにもトドメを刺した。レベルは34まで上がった。


オオカミはレベル35。1匹20dの魔石エネルギーで、合計400d。


効率よく魔石を稼げるけど、次に罠部屋が整う10日後まで作動しない。


早速、150dを消費してプレハブ小屋レベルを5に上げた。部屋はまたも縦繋ぎ。


マコトが外から必ず戻る玄関の部屋はトイレと風呂だけにした。台所と冷蔵庫は2番目の部屋に移した。


それで疑似転移と空間収納の有効距離が19メートルに伸びた。空間収納は一辺7メートル。


今回のグレードアップはプレハブ小屋の壁が進化。透明モニターにした天井、壁、床の表面外側にプレハブ小屋の内側にいても空間収納の出入り口を出せる。


「これ、すごい便利。盗賊から物資奪うとき、見つかるリスクがなくなる」


もう一つは、マコトの任意で外の音が拾える。


次のレベル6までは魔石エネルギー150d。一部屋追加と冷蔵庫の進化だ。



今回ゲットの魔鉄は高く売れる。この世界は魔法を自分の力だけで放出できる人は少ない。


だから鉱脈に魔素が混じって出来上がる魔鉄、魔鋼、魔金、ミスリル銀などで作った武器でサポートする。


魔力伝達力がある杖に魔力を流すと、炎や風を飛ばして戦える。剣なら斬撃に追加ダメージを乗せられる。


こういう事情もあって、物理戦闘職でも魔力を鍛えねばならない。


魔鉄の使い道を考えながら、マコトはダンジョンの出口に向かった。

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