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準備完了!

ランちゃんから依頼を受けて、すぐに準備も完了したよ。

とりあえず、小物入れとこの杖型錬金鍋で良いかな。


「ナルミ、準備はどんな感じ?」

「あ、ランちゃん。もう終わったよ」

「……はぁ!? いやいや、まだ1日しか経ってないんだけど?

 まぁ、確かにたかが1週間だし

 準備はそんな要らないかもだけど」

「あはは、私の場合は普段使ってる道具を持って行くだけで良いし」


私はランちゃんに普段私が使ってる道具を見せた。

時空歪曲による無尽蔵に道具を入れる事が出来る箱。

イメージとしてはちょっとした物入れだけどね。

お財布型のがま口にも同じ様に色々と入る様にしてる。

だって、こうすれば無くさないしね!


それともうひとつが小型錬金鍋。

沢山作ってて、収納空間にも入れてるから

その空間から出せるんだけどね。


今回は簡単にポンと出せるように改造してるよ。

ボタンをプッシュすると、杖の一部がぽろっと取れて

そこが錬金鍋に変化するようにしてるしね。


ボタンを3回連続で押せば、杖その物が変化して

大きめの錬金鍋に変化するようにもしてる。

これで大きな錬金だって簡単だよね!


「……で、その2つの道具がどうしたの?」

「えっとね、まずはこの小物入れだけど、はい!」


小物入れからテントセットを取り出してみた。


「な!? そんな小さな箱から何でそんなデカいのが出てくるの!?」

「師匠直伝! 時空湾曲錬成! 小さいのは見た目だけで

 その正体は大量の道具を収納できる超便利道具!

 覚えるの大変だったよ! 時間を湾曲させる必要があるんだ。


 まずは術者の魔力だけど、これを膨大に消費して

 錬金鍋に特別な時計を一緒に混ぜないと行けなくてね。

 この時計も錬金術で作って、普通の時計に数多の魔物素材を投入。


 時間を操る魔物だったかな、その素材を利用して時計を加工するの。

 この時計は時間を止めたり出来るらしいんだけど、魔力消費が高くて

 時間を操る魔物に対するカウンター程度にしか使えないんだよね。


 まぁ、並程度の魔力しか持ってなかったら

 カウンターとしても使えず。

 正確な時間が分かる超精密な時計としか機能しないんだけどね。

 

 で、その時計を錬金した後に、小型の箱を錬金鍋に投下して

 そこで空間を湾曲させる必要があるんだよ。

 この中身の道具だけど、使用者以外は出せなくてね!」

「わ、分かったから! そんな早口で言わないで!」


あ、あはは、そうだよね、普通は分からないよね。

私はずっと師匠から学んでたから分かるんだけどね、あはは。

ついつい早口になっちゃうよ、悪い癖かもね。


「つ、つまり……凄い道具だと言う事ね」

「そうだね、凄い道具だね。師匠と私以外作れないかも?

 よくは分からないけどね、他の錬金術師は知らないから」

「そ、そうね…で? その杖は?」

「えっとね、この杖は」


私は杖のボタンを押した。同時に杖の一部がポンと取れた。


「え?」

「はい、小型錬金鍋!」

「……どう変化したのよ、それ」

「ボタンを押した後に道具の一部が離別して

 杖の外に出た後、一瞬で魔力となって散った後

 再度錬金鍋として再構成してるだけだよ。

 錬金術師の基礎中の基礎である技術だね!


 錬金術は元々鍋の中に入った素材を魔力にまで分離した後

 再構成させる必要があるんだよ。

 世界の物質は大体魔力によって構成されてるんだよね。

 人によっては原子とも言ってるね、そう言う物質が構成してるの。


 錬金術はその物質を操ってたりするんだよね。

 とは言え、物体を即座に魔力に変化させる事は出来ないから

 まずは錬金鍋に入れた後、物質を魔力にまで分離した後

 錬金鍋の中に滞在させるの。そして、完全に魔力にまで分離して

 その後は新しい物質として、魔力を再構成させる必要があるの


 その再構成までかなり時間が掛るんだよね。

 どんな素材がどんな魔力を有しているのかを把握しないとね。

 で、その魔力を新しい物質へと組み替える必要があるんだけど

 その時は言わばパズルのような物で」

「長いわ!」

「あだ!」


か、軽く叩かれちゃった…ちょ、ちょっと早口で言い過ぎた。

うぅ、やっぱりこう言うお話しをするってなるとテンションが上がるね。

そのせいで周りが置いてけぼりを食らってしまうよ。


「うぅ、と、とりあえずボタンを押した後に分離して

 そこで即座に再構成まで行って、自動で錬金鍋に変化するの」

「はぁ…何か、あなたって普段馬鹿というかそんな感じだけど

 何? 錬金術の事だけは異常に詳しいというか…」

「私の生業だからね、師匠から凄く叩き込まれたし」

「あんたの師匠って誰だっけ」

「もう、忘れたの? 酷いよ! 私の大事な師匠なのに!

 私の師匠はアミルテット・L・ファスジアだよ!」

「意外と長いのね、私も人の事言えないけど」

「師匠は自分の事をアリアと呼んでって言ってたなぁ」

「ふーん」


いやぁ、師匠に教わるのは大変だったよ!

でも、師匠の教え方が上手かったからすぐに覚えたんだけどね。

錬金術の基礎とか錬金術の技術から応用まで全て教わったよ。

5年間も時間が掛ったけどね、あはは。


「で、その師匠は何処に?」

「王都で錬金術をしてたはずだよ」

「じゃあ、ついでに顔でも見せたら?」

「うん、そのつもりだよ。お父さんお母さんにも会わないとね」

「それが良いわ、それが」

「じゃあ、今から行くの?」

「あなたの準備が出来てても、私の準備がまだだから…」

「はーい、じゃあ待機しておくね」

「そうして頂戴」


それから少しして、ランちゃんの準備が整った後

私達は王都へ向けて進み始めた。


「ねぇランちゃん、なんで私と2人だけなの?」

「馬を操ってる人も居るでしょ? 3人よ」

「あ、そう言えばそうだね」

「忘れないでくださいよ、自己紹介はしましたよね?」

「えっと、確かランちゃんに仕えるメイドさんだっけ?」

「はい、ランスフォート様にお仕えする専属メイド

 シック・フォートと言います」

「シックさんだったね! 思い出したよ!」

「忘れないでよ、自己紹介してすぐじゃ無いのよ」


シックさんはメイドさんだからなのかな、ここでもメイド服だね。

髪型は緑色で短い髪型だね、なんで緑なんだろう?


「なんで緑なんですか? あ、髪の毛の色です」

「両親が緑髪ですから、その影響ですね。

 瞳の色も緑なんですよ、綺麗で気に入ってます」

「まぁ、緑色は目に良いって聞くしね」


確かに緑色は目に良いって言うし、綺麗だよね。


「さ、そんな話は後で良いかしら」

「そうかな? あ、そうだね、気になることがあるんだよ」

「何よ」

「護衛さんは? 私とランちゃんとシックさんだけじゃん」

「護衛は不要よ…と言うか、護衛とかあの村で雇えるかっての」

「ま、まぁうん…そ、それもそうだね…お父さんかお母さんが居れば

 話は別かも知れないけど、今は村に居ないからね」

「そうよ、まぁ仕方ないけどね…あなたの両親は優秀だしね。

 実力は申し分ないし…はぁ、せめてあなたの妹が居ればね」

「エリザの事だね、あはは、確かにエリザも強いからね。

 まだ中学生くらいなのに強いし」

「それを言ったら、あなたもまだ高校生くらいでしょうに」

「そうだっけ? 私、あまり今何歳か覚えてないんだよね。

 ずっと錬金術の事ばかり考えてたし!」

「……今のあなたは16歳、私と同い年よ」

「そうだね! うん! エリザは13歳だっけ」

「そうなるわね…と言うか、なんであなたは16で1人暮らし?」

「私がそれを望んだからだよ!」


うんうん、お店を建てたかったし、後ランちゃんも居たからね。


「ずっと両親から王都へ来ないかって聞かれたんでしょ?」

「そうだね、いつも言われたよ」

「何であの村に残ったの?」

「ランちゃんが居るからだよ?」

「な!」


ランちゃんが顔を真っ赤にした…は、恥ずかしがってるのかな?


「な、なな、何で私が居るからって…そ、そんなの!」

「大事なお友達だからね、一緒に居たかったの」

「よ、よく恥ずかしがらずにそんな台詞を言えるわね!」

「本当の事だからぁ~ そんな揺すらないでぇ~!」


うぅ、そんなに怒られるようなこと言ってないのにぃ!


「…ま、まぁ良いわ…その、あ、ありがとう…」

「うへぇ、目が回るよぉ…」


でも、何だか楽しい気がするかもね、やっぱり2人でよかったかも。

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― 新着の感想 ―
[一言] あらすじから「、」を使わない不親切な文章なのであまり期待していませんでしたが、やはり中身もそれなり……かぁ。
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