28話
やっと6歳になるよ。ボーのこともあったし、1年が長く感じたな。今年の誕生祭は、ボーの弔いの儀から始まった。この弔いの儀で、ボーのしっぽは燃やされる。ほんとにこの世から、ボーそのものが消えるのだ。消えるなんて悲しいといったらババ様に、記憶には残っておるじゃろと言われて、多少は気が楽になった。
「ミア、忘れろとは言わないが、思い出しすぎるのもな。ボーが気になって、帰れなくなってしまうよ」
「わかってるけど…」
そう簡単に思い出すなとは、無理だ。ぼーっとしようかなの一言で、ボーを思い出してしまう。前世で、ばーちゃんが「私が死んで悲しくても、時間が解決してくれるから。最初だけひしずってもいいけど、少ししたら思い出にしてね」って言ってたな。だから、時間が解決してくれるのだろうから、今は少しは悲しんでいいよな。いつか思い出になるまでは。
弔いの儀が終われば、例年通りの誕生祭が行われた。今までと違かったのは、組手大会で私が1位になったことだ。進化ってすごいんだな。
誕生会が終われば数日後には、今年一回目の種植えがある。今年は、私の指示でお試しで、植える場所を食べ物系と、繊維の草の植える場所を交代する。他にも、実験ででた一番よく育つ条件で育てるようにする。よって、耕しから始まるので、種植えに今まで1日で終わっていたのが、2日以上かかるということだ。
今までと違って、根気がいるな~。今年から参戦する下の子組が、飽きないといいな。飽きたら、クロスケにケガさせない程度に遊んでてもらお。
種植えは、道具を増やしたおかげで、予定通り2日間で終わった。そういえば、2歳の時にここで蜘蛛のモンスターに襲われたんだったな。あれから3年半たったのか。毎日獣人に囲まれて楽しいからか、人間のころよりも早く過ぎてく感じ化する。
「ミア、ぼーっとしてどうしたの?」
「あ、2日後に隣村に行って、新しい植物の育て方とかの説明うまくいくかなって、考えてた」
「あっちからお願いがあったんだから、ちゃんと聞くわよ」
2回にわけて返す予定だった食料は、この前返した1回でいいので、よくとれる育て方を教えてほしいとお願いされたのだ。知り合い少人数やほとんどよく知っている人ならいいけど、お遊び会で見た程度の知り合いに教えるとか、緊張してしまう。変な汗かく。正直言って、説明書あげるから読んでやってくれって説明断りたい。しかし、村長同士の約束だし、そうそう断れないので、説明しに行くしかない。
しかも今回は、隣のロン族村に教えるだけだが、2回目の種植えは、フォル族の所に教えに行くことも決まってるんだよ。パパよ、娘自慢したいからってハードすぎるって。
2日間考えた結果、前も試したがアニメのキャラをモデルにして演じる方法で、緊張を抑えることにした。前世でもこれやったとき、1人称がキャラに引っ張られて、俺や僕って言っちゃったことあるから、気を付けないといけない方法だ。
これから私は、優しくてできる受付嬢。主人公にいろいろ教えてくれる受付嬢だ。そう考えて、できるだけ笑顔で挨拶する。木盤を持ってもらい、話しているところを、木の棒で指し示しながら、説明していき、どうにかやりきった。で、演じていたからやってしまった。
「ご質問はありますか?」
ポカしたー。質問聞いたら絶対帰ってくるって。聞かなければ、強制的に終わらせれば終わったのに、何やってんだ。やっちまったと固まっていると、誰も声をあげない。私もみんなもしばらく固まっていると、村長のビドが誰もいないようだなといった。
「誰もいないんですね」
「そのようだな。さっそく、お昼を食べたら種植えを始める。みんないいな」
その言葉にみんな頷いて、食堂に移動していく。無事に終わってよかった。この感覚を忘れないようにして、フォル族にも説明しよ。
お昼後から始めた種植えは、私の所よりも畑が広く、道具の説明もしながらだったので3日かかった。1日休憩で泊って帰ることになったので、村には5日ぶりに帰ることとなった。
帰り道も、食べれそうな草や実がないか探しながら帰る。ホーンも、紹介があったのでついてきているので、帰り道に薬草がないか探している。
適当にとって、臭みがあるかどうかを嗅いでいると、ヨモギの匂いがした。匂いの草を見てみると、緑色の草でヨモギっぽい形をしている。え、完璧ヨモギじゃん、食べれるっしょ。ぱくっと葉を一つ口に入れ、噛んでみると、ヨモギの味が口に広がる。噛めば噛むほど広がる。歩きながら、1つを残して食べてしまった。
「うまいな」
「何食べてるって、ミア大丈夫⁈。それ軽くですけど、腹痛になる草ですよ」
「うそ」
ホーンが、私の持ってるヨモギを見てそう叫んだ。ヨモギ毒なの⁈。確認すると、ババ様に説明されたので、確かに腹痛になる効果がある草らしい。症状は、食べてからしばらくすると出てくるらしいので、痛みが出る前に急いで村に向かった。ヤバいよ、結構食べっちゃったよ。
急いだので、お腹が痛くなる前に村につくことができ、そのままババ様の所に直行した。
「ババ様!」
「どうしたんじゃ、大慌てで帰ってきて」
「ミアがこれを食べました」
「ふむ、腹痛の草じゃな。痛みはどうじゃ?」
「まだないです」
「どれぐらいの量を食べたんじゃ?」
「今持ってるものの倍は食べました」
「倍か。本当に今何ともないんじゃな?」
「はい、まだお腹痛くないです」
「なら大丈夫じゃ。それだけの量を食べれば、本来なら痛みがすでに襲っているはずじゃ。おそらく進化によって、耐性がついたのじゃろう」
ババ様の言葉を聞いて、みんな拍子抜けしてしまった。ひとまずドドイに抱えられていた私は降ろされた。よかった~、ヨモギで腹痛になるところだった。ん、待てよ。
「ババ様、私って多少毒物食べても大丈夫ってことですか?」
「程度は分からないが、これ程度なら大丈夫なようじゃな」
「もしみんなが食べたら」
「他の者であれば、腹痛になるはずじゃ」
これは、ヨモギ独り占めができるということか。好物独り占めか。ひそかにとって、自分の野菜に食べるとき入れたり、ヨモギお茶とかも飲んだりできるっていうことか。進化万歳。
「何はともあれ、ミアに何かなくてよかったよ」
「そうじゃよミア。わざといろんな毒草を食べ当たりせんのじゃよ」
「今、またヨモギ食べようとか思ったでしょ」
「なぜバレた」
みんなの目をかいくぐらないと、いっぱいヨモギが食べられないようです…。
誤字報告ありがとうございます。




