♪飛び入り入部
次の日、みんなより1日遅れて吹奏楽部に入部した。
入部届を出した時、顧問の須川先生は私に言った。
「3年間続けられますか?希望の楽器じゃなくても続けられますか?もし、続けられないというのならば、これは受けとれません。どうぞ違う部活に行ってもらって結構です。」
と。淡々とさらっと言った。
全身が凍りついた。
部活ってそういうところなんだ。
中学校ってそういうところなんだ。
でも、自分で決めたことだ。
私が自分から意見を人に伝えることは、中学生になってから初めてのことだった。
だから、「はいっ」と須川先生の目を見て言えた。
教室に入って萌香に言った。
「はるも吹奏楽部に入ることにしたんだ。ママがいいって言ったの。今日からだよね?飛び入りだけどよろしくねっ!」
萌香も「本当に?やったー、こちらこそよろしくねっ!」と言ってくれてニコッと笑った。
放課後
部室に入ると、壁際にはたくさんの1年生。
親友の上原怜音もいる。幼稚園で一緒だった播本莉々奈も。
一回も見学しないで入った部活。
音楽が得意な訳でもないし…。
さっきの「はいっ」と言った自信はどこへやら。
不安でいっぱいになっているところでミーティングが始まった。
今日は1年生は自分が希望している楽器を中心に楽器体験。
私は小学校の時仲の良かった若杉モカ先輩の誘いで、神谷紗綺、髙木世梨渚と共にクラリネットパートの見学へと向かった。




