証明終了
我輩にとって、レース結果は当然の結果だ。
胸を張って自慢することでもない。
ただ、万馬券を当ててご機嫌になっている飼い主の笑顔を見るのも、悪くはない。
飼い主の佳子は、当たったお金で、豪勢な夕食を食べていた。
我輩もそのおこぼれを、もちろん、いただいた。
猫がまっしぐらによってくるという缶詰である。
なるほど、言い得て妙である。
我輩は年季の入った数学者であり、ご飯めがけてまっしぐらに走っていくなど、はしたないことはしない。
だが、この缶詰が美味しいことには、完全に同意である。
その缶詰を、我輩のために10個も買っていただいた。
残り9個もある。
我輩が食べたい時に、催促をすれば、出してもらえるはずである。
食べて、寝て、好きな時に数学をする。
数学に没頭できる環境がさらに快適になった。
存在証明は、存在している例を一つ見つければよい。
我輩が提唱した仮説。
『猫の方が数学者に適している』
証明終了。Q.E.D.
読んでいただきありがとうございました。
感想と評価をいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
(2020年7月9日追記)
おかげさまで、5万pv、2000pt、200ブクマ達成しました。本当にありがとうございます。
他の作品もぜひどうぞ。
ほっこり系が好きな方は、ももちゃん。真面目系が好きな方は、ブタ心臓。シュールなギャグが好きな方は、コーヒーイカ飯、遺伝子組み換え桃太郎。現在、ファンダジーにも挑戦中です。色々書いていますので。ぜひご覧になってください。