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「今日は何を見て帰るの?」
聖女様も着いて来ちゃった…暇なのかな〜。
「前回は回復魔法の上級魔法を学んで帰っただろ?もう身に付けたのか?」
「まだ呪文を覚えているところです。でも、あとちょっとだから次は身体強化魔法にしようと思って」
「ちょっと待って?もう上級の呪文を覚えるところなの?いくら聖女の杖があっても早過ぎない?」
「ええ。まだ呪文を覚えるだけです」
「まさか中級魔法は全部覚えたのか?」
「はい。お陰様で中級の回復魔法は病院でも役に立ってます。だけど上級魔法が使えたなら、もっと皆の退院も早まると思うんですけど」
「はあっ?!まさか中級魔法を広範囲魔法で使っているのか?」
「いいえ。広範囲魔法はまだダメだって父から許可が出ていませんから。兄ですら、まだだと思いますよ」
広範囲魔法は文字通り一つの効果を広範囲にかける魔法だが、上級同等の魔力が要る。だから父や祖父のレベルでも初級魔法の広範囲魔法までしか使わないそうだ。
でもプリシラが中級魔法の呪文を音楽に乗せると、音楽が聞こえる範囲では効果がある気がしてるんだけどね。
それは何となく黙っとく。
「プリシラ、もし中級魔法を広範囲で使えるようになったら、それはもう聖女や大神官レベルよ?」
「上級魔法は無理ですか?」
「その魔法を一回きりならイケるかもな。でも上級魔法の全制覇は骨が折れるぞ。この私ですら…姉上も3年は要したぞ。呪文がとにかく長いしな」
やっぱり侯爵家ですら苦労してるんだな。
「小侯爵様は光の攻撃魔法は使えますか?」
「それなぁ…私も使えたら、さぞカッコいいだろうと思ったが、初級魔法は「わっ眩しい!目眩しだっ!」っていう微妙な攻撃魔法だったんだ…だからヤメとけ」
「ええっ?懐中電灯レベルなの?」
「そう言うなよ。アンデッドや幽霊には効くんだぜ?」
「そんな魔物はいないけどね。中級からは凄いのよ?でも呪文がねぇ…」
「長い以外に問題があるのですか?」
「ええ。恐らく息継ぎせずに一気に読み上げなきゃいけない箇所が数カ所あるの。私は途中で息切れして一度も成功してないわ」
「ちなみ中級を発動できると、どんな効果が?」
「ホーリーという光線が天から降ってくる」
「凄い!」
「ちなみに初級はライトアローという光の矢らしいんだが…」
「眩しかっただけだと?」
「敵のいない場所で試しただけだから、実感がそれだったのかもな」
「でも私も父も同じ感想を持ったわよ?」
「ちなみに上級の攻撃魔法は?」
「ああ…アレを撃てたら無敵かもな。恐らく一瞬で魔物を殲滅できる。だが初代聖女しか使えたという記録しかない」
「どんな魔法なんですか?」
そのタイミングで、ちょうど書庫に到着する。
「ああ、実際に魔法書を見てみるといいだろう」
イノがそう言って奥から上級魔法書を持ってくる。
「出来るか出来ないかは別として、一応はそのうち目を通すからな。それに光属性の魔法使いは全員、上級まで見る権利がある。お前にはまだ早いとは思うがな」
「魔力の少ない末端の者にも、上級魔法まで見る権利があるって不思議ですよねぇ?」
自分的には有り難い権利だけど、と思いながら魔法書のページをめくる。
「あ〜その理由は多分、伯爵家には伝わってないだろうな〜」
「そうね初代聖女の長女だった、侯爵家の先祖の愚痴だからねぇ。その記録が残っているのだけど、初代聖女の次女は初級魔法は使えなかったクセに、中級と上級魔法はバンバンぶっ放していたらしいの」
「確か…次女殿下は魔力はあったけどコントロールが苦手だったって、王家の記録にもあった」
「そうそう、だけど討伐に出ていたのは、いつも次女殿下だったそうよ。広範囲の上級魔法の補助や回復魔法をザックリ味方辺りに放ってたらしいの」
「味方辺りって、それって範囲内にいた魔物にも?」
「魔物って回復魔法で回復するのか?」
「さあ?」
えっ?知らないの?色々とビックリだ。
「あった、光魔法の攻撃のページ」
えぇと上級魔法…「七賢人?七賢人って書いてある」
「そう七大賢人の力が借りれるらしいの」
「その力を借りれたら何が起こるの?それにその七人の中にはヘボい人は一人もいない設定?」
「そんなの分からん」
「七賢人が誰なのか分かってないの?」
「‥‥‥」
マジか!




