第九話 一方的な決闘
ふむ、此処が決闘場か。なかなかに豪華だな。
「これより、Aランク冒険者ユキと、Dランク冒険者ルッシュの決闘を開始する!決闘の腕輪を装備せよ!」
?ああ、決闘の腕輪ってこれのことか。
「【鑑定】」
決闘の腕輪
決闘の腕輪を装備している者同士は、相手を殺すことはできない。致命傷の攻撃をされても、必ずHP1で残る。腕輪を付けた者の配下にも効果がある。
ただ、HP1で残った状態では、全てのステータスが1になる。
ああ、安全のための防具か。……そういえば私防具買ったことなかったな。
なんか毛皮売ってお金はいっぱいあるから何か買ってみるか。
どんなのがいいだろうか。魔法使い系の装備だよな。やっぱり。
「では、開始です!」
お、始まった始まった。あ、相手の強さを見るの忘れていた。
「【鑑定】」
ルッシュ 人間 25歳 男 Lv22 天職 剣士
HP90 MP10
腕力65 防御力59
俊敏38 知力23
スキル
かかと落としLv5 叩き割りLv4 兜割りLv3
受け流しLv2 脳天突きLv4
あっれぇ?思ったより弱い?HPとか私と同じくらいだし……
もしかして、私ってHP結構ある方なのかな?
いや、コイツが弱いっていう説もあるな。わかんね!
「オラァ!【叩き割り】!」
えっ?めっちゃ舐められてる?こんな斬撃すぐに避けられるよね?
あっ、そうか。牽制だ牽制だ。だがしかし、牽制にしては本気っぽくね?
「なんだと、あれを避けるだと……」
「なにいってるの?あれってけんせいだよね?」
「テメェ、ぶっ殺してやる!」
お、ヘイトがブラキスに向いた。
「マリン!行っちゃえ!」
「あいよ。氷槍!」
「フンッ、たかがスライムの攻撃が効くと……ガハッ、貴様!何をした!」
えっ?ただマリンが氷槍撃っただけだよね?
「【鑑定】」
ルッシュ 人間 25歳 男 Lv22 天職 剣士
HP1/90 MP1/10
腕力1 体力1
俊敏1 知力1
えっ!?ただの【氷槍】で90も減ったの!?
コイツ雑魚でも一応Dランクだろ!?
「おい、貴様!一体何をした!」
「えっと、何もしていないです」
「嘘だ!そうでなければたかがスライムの【氷弾】を食らうはずがない!」
は?氷弾?なんだそれ。
ああ、そうか。極魔法はあまり広まっていないんだった。
「あれは私のスライムが考えた【氷槍】です」
「はぁ?スライムごときが魔法を考えるなんておかしいだろ。ズルしたに違いない!」
うーん、マリンが普通のスライムじゃないこと言おうかなぁ
いや、コイツごときに言うことじゃないな。
「では、あなたを倒したので、証明はできましたね。では」
ふぅ、やっと帰れる。早く宿取って眠り
「ちょっと待ってくれるかな?」
ふぉあ!?誰だ!?ブラキスの【気配察知】に反応しなかった!何者だ!?
……?割と普通の青年だと思うけど……20歳くらいかな?というかこの世界にはイケメンと美女しかいないのか?
「ああ、僕はギルドマスター、ディアブロだよ」
ディアブロ!?それって悪魔の名前じゃ……
「悪魔の名前だよ。生まれてすぐ歩いたから親が気味悪がってね。この名前をつけたんだと」
えっ、思考を読まれている。どうしよう。
「ふっふっふー心読だよ。僕の固有スキル。まあいい、ギルマス室にきてもらおううか」
これはちょっと面倒だな。どうにかして逃げられないかな?
読んでいただき、ありがとうございます。




