15、斬撃乱舞
「ふう、ごっそり敵を減らせたか」
榴弾の雨によって、多くの巨大シャコが紫色のエフェクトを発して消えていく。
リダはひと息つきながら、ナナサカの方を見る、ナナサカは複数の巨大シャコに囲まれているが、リダの視界端のナナサカのHPゲージが減って無いので、リダは問題無いと判断してドロップした装備箱を集め始める。
そんな中、ナナサカは気分がハイになっていた。
想像以上に空歩が楽しいのだ、空中を蹴って、地面に向かって高速移動しつつ、巨大シャコを斬っていくのが、ナナサカにとって爽快だったのだ。
「遅い遅い!」
ノリに乗ったナナサカはどんどん複数の巨大シャコを解体していく、解体された巨大シャコは紫色のエフェクトを発して消え行く。
「遅いーー!」
巨大シャコのパンチはもはやナナサカには届かない、何故なら巨大シャコパンチよりも早くナナサカが動いている為だ。
「あれは完全に熱中しているな、早く装備箱集めておこう…これ回収バイクの方が良かったな」
リダはそう言うと辺りに散らばった装備箱を回収し始めた。
そして5分後……。
「あと少し! え……」
後2体で全ての巨大シャコを斬り倒せると思っていたが、横槍として飛んできた弾丸に残りの巨大シャコが消し飛んで、ナナサカの目の前にはクリアを示す文字が浮かぶ。
「ナナサカ遅いぞーー!」
ナナサカがリダの声のする方を見たら、そこにはキュラキュラと大きめの戦車があったが、次の瞬間には、さっきリダと一緒に兵器取引所の前に転送された。
そして目の前にリザルト画面が出てくる、ナナサカは今回装備箱を取った記憶はないのだが、なぜか装備箱を獲得していた扱いになっていた。
「チームを組んだ場合、装備箱の獲得状況は共有する形になるんだよ、まあ今回はお互い外れだったけどな、ナナサカ用の対空ミサイル出なかったし、俺用の装備も出なかったし」
「それよりも最後の最後の美味しい所持っていきやがって、戦車とかいいな! 俺も乗りたい!」
「乗りたいのかよ……あ、戦いには殆ど使えないけど、バイクドロップしたからそれ装備すれば良いぞ、装備一覧から特殊兵装一覧確認してみな」
リダが乗り物に乗っていた事ナナサカがいいなーと口に出したら、リダは装備を確認するように言う。
言われた通り、特殊兵装一覧を確認すると、そこにはバイクの文字が浮かんでいた。
『エアバイク、ジエンドカスタム、レベル9
整備班がノリで廃棄バイクを改造した物、バカみたいに…バカレベルで最高速を追い求めたせいでマトモに制御出来ず、僅かな段差で制御を失い、事故が多発した事でジエンドと名付けられた、粗大ごみ、一応ガトリング砲搭載
耐久性E−、スピードA+、攻撃力E、制御0、必要要請コストE』
「ボロクソ書いた上に明確にゴミと書いてるじゃねか! 乗れるかそんなもん! ハズレじゃないか!」
「いや、ナナサカの技量ならいけるいける!」
「制御がEどころかゼロと表記された物を乗りこなす才能なんて持ってねーよ! 俺をなんだと思っているんだよ!」
ナナサカがそう言うと、リダは少し考えてから言葉を紡ぐ。
「化け物?」
「化け物は嬉しいけど剣や刀の化け物であって、バイクの化け物じゃないからな!? 全くもーー……だけど戦場歩兵でも乗り物は呼べるんだな?」
「そうだな、爆撃誘導兵や乗り物特化の乗車兵ほど呼べる乗り物は多くないけど、ある程度の乗り物は呼べるぞ、あと乗車兵が呼んだ乗り物も運転出来るぞ、巨大二足歩行ロボットとか」
「おお! なら乗車兵になったり出来ないのか!?」
「結構な数のミッションこなすか、課金になるな…あと乗車兵は刀使えないぞ、乗車兵は乗り物枠しか装備枠無いから」
リダの言葉にナナサカは消沈する、流石に刀を手放してまで二足歩行ロボットに乗りたいとは思わなかったようだ。
「じゃあ今は妖刀のレベルアップする事に専念するでいいかな、ミッションやったら1レベル上がったし、リダのやりたいワールドミッションというのをやるにはまず刀である程度、ミッションをこなす必要があるんだろ?」
「ああ、そうだな次は怪獣と戦ってみるか?」
「怪獣?」
リダの言葉にナナサカは首を傾げるのだった。




