14話 「じんじん」ちゃんと「いーも」くんの園庭農園
「ごはん、おいし!」
最近のひなたくんは、ごはんくんと一緒に、もりもり食べて、もりもり言葉を増やしています。
外の世界では、ママが嬉しそうにひなたくんに話しかけます。
『ひなた、にんじんとおいもさん、おいしい?』
「じんじん、いーも。おいし!」
その元気な声に合わせて、オレンジのワンピースを着た「じんじん」ちゃんと、坊主頭の「いーも」くんが生まれました。
二人は生まれてから、園庭の隅っこで何やら一生懸命、何かをやっています。
「二人とも、いつも何をしているのかしら?」
不思議に思ったコトハおねえさんが、みんなを連れて見に行くことにしました。
二人は一生懸命、土いじりをしています。
「じんじんちゃん何やってるの?」
とコトハおねえさんが尋ねると、
「お野菜育ててるの!」
じんじんちゃんがキラキラした笑顔で答えます。
「何を育てているんだい?」
ゲンジおにいさんが尋ねます。
二人は「せーの!」で土の中から何かを力いっぱい引っこ抜きました。
「じんじん(にんじん)!」
「いーも(じゃがいも)!」
土がついたままの立派な野菜を見て、ひなたくんは不思議そうに首をかしげます。
いつもお皿の上で小さく切られている姿とは、ぜんぜん違ったからです。
その時、空からママの声が降ってきました。
『こっちがタマネギで、こっちがナスよ、ひなた』
すると、何もないはずの畑から、新しい芽がポンッ、ポンッ!と勢いよく顔を出しました。
「すごい!ひなたくんが色んな野菜を知るたびに、畑がどんどん大きくなっていくのね!」
コトハおねえさんが歓声を上げます。
「じんじんちゃん、いーもくん。ひなたくんが野菜をたくさん食べれるように、これから美味しいお野菜を育ててね。」
ゲンジおにいさんが頼むと、二人は顔を見合わせて元気に返事をしました。
「「うん!!」」
それから言霊園の一角には、じんじんちゃんといーもくんの立派な「園庭農園」ができました。
ひなたくんが新しい野菜を知るたびに、農園はどんどん広くなってくことでしょう。




