守りたいだけなのに
カルテー二と勝てば、親父がなぜ死んだか分かるだろうって思っていた……
分かっていた いつかはこうなるだろうって
俺、蒼山滝はずっと親父を超えたくて、強くなりたくて戦ってきた
親父がなぜ死んだか、怖くてずっと耳を塞いでた
それが、今やっと真実が分かる…
ルインに強引に連れてこられた俺は、近未来風の俺たちが住んでいる世界よりもっと発展しているアジトであった
金色の、ガラスで建てられたでかいアジトだった
カルテー二がいたアジトなんか比ではない
「ルイン、俺を座らせて、なにをする気だ!!」
「今からお前の親父”蒼山貴明”がどうして死んだかを大型のモニターで見てもらう 私のデータがあるんだ」
「なんだって…!?」
生前、生きていた親父の姿
高校時代までまともに一緒に暮らしていなかったから、気にはしていた
まさか、ルインが持っていたとは
「見ていいのか?」
「息子であるお前が見ないでどうする これを見て、私と戦うか戦わないか、じっくり考えろ」
「ルイン……俺と戦うのが怖いのか」
ルインは肩を小さく動かした
「馬鹿言え いくぞ」
今どきというか、USBのデータでその映像は動き出した
真っ暗になり、モニターから映像が移し出された
親父は、俺と似たような長い黒髪だった
戦闘服は今と違うが、使っている武器は同じ棍棒だ
『俺の力は、世界を滅亡させる程の威力があるんだ!! そんな力を、将来息子に託したくない!!』
『貴明 だからといって、君が自殺をしなくてもいいだろう』
親父も……俺と同じことを……
『俺はこの力をなくしたい!!でも、その方法が分からない…』
『貴明!!俺たちの力は、ロダ様をお守りする為にあるんだ!!今はそれを考えろ!!』
『なら、戦いでお前の力を消費させてみるか!!爆発すれば、お前の力は消える!!』
『やめろ!!』
親父と仲間たちは口論の末、今のような争いが、続いていたと司令官に聞いている
それは本当だった
親父は、あまりにも大きすぎる自分の力が恐ろしかったのだ。カルテー二達と戦っていたが、俺が気づいて助けようとしたその時には遅かったのだ
カルテー二に追い詰められて、俺たちの世界まで逃亡して、その後に力尽きた……
その時の映像も、鮮明に映っていた
『だめだ、間に合わない!!』
「あの時の俺だ!」
ルインは小さくニヤリと笑った
「貴明は、この後どうなったか思い出したか」
「親父は…俺の腕の中で消えて…」
親父が消えた後、俺は頭が真っ白でなにも覚えていない
その映像には、しっかり映っていた
『いやだ、親父、親父!!』
俺が消えそうな声で親父を呼んでいると、周りは親父の力なのか、町中が爆発していた
やはり映像では傍にはルインが俺のしゃがんでいる背中の後ろに立っていた
「貴明は、自分の最後の力を使って、自分の街を爆破させようとしたんだ カルテー二の戦いに敗れて」
「親父の力で自分の街を破壊した、けど、世界は滅亡しなかった…… だから俺たちがいるんだ」
ロダ様を守りたくて、能力者になった親父 だが、能力が強すぎて敵に狙われ、敵に追い詰められて、結局自爆するしか出来なかった親父
「誰も仲間を頼れなかったのかよ親父…っこんなんなるまで、どうして息子の俺に言わなかったんだよ……っ!!」
<挿絵>
https://33009.mitemin.net/i738441/
「貴明の力を制御しようと、仲間も共に戦っていた だが、間に合わなかったようだな」
ルインは項垂れた俺に近づく
「こうなる前に、私と戦うのはやめたまえ 親子共々、同じ目に逢いたくないだろう?」
俺はキッと目を光らせた
「俺は能力者最強の戦士…"蒼山滝"…この戦いで、死んだって構わない…」
涙を拭いて、勢いよく椅子から起き上がった
「俺は戦う、親父や仲間の為に!!」
「よく言った!!」
トヴァースの声がした
声がした後ろを振り向くと、テレポートで能力者の戦闘員全員が現れた
「み、みんな…!!」
「お前たち…!!」
「"リメンバーズ"チーム、参上!!」




