リーダーを守る為に
「なあ、陽仁、仮に俺たちが戦いに出るとしたら、チーム名は決めてんのか?」
しぐれと俺は、まだ飯を食べてないということに気づき、昼になり食堂で昼食を取ることにした
「……正直、なんにも考えてない」
しぐれは頭をガクッと下げた
「こんなに長く戦って、まだ決めてなかったのかよ」
「全く考えていないわけじゃない 滝さん達は、記憶を頼りに戦うから、リメンバーズチーム、だろ? じゃあ俺たちは…」
俺は食パンを口に加えながら考えた
「俺たちはなんだ?まさか、暗殺者チームと名乗り出るつもりか!?」
「俺たちの名前は考えている また、敵が現れた時に名乗り出るわ」
しぐれは納豆を白米にかける手を止めた
「お前のネーミングセンス…ほんとに期待していいのかよ…」
武器庫では 滝と司令官が新しい武器を探していた
「私は目立つとこに立てかけていたんだが… これだ」
今度は黒い、細長い棍棒だった
「こんな入り口付近にあっただなんて」
「自分でためしに振り回してごらん」
そう言われると、滝は武器庫から出て道場で思いっきり薙ぎ払いをした
「すげ…これ、振りやすい!重りかな、それに、前より若干短いから取り回しが効く」
そうして、腰に棍棒を収める
「やはりお前が持つと絵になるな それは六角鉄棒 貴明が昔使っていた武器だよ 」
「どうして、光るタイプの棍棒をやめたんです」
「あれは緊急用だ あのままずっと使っていたら、お前の能力がなくなる 自分の力を吸収する武器だからな 貴明がどうしても能力の暴走が止まらない時に、使っていたんだ」
滝は道場から見える中庭をじっと見る
「親父の力で…沢山の人達が巻き込まれたんですよね… 親父は自分の力で死んだから、今いるのは俺と圭介しかいない」
悲しげに話す滝
「私が止められなかった… この世界が無事なだけでも奇跡だ」
「もしまた敵が現れたら、また俺を狙ってくるでしょう 親父の力を持っているから」
その時、静かに足音が聞こえてきた
「兄貴、俺を頼ってくれよ」
「圭介」
「兄貴の後ろは、俺が守る、必ず」
「圭介…純と、智嬉は!?」
司令官は首を横に降った
「あいつら、しばらく修行の旅に出るって 今のままでは戦えない、と…確かに、私も感じていた あの頃より能力が減っている 敵の動きを察知するのも鈍くなっていた」
滝は自分の手を情けなく見つめる
「俺は…守られてばかり…俺は情けない…」
「兄貴…っ」
その時、聞き覚えのある声が聞こえた
「クッハハハハ、無様だな、蒼山滝!! それでもリメンバーズチームのリーダーか!!」
「誰だ!!」
<挿絵>
滝の目の前に現れたのは、ルードだった
「額のそのマーク…カルテー二一族の…!」
圭介さんは滝の傍で戦う構えをした
「おや?見慣れない顔だな」
「ルード、この子だけは、私たちが守る!!」
「ふん、なにを怯えている? 分かっている、その強さ…只者じゃないこともな!!」
圭介さんは滝を後ろの壁へ突き放した
「兄貴、下がって!! "爆煙波"!!」
圭介さんの小型銃の弾が、ルードの身体を貫く
「かっ、は…」
「やったか!?」
ルードの身体を貫いた、が、やはり起き上がった
「やるなお前… だがそうはいかない!!」
「そこまでだ!!」
俺たちは間一髪、ルードを目の当たりにした
「ふん…"マードラムチーム"、参上!!」
「陽仁!!」
しぐれは隣で首を傾げていた
「ま、マードラム…??」
「覚悟しろ、ルード!!」




