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救いを求める旅(カレン視点
【カレン視点】
あたいは転生者だ。あたいは転生者なのに、大した祝福は無くて皆となんら変わらない。あたいが神様を、心のどこかで許せないからかもしれない。
大体いつも生まれには恵まれない。多くの転生は、孤児院で過ごした。長く生きる事も出来ずに、人の醜い部分を数えることも出来ないほどに知っている。
あたいは自分の知識を表にするのがいつからか怖くなった。自分だけが本当は、孤児院の仲間たちと違っている事が怖くて仕方なくなった。数百年もの歳月の中、あたいはもう擦り切れそうになっていた。
そんなとき、奇跡が起きた。
――弟だ。初めてこの世界に生を受けたときに一緒にいた弟。今世では義理の姉弟だったが、あたいは彼の名前を聞いて、何百年もの間、会いたくて会えなかった弟との再会を神様に初めて感謝した。




