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認められない理由(カレン視点

【カレン視点】

 あたいは狂乱には、技が無いスキルと思い込んでいた。しかし、レンの剣を握った時、あたいは無意識のうちに体が動いていた。


 意識すればするほど狂乱から離れていく、あたいはもっと深く落ちていかなければならない。


 手から水が零れたら戻らないように――


 あたいは存在しない龍三がいた場所に向かって、次のビジョンを見るのだ。何故か分からないが届く、そう疑わずあとは落ちていくだけ。


 刹那、あたいは龍三を超えて背後に抜けていた。あたいは自分の陰に落ちたように錯覚したが、結果として背後に抜けていた。


 過程と結果が異なっていることに我に返ってしまう。


 しかし、実際に見たことで次が遠のいてしまった。向き直った視野で、エルフと視線が交差する。


 龍三が短剣使いを、静かに当身で寝かせている。緊迫した雰囲気が立ち込める。あたいを除く誰もが、きっと思っていたに違いない。


(やられていたのは自分かも知れなかった)


 禿げが咆哮する。――そうだよな、わかるよこんなに遠いわけがない。あたい達だって色々な命を背負ってここに来ている。認められない理由があるのだ。

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