次回、冒険者ギルド(カレン視点
【カレン視点】
あたいは、あの子らをラシュム高地の『羊亭』で見かけたときからわけありだって気付いてた。あたいたちが孤児院出身ってこともあって、あのくらいの年の子を見るとほっとけない気持ちでいっぱいになる。(そういうのが趣味ってわけじゃない)
冒険者ギルドでは、特に16歳未満の加入に厳しい。成人の儀で授かった祝福を成長させる期間として、3年はどこの子供もそれぞれ対応する育成機関に行くのが通例だ。(おそらく、どっちも15歳にすら達していないだろう)
こう言う命がけの職業だ、そういう需要にこたえた店が非合理にあるとも聞いたことがある。
「あたいは決して違う」
窓から差し込む、光が眩しくてふと手で遮る。
「なにが違うんだよ。クーシュ起こしてきだぞ」
突然の声にも、お姉ちゃんの心は揺るがない。
「あと少し時間があるが、歩いてたら丁度いい」
そう言うと、あたいはベットの傍で外しておいた革製の軽装を纏い、2本の剣を腰に差すと宿のカウンターへ向かう。(レン、あたいたち先に行くよ)
あたいが会計をしている間、あの子らは店の外に吊るしてあった魚の燻製を見て騒いでいた。このあたりは、港国と言うだけあって漁業も盛んだし、自国へ持ち帰れる保存食料としてああやって魚を加工処理しているのをよく見かける。(あたいは、長旅でも魚は持ち歩かないようにしている。臭いが持ち物に移るのがどうも好きになれない)
クーシュは明らかに、あたいと同じ領域に達している。アランもあの判断力だ、それなりにスキルがあるに違いないと感じていた。16歳に達してないから判断こそ厳しいものになるだろうが、クーシュとアランなら問題無いだろう。




