第33話〜白夜王との邂逅、そして血の契約
魔王降臨!
さぁ、ファンタジーの幕開けだ!
…………。
『力が、欲しいか』
「みゅ?」
∧ ∧
( ゜д゜)
「ぴょ?」
( °△°)
…………。
尊大な口調で、ドヤ顔で「力が欲しいか」と聞いてくる黒猫の仔猫がいた。
見た瞬間、わたしの頭から理性が飛ぶ。
「ぴょ〜!(とつげき〜!)」
シュバッ!
『え?ちょ、おま⁉︎何をす……アッー!』
「マール⁉︎」
もふもふ!
もふもふ!
ふっわふわの仔猫!
ふわもこきゃわいい!
(♡▽♡)ムハー!
わたし、小鳥が1番好きだけど、仔猫とか仔犬とかも大好き!
もうね、あの子たちって存在そのものが尊すぎてね。
なんか、もう、たまりません!
「ぴょ〜!(もふもふ、もふもふ、もふもふ、もふもふ!)」
『ぎゃ〜‼︎だ、誰かたすけてー!』
…………。
至福のもふもふタイムは、30分ほど続いた。
目の前にはぐったりしてフニャンとなってる仔猫ちゃん。
当社比で2倍ほどふわふわつやつやすべすべになっております。
なんてこと!
仔猫ちゃんに限らず、無理に撫でたり触ったりすりすりしたりするのはすんごいストレスなんだよ!
誰がこんなことを…!
「マール、猫ちゃんがかわいそう…」
「ぴょ…(はい、ごめんなさい…)」
反省してます…。
あまりに可愛らしい仔猫ちゃんだったから。
小鳥になってからというもの、なんか自制心がなくなったというか、本能に素直になったというか。
人間だった頃のわたしなら仔猫を見てもいきなり撫で回したりなんかしなかったもんね。
…………。
それはさておき。
仔猫ちゃんだね。
つやつやしててふんわりした全身黒い毛並み。
まん丸で金色のつぶらな瞳。
プリティッシュかな?
シルエットだけだとアメリカンショートヘアっぽいけど。
けどふわふわしてるし、もしかしてペルシャ寄りなのかな?
うーん、異世界だし、品種も違うのかな?
「ぴょ?(あれ、なんだこれ?)」
よく見たら背中に小さいけどコウモリみたいな翼がある。
さすがファンタジー。
(°△°)パタパタ
『……く!この白夜王に、なんたる狼藉!なんたる屈辱!おのれ、赦しは』
ぷるぷるしてて可愛い‼︎
シュバッ!
『な、ちょっ、もうやめ……アッー⁉︎』
…………。
その後。
力が入らなくなってふんにゃりしている仔猫、白夜王ちゃん?から話を聞いた。
なんか難しい言葉とか言い回しとかを我が輩口調で延々と話し続けてたからルナちゃんなんかウトウトしてる。
「ぴょ〜?(えっとつまり、こういうこと?)」
白夜王ちゃん、本名は紅月白夜。
真祖の吸血鬼で、最強の魔王の一人。
…だったけど寝てる間にうっかり封印されてしまって、数百年ほど地下深くに沈。
何の原因かは分からないけど、封印が緩んで目覚めたけど身動きが取れず、このままだと消滅しちゃうから魂だけ転生してみたら死んだばかりの仔猫の中に入ってしまって出られなくなったと。
自由に動かせる身体を手に入れたから結果オーライということにして、調べて分かったのは封印を解くにはテイマーと契約して、レベルを上げなくてはいけないってこと。
けど仔猫になって弱体化してるから街とか怖くていけないし、男とか雑だし、ちょうど良いところに素質のありそうな少女が現れたので声をかけた、と。
ちなみにこの説明はだいぶ省略してるよ。
話長過ぎてもう太陽も傾いちゃってるし。
『そう言うわけだ。さあ、我が輩と血の契約を結ぶのだ!』
「……ふみゅ?」
まぁ基本的にほのぼのいきます。
白夜GAMEsさんの動画はこちら↓
https://m.youtube.com/channel/UCPCAH0Y_Qbn8cwKTuvE_5dA




