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星空を塞ぐ
制限時間:15分 文字数:419字
地球の自転・公転によって星は決められた時刻に現れる。
待ち合わせに約束通りに来てくれる。
でも捻くれた君はそれが嫌だって言ったね。
「あたしはリア充を邪魔してやりたいね」
そう言って、織姫と彦星に向かって指鉄砲を作った。珍しく七夕の夜空が晴れたっていうのに。
おかげで、ロマンチックなシチュエーションで告白しようとしてた僕は苦笑いだった。
君が星を見たのは、その日が最後になったね。
あれからはずっと病室の天井しか見ることができなかった。
「リア充はさ、待ち合わせでちょっと遅れて『待ったー?』『全然』とか言うんだろ、死ね!」
ベッドに寝転んで朗らかに悪態をつく君を、今でも思い出すよ。
「あ、あたし死んだら雲になるから。上に乗るとかじゃなくて雲自体にね」
思いついたように君は言った。
「素直に死んだ後お星さまになったヤツ等が地上のヤツと会えないように邪魔してやんの」
性格の悪い君は、僕が死んでもおとなしく待っててはくれないだろうな。
お題:僕の好きな雲




