実は花言葉って決まりは無いからなんでもいい
「……そういえば」
紅葉の全身圧迫から解放され、余韻というか余生というか、最後のひと時を味わっている最中、紅葉が切り出す。
それよか、俺の骨本当に大丈夫? 俺の骨そこまで丈夫じゃないんだよあくまで人間の範疇なんだよね。
「……奏士が人間不信なのも過去と繋がりがある?」
あーその辺突っ込んでくるんだ。 まぁ別に聞かれても特に何も無いからいいけど。
「……異様に人間嫌いだったり3次元に興味無い二次コンだったり」
あれ俺そこまで過度な人間嫌いだったっけ? もしかして俺が気付いてないだけで相当? 俺の感覚的には虫と同じくらいだったんだけど。
「……もしかして、奏士が友達作らないのも橘花との別れが原因?」
「いやそんなこと全然関係無いけど」
特に何か想うとか無く普通に否定したからか、紅葉ちゃん口開けてポカーンとしてる。 紅葉ちゃんのお口は小さめ。
「何度も言うけど俺は人間の善性を信じてないし、友達作らないのは必要じゃないから。 1人が好きで一人でいることに何も支障が無いのに態々友達作ろうとは思わないだろ」
「……友達を否定しているのは?」
「だって人と人の繋がり出来たら面倒じゃん。 後々『友達だから〜』とか『友達なのに〜』とか難癖つけられる場合だってある。 俺は俺の時間を他人に使うなんて真っ平御免だ」
それにこんな性格だしな。 俺というイカレポンチと友達になろうとするのは同じ穴のムジナくらいだし、俺はそんな頭おかしい奴と友達なんて勘弁。 客観的に見れるからこそお断りだ。
「……善性云々言ってるけど、奏士は泉が大好き」
「そりゃそうだろ泉ちゃんは善悪を超越してるんだから。 なんかもうシンプルに可愛いから泉ちゃんが悪寄りだったとしても俺は愛せる」
「…………改めて変人」
そんな変人に付き纏ってお友達を主張するのはどこの銀髪だーい?
多分この娘鏡とか知らないタイプなんだろうな。 それか鏡像認知能力が無い畜生。 重政だって鏡を理解してるのに。
「……じゃあ奏士が二次コンなのは?」
なんでちょっとイラついてんの? お前が想像するほど壮大な理由あるわけないだろこんな人間に。
「二次コンって言い方にはちょい引っかかるが…………冷静に考えてみろ。 現実は汚い。 空想は綺麗で自由だ。 なら後者を選ぶだろ」
「……否定できない」
紅葉さんは同じ釜の飯を食った仲超えて現在進行形で食ってる途中なので俺側だ。 これ否定したら絵を描いて生活してる自分はなんなんだって話になるしな。
「……現実は汚い?」
「汚い汚い。 そりゃ探せば綺麗な所もあるんだろうけどな。 俺はカゲロウ宜しく清流に住みたいからより綺麗な2次元の方がいい」
「……泉は?」
「同じこと何度も言わせるな。 泉ちゃんは綺麗とか汚いとか超越した概念なんだから関係無いだろ」
「……じゃあ私は?」
「お前汚いだろ。 腹も言葉も性根も」
「…………ꐦ」
むカプリコな汚いさんは人の頬を引っ張って抵抗。 拳で抵抗しない当たりまだ21歳じゃないっぽい。 あれ年々抵抗する部位が変わって21になると拳になるやつでしょ?
「……奏士の中で私は1位じゃない」
「2位じゃダメなんですか?」
「……議員みたいなこと言われた」
「誇れよ俺の中で重政に続いてる事に。 同率2位だぞ」
重政は不動だからしゃーなし。 重政と並ぶかどうかはこれから次第。
あ、ちなみに同率2位って言ったけどその次が50位とかそれくらいの同率だから必ずしも2番目ではない。
「……汚いって言った」
「うん言ったね」
「……ヘドロみたいな男に汚いって言われた」
「んよし良いだろう穴から出ろ。 テメェをヘドロまみれにしてやる」
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「あ、やーっと帰ってきた! 紅葉ちゃんおかえ──なんで2人ともそんな汚れてるの!?」
「いやちょっと色々あって」
生徒会室に荷物を取りに来たら何故か自称お姉ちゃんの人妻が出迎えた。 なんで汚れてるのかって? 聞くなよそんな野暮なこと。
言わなくてもわかるだろ俺がボコボコにされたことくらい。 汚れ具合紅葉2のおれ8って所だ。 俺にしては善戦した。
「やーっと帰ってきましたね先輩。 とりあえずお2人には色々質問攻めがあるんで早く席に座ってください。 始業式の校内新聞は全ページこの話にするんで」
「帰れ」
この後輩なんかうまく言えないけどクソなんだけど。 クーリングオフ行けます? どうせならもっとマシな人格の後輩が良かったですあー泉ちゃん寝てるきゃんわいぃーっ!
「……なんで居るの?」
「そりゃあモチモチロンロン! クレハを待ってマシタ! ついでにソージも!」
「……暇なの?」
「なんて言い草!」
だってそりゃあ折角の夏休み前日なのにこんな夕方までさぁ……もう他の学生は帰ってますよ? なんなら教師陣も帰り支度初めてまっせ。
「お姉ちゃん達2人が心配で心配で……ちゃんと紅葉ちゃん謝れてるかとか、奏士くん五体満足で帰ってくるかなとか」
「……私が奏士に手を挙げる前提?」
「あと俺が惨敗する前提で話すな」
今日は惨敗してないから。 結果的になんかアンタの妄想みたいになったけど今日はまだ負けただけだから。
「まぁでも、見た感じ元に戻ったみたいで何よりです。 で、どっちから告白したんですか?」
あれなんか記者会見始まってね? 泉ちゃんと薪姫は寝てるからまだいいけど、なんか起きてる3人がカメラ持ってるんだけど。
「はいはーい! お姉ちゃんは紅葉ちゃんが先だと思いまーす!」
「じゃあワタシはソージが先に寝てる2人のパンツを賭ける」
この金髪賭け事下手そう。 でも泉ちゃんのパンツはちょっと興味ある。 泉ちゃんが大人パンツ履くようになったら祝杯をあげねば。
そして、そんな大盛り上がりの3人とは対照的に俺ら2人はイマイチノリが分からず出遅れ気味。 いやまぁ出る気無いけど
「……告白?」
「なにそれ初耳」
「えだって今告白帰りですよね」
「えいや何もしてないんだけど」
強いて言えば思い出話して帰る前にボコられた程度なんだけど。 告白っていうか、暴行で告発したい。 あ、俺被害者だから告発はできないや。 告訴だ。
「お前俺に告白した?」
「……してないと思う」
「俺もしてない」
「じゃあ長々と何してたんだコイツら」
え、いや仲直りですけど……なんなら俺的に仲直りかどうかも怪しい。 だって俺側喧嘩の意識無かったし最後に禍根残ったし。
てか、ちーちゃん遂に紅葉にすらタメ口使い始めたね。 流石ツッコミ役。 僕は色々と放棄してるのでこれからは彼女に頑張ってもらおう。 言ってて思い出したけどそういや頼金って二人称『彼女』だったわ。 性別って忘れるよね。
「まいっか。 記事は捏造すればどうにでもなるし」
「お前のジャーナリズムと信念どこ行った?」
「大丈夫です『4角』を『多角形』って表記するみたいなもんです。 だいたい同じなのでセーフセーフ」
「いや…………それと今のコレとは違うが?」
「だーいじょうぶ大丈夫。 会長の処女膜云々までは書きませんって。 こんなスクープ書けなかったら私の記者としての心折れちゃいますし」
「心じゃなくて筆を折れバカチンが」
「何上手いこと言ってるんですか。 いいからさっさと今ここで告ってください。 言葉が無理ならチュッチュでも可。 あ、舌は入れないでくださいね」
「紅葉、刺股ってどこにあったっけ」
「……刺股を打撃武器として使おうとしてる?」
「筆折らないっぽいから骨折るしかないかなって。 ふたつの意味で」
「……生徒会室汚れるからダメ」
「あ私の心配はしてくれないんですね」
「ハーイ! じゃあワタシがソージとキスするノデ、それをパシャって後で加工すれば万事解決デス!」
「おぉ! 流石ベル先輩ナイスアイディア!」
「あ! じゃあお姉ちゃんは紅葉ちゃんとするー! 紅葉ちゃんのファーストキスはお姉ちゃんのモノー!」
「……奏士、刺股はどこ?」
「刺股を打撃武器として使おうとしてる?」
君たちそんな騒ぐと泉ちゃん起きちゃうでしょ! 俺がまだ泉ちゃんの寝顔撮ってる途中でしょうが!
「……先に奏士からやった方がいい気がする」
あれなんで紅葉ちゃん俺に向けて刺股振りかぶってんの? 刺股は縦に振り下ろすものじゃないよ?
「さぁ紅葉ちゃん! お姉ちゃんの胸に飛び込んでおいで! お姉ちゃんのハジメテはもう賢星くんにあげちゃったけど紅葉ちゃんのハジメテはお姉ちゃんが受け取ってあげる!」
「……私が抑えるからその隙に奏士は後ろから刺股で」
「そうはさせません! ベル先輩も刺股を構えて!」
「ガッテンガテン系!」
「チャンバラごっこ開催やめろ」
なんで生徒会室に刺股が2本も置いてあるん? 普通あっても1本じゃない? いやそもそもの話として刺股置いてあるの職員室とか1階の事務室とかだろうけど。
「……それに、もう初めてじゃないから天音さんには渡せない」
「ななななんだってぇーっ!?」
「先輩ちょっと詳しく」
「俺は無実だ」
「ソージ! クレハの膜を破った感想を一言!」
「破ってないよ?」
「……そんなに小さいんデスカ?」
うーわ今の泣きそ。 私のメンタル絶滅しちゃう。
「そうだ。 その前にベルと人妻に渡すものあるんだった」
「お? なんデスカなんデスカ? 『ナン』デスカ?」
「あ、それならお姉ちゃんキーマカレーも欲しいな」
えーと先ずは紅葉から刺股借りて、泉ちゃん達に飛び散らないよう少し離れてっと。
「前々から渡したかったんだよね。 引導」
「アレワタシ達殺られる?」
「ていうか、君お姉ちゃんの事『人妻』って呼ぶのやめようよ」
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そして夜 なんか久しぶりの我が家な気がする。
「重政よ。 ご主人様疲れちゃった。 気が済むまで撫でても良き?」
「……にゃ(良きに計らえ)」
寝る前の重政から許可出たのでモフる。 あ〜癒される。 やっぱ重政セラピーは格別だな。 どんな薬よりも効くしキマる。
「お前は夏毛も触り心地良いのぉ。 明日ブラッシングしてやろう」
「にゃ(良きに以下略)」
お互い寝る前の一時。 なんかもう流石俺のメインヒロインなだけはある。 いや、重政雄だからメインヒーローか。 まぁどっちでもいいや。 俺からの好感度ブッチギリのトップは流石だな。 バトル漫画みたいにインフレせずに最初から威厳を保って独占し続けてる。
「……なぁ重政。 俺ってイケメンだと思う?」
「…………」
重政ノーコメントなんだけど。 猫にすら気を使われるくらいイケメンでも普通でも無いのか俺。
うーむやはりイケメンでは無いのか。 冗談でイケメンとか言ったけどここまで全員から否定されると流石に虚しいぞ。
「まぁお前もイケメンじゃないし、非モテ同士仲良く過ごそうや」
「ちっ(黙れモテ男)」
あれ今重政舌打ちした?
確かに現状3人の異性から好かれてるし嫁は3桁居るし重政から激モテだけど。
僕を好いている3人の貴方へ。 冷静に考えてこんな奴関わらない方が身のためなので一刻も早く見切りをつけることをオススメする。 まぁそれも不可能になっちゃったんだけど。
「おじさんもう約束上書きされちゃったしなぁ」
「にゃ?」
『ずっと一緒』って言われちゃったし、これはもう今週中にあの孫バカクソジジイに土下座して紅葉の婆さんにジジイの葬式費用渡すしかないんじゃないかな。 どの道頭下げなきゃいけないっぽいし。
「おいちゃんこれから色々大変だよ重政。 もし失敗しても重政は生涯を共に過ごしてくれるよな」
「にゃーお(猫に長生き求めるな)」
なーにが猫じゃ化け猫が。 もう20年以上生きてて未だに元気のくせに。 もうちょっと老いを見せんかい。
モフモフと重政の毛並みを堪能してみたが、どうやら重政的にはもうお眠らしく巣穴、もといベッドに帰った。 飼い主満足。
「……寝るか」
時計を見れば良い時間。 ちょっと早いが、今日はもう疲れたし紅葉も珍しく自分の部屋に居るしでもう寝よう。
いい夢見たいなぁ。 でっかい重政に抱き着いてモフる夢とか。
でもコイツがデカいと食費がなぁ……あ、夢か。 夢ならいいか。
よしそうと決まったら寝よう即寝よう。 重政を考え続けて夢を見るんだ柳奏士。 疲れた心と身体を癒すには重政しかない!
いざ!
…………あ、そういやまだ薬飲んで無かったわ。 1人で寝るなんて久しぶりだから飲み忘れちゃった。
でもなーこの睡眠薬飲むと悪夢見やすいんだよなー
悔しいけど紅葉(猫)と寝るとこの薬なくても寝れるからそこだけマシなんだよな。 うわめっちゃ悔しい。 もしかして今2択迫られてる?
いーやもう寝よう。 見やすくなるだけで悪夢が確実な訳じゃないし、俺は見ない方に花京院のタマキンを賭ける! せめて魂賭けろやお前も賭け事下手か。
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「…………って感じの小説を連載しようと思ってるんですけど、先輩どう思います?」
「なっげ」
はいどーもみなさんこんにちは
3DSを外に持っていくと今でもすれ違い通信できる事がちょっと嬉しい作者です。大勢がSwitch2やプレステ5やらVRやらを遊んでいる中、それでもちゃんとDS達が生きていると実感できます。
DS系統は折りたためるので裸でもボタンやパッドの損傷を気にせず持ち運べるのが優秀です。 ケース必須なSwitchでは不可能な芸当ですし、すれ違い通信もできないので私は7:3でDS派です。
ではこの辺で 久しぶりに取り出して遊びましょう。 爆丸バトルブローラーズDSを。 ちなみに私はニューヴェストロイアが1番好きです。




