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神に挑む  作者: ライプにっつ2
番外編
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番外編1「幸福な世界のために」

「俺は勝、勝つって書いて勝って読むんだ!」


 俺と神奈は出会った。

 同じ学校同じクラス。


 俺たちは前世の記憶を覚えていた。

 それだけじゃない。

 奇跡的に名前も一緒だったのだ。

 苗字は違うが。


「ねえ、勝。明日クリスマスイブだよね!」

「ちょっと待って、怪我が」

「もう! 喧嘩ばっかりするからでしょ!」


 俺と彼女は付き合っていた。

 俺は相変わらず悪を成敗していた。

 身近な悪。

 小さい頃から毎日体を鍛えていた。


 そのおかげか喧嘩が強くなり。

 多数の不良共とも渡り合えるほどだった。


 もちろん学校での俺の扱いも不良だった。

 親からは呆れられた。

 それでも良かった。


 俺の側には神奈がいる。

 それだけで俺は幸せだった。


「いてて……」


 安江クリニック。

 俺はそこの病院に入った。

 今回の喧嘩はきつかった。

 骨折とかしてないか。見てもらいたい。


「次の方どうぞ」


 ふと担当医の名前を見る。

 田中康夫。


 ありふれた名前だ。

 だが俺はどこか期待してたのかもしれない。


「今日はどうされました?」

「その前に質問していいですか?」

「はい?」

「俺。勝って言うんですけど前世で会いませんでした?」

「へ?」


 担当医から疑問符が返ってきた。

 やはり、違うか。

 康夫という名前はありふれているし。

 それに康夫が前世の記憶をもっているとは限らない。


 仕方がないか。

 そう思った瞬間。


「おおっ貴方でしたか!?」


 担当医の康夫は感嘆な声を発した。


「覚えてますよ。救世主様!」


 その呼び方はやめてもらいたい。


 俺と康夫の話は弾んだ。

 望み通り医者になっただの。

 神奈はどうしたかだの。

 いろいろだ。


「それではお大事に」


 康夫と携帯番号を交換した。


「今日康夫に出会ったよ」

「そう」

「何だ? あまり嬉しくなさそうだな」

「あまりにも奇跡すぎて驚いて言葉が出ないのよ」

「そうか」

「私と貴方が出会ったのも奇跡だった」

「だな」

「神様に感謝しないとね!」


 そうだな。

 今の俺の毎日は充実している。

 もちろん完全に幸福なわけではない。

 不幸なこともたくさんあった。


 でも神には感謝している。

 俺に幸福な世界を与えてくれた。


 俺の将来の夢は世界中の貧困、飢餓、戦争を無くすこと。

 曖昧な夢だが。

 そういった仕事に携えればと思っている。


 これで終わりじゃない。

 まだ世界は幸福じゃない。

 俺も世界に貢献しようと思う。




 幸福な世界のために。

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