絶体絶命です
使用人達が準備している場所から遠く離れたルワンダ侯爵の執務室に着いた。私達は今までこの部屋に忍び込むことが出来なかった。1度だけ挨拶の際に入ったことはあるが、すぐに追い出されたのだ。
気配を消し、物音を立てずに忍び込む。(この場所に不正や殿下暗殺の証拠があるはずだ。)そう確信していた。
この部屋の周辺だけはなぜか警備が厚く、侯爵自身もあまり離れない。この部屋に何かあると言っているようなものなのだ。しかし、分かりながらも忍び込めないほど厳重だった。
しかし、今日に限っては、殿下をお迎えするために警備兵を門前に配置し、侯爵自身も動いているので、忍び込むのは造作もないことだった。
書類や、本棚を調べていく。警戒心の強いあのルワンダ侯爵のことだ。どこか隠し金庫のような場所に隠しているはずだ。と思い、私は壁を探ってみる。
(あった!)
壁の不自然なくぼみを見つけ、私はそこを押してみた。するとその隣の部分に扉が出てきた。
(っ!隠し部屋だ。)
執務室の入り口を警戒しながら私は隠し部屋に入っていく。
するとそこには、沢山の書類が保管されていた。
目の前にあった書類の束を手に取ってみる。
(っ!不正の証拠だ。)
そう確信した私は、ここに殿下暗殺未遂の証拠があるはずだと思い、探した。
(っ!やっぱり。。。)
案の定、その部屋の最奥に裏社会の人間を雇った契約書があり、殿下暗殺を依頼したとみられる書類も発見した。
私はそれを懐にいれ、隠し部屋を出た。
(殿下にこれを一刻も早く報告して、敵陣から撤退してもらわないと!)
そう考えるあまり私は周りの気配を感知するのが遅れた。
コツン_____
コツン_____
っっ!この気配はルワンダ侯爵だ。私は逃走経路を考えながら、隠し部屋を元に戻し、人がきた形跡1つ残らず消した。
その時にはもう既に侯爵は執務室の目前まで来ているようだった。どうしよう。。。
ガチャッ




