王太子殿下の呼び出し
今日は初めての王宮警備の日です!まだ私は12才なので1人では行動してはいけないけど、今回は15才で騎士団に入った同期のカイルと配置につくことになった。
少しワクワクしています!警備なんて前世ぶりです!
王宮の庭や門付近を見回りし、警戒しながら2人で歩いていると、背後から誰かが来る気配がした。
ここを通るのは基本上位貴族の方が多いので端に避ける。
コツン、コツン 足音を立ててやってきたのは
アレンスティード殿下だった。
アレンスティード殿下は《冷徹王太子》と呼ばれるようになってからはあまり表に出ず、ほとんどの人が顔を知らない、らしい、、、
私は4年前会ったことがばれたくなかったので(もちろん泣いたから恥ずかしかったんですよ!)騎士の礼をし、通り過ぎるまで俯いて待っていた。
なぜか、殿下は私の前で止まる。
「おい、顔を上げろ」
諦めて大人しく顔を上げる。
「、、、。」
「あとで私のところまで来い。」
それだけ言い、殿下は去っていった。
カイルは「あの方は誰なんっすか?」と能天気に聞いてきたので、
「はぁ、王太子殿下だよ。」とため息をつきながら教える。
なんか、厄介なことになったな。
憂鬱な気分になりながら警備の仕事を終え、隊長室に報告に向かう。
報告が終わり、レン隊長に
「このあと時間あるか?あるなら書類を手伝ってくれ。」と頼まれたけど、
「申し訳ありませんが、王太子殿下に呼び出されたので無理です。」
と言った。
「、、、、王太子殿下に?!」
レン隊長が本気で驚いた。
「なぜ呼ばれたんだ?」
「わかりません。」
本当にわかりません。4年前のこと覚えているのでしょうか?でも、それなら呼び出すほどのことでもないですし、、、
うーん、わかりません。まぁ、行ってみたらわかるか、と思い、王太子宮に向かおうとすると、殿下の使いらしき人が迎えにきてくれた。
「アリティア=ディアス様ですね。私、アレンスティード王太子殿下の側近のイルマと申します。」
「...はい。アリティアと申します。」
自己紹介が終わり、王太子宮に案内された。
....とても既視感がある。レイティアであった頃と変わらない場所だ。
そう懐かしく思いながら王太子殿下の執務室へ向かう。
「失礼します。アリティア=ディアス様をお連れしました。」
イルマさんがそういうと、
「....入れ。」
簡潔に返事が返ってきた。
ガチャっ
(......積み上がった書類、散らかった部屋。殿下の部屋は昔から変わらない。)
懐かしく思いながら部屋を見渡していると、
「.....最近、第三部隊の書類はお前が全てしているそうだな」
「.....はい。」
「随分とみやすく改善されている。その書類処理能力はどこで学んだ?」
あれ?少し疑われてます?まぁ、無理もないですよね。だって12才でそんな能力がただの《公爵令嬢》にあるわけないもんね。
「書類整理は昔....少し《父》から学びまして...」
今の宰相の父ではなく、前世の父なので嘘はついてません。
「....そうかお前の父は宰相だったな。いつもみやすい書類をご苦労。」
そう私をねぎらい、殿下は退室を促した。
「では、失礼します。」
正直、用件はそれだけかよ、と思わないでもないが大人しく下がることにした。
なんだったんだろ??
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
名前バレてる!
4年前自己紹介してるし、バレた....?
まぁ、あったことあるのそれ1回だけだし殿下も覚えてないよね!大丈夫!
もっと強くなってから、殿下のそばでお仕えしたいから今は強くなるために頑張ります!!
早速決意もしたところですし、第三部隊の訓練所で訓練をしましょう!
「お嬢!今日も手合わせしてくれ!」
「お嬢ー!どうやったらお嬢みたいに強くなれる?教えてください!」
「「お嬢!」」.....
うるさい...
どうしてこうなった?最近いつも訓練に参加するとこんなことになる.....
軽くあしらいながらストレッチや体力をつけるための運動をする。
......自主練なのになぜかほとんどが私と一緒のメニューをしている....
なぜだ。
私は諦めることにした。
「今から訓練を始める!私とともにするものは徹底的に強くしてやる!」
鬼軍曹風のティアーズ〇〇〇キャンプが始まった。
「走れ!止まったら死ぬと思え!!」
「「はい!」」
「次は障害物があってもスピードを落とさず走る訓練だ!!反射能力を鍛えろ!」
「「はい!」」.......
とまぁ、こんな感じのハイテンションで訓練は終わった。
ティア以外は死屍累々の状態で地面にへばりついている。
あれ?やりすぎたかな??




