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レイティアの人生5

翌朝

「レティアス様、おはようございます。」


「おい、レイン。引き出しに入れていた大事な書類がないんだ、何か知らないか?」

と早速怪しまれた。


「私にはわかりかねます。」

と表情1つ変えず私は答える。

しかし、内心は(うわぁ〜早速怪しまれたよ!ヒヤヒヤする、、、)なんてことを思っていたが。


それ以上は聞かれず、王妃様は少し怪しむ視線を向けてくるがそれ以外はいつも通りだった。


「庭に出る」


「かしこまりました」

そろそろだ。


庭へ出てレティアス様の後ろを歩いていると、

ヒュン

刺客の合図だ!

「レティアス様!私の後ろに!!」

と私は剣を抜き前に出た。


「このお方がどなたかわかっているのか?!」

と叫ぶと、刺客は一斉に襲いかかってきた。。。

「王妃様!早くお部屋にお戻りください!」

、、、王妃様は動かない。

「レティアス様!!!」

そういうとバッとはじかれたように走った。


王妃様がいなくなると、私たちは剣を下ろした。


「レイティア、お前演技うめぇな」

「ありがとうございます」

先輩に褒めてもらえたので素直に礼を述べる。


「レイティア、1年間お疲れ様!」

そう言ったのは、、、

「ニコ隊長?!」


「驚いてる暇はないよ。王妃様が兵を呼んだかもしれないからね。」と隊長は言い、

私は、

「そうですね、撤退しましょうか。」

と剣で自分の左腕を撫でるようにすべらせた。

ポタポタと血が出る、、、

「「レイティア?!」」

何してるんだと言われたので、


「えっ?死んだことにするんだったら血をたらすのが1番かな、と」

言いながら血は地面にボタボタ落ちていく、、、


「はぁ、はあああああああ、、ティア、心臓に悪いからそういうのは先に言うかしてくれる?」

とニコ隊長にため息をつかれた。


血を地面に残し、私たちは第二部隊に戻った。



王妃様付きの護衛騎士、レインは死んだと情報がきた。こうして、私のはじめての任務は終わった。






それから2年経ち、私は大きな任務をこなしてその功績で第二部隊副隊長になった。王にもお目通りができるようになり、直接依頼されることも少なくない。

「どこそこの領地の経営が成り立っているのか見てこい。」だとか、

「あの領地は兵力を集めているが何をしようとしてるのか見てこい。」だとか、、、、、、

陛下は人使いが荒いんだよぉぉぉぉ!!

失礼。取り乱しました


今日も陛下の無茶な任務を遂行し、報告した帰りのことだ。

(?王宮内で誰かが襲われている、、)

見ていると、襲われている少年は無抵抗で刃を受け入れようとしているようだった。

(危ない!!)

とっさに少年と刺客の間に入り剣を弾いて刺客を斬り捨てると、


「貴方は馬鹿ですか!!もう少しで死ぬところだったんですよ!!」

と叱る言葉が口から出た。


すると少年は綺麗な瞳から涙をこぼした。

(あれ?泣かせちゃったかな、、、最近子供と接してないから扱い方がわからないなぁ)

とりあえず怖がらせないように少年に目線を合わせて、

「私はレイティアと申します。失礼ながら貴方は?」と取り敢えず自己紹介することにした。


「アレンスティード=ディストハイドだ。」

と少年は俯いて小さな声で囁くように言った。


アレンスティード?

っっって、第一王子殿下?!

私は驚き咄嗟にひざまづき、

「申し訳ございません。殿下とは知らず、ご無礼を致しましたことを謝罪します」と騎士の礼をした。


「やめてくれ、ひざまづいて欲しくて名前を名乗ったんじゃない。あとで褒美を送る、、、ではな」

といい、殿下は去ろうとした。


「こちらこそ褒美をもらうために貴方を助けたのではありません!!」

そこを勘違いされたくはなかったので、私は不敬だと思いながらも反論した。

あんな人生を諦めたような目をした少年を見捨てられなかったのだ。



「ならなぜ俺を助けた」そう殿下は聞いた。


私は、(貴方が見捨てられなかったからです。っていうのも嘘くさいしなぁ、、、)といろいろ考えて

「、、、、、そこに刺客がいたから?」と言った。

(あぁぁぁ〜、私の馬鹿!!何戦闘狂みたいなこと言ってんだろう。。どうしよう)

チラリと殿下の様子を伺うと


「っはは、あはははっ」お腹を抱えて笑っていた。

(よかった。殿下はまだ9才なんだから無邪気に笑うのが1番だね。)と思い、


「やっと笑いましたね。アレンスティード殿下は笑ったお顔が1番ですね。」と素直に言った。


すると殿下は嬉しそうな、それでいて儚げな複雑な表情をし、「ありがとう」と言った。

(殿下は小さい頃から命を狙われて、笑えなかったんだろうなぁ)

そう思うと、私が殿下の笑顔を守りたいと思った。


(このお方に剣を捧げ生涯の忠誠を誓いたい!)

そう思い、


「やはり、褒美を頂きたく、、、」


「なんだ」と殿下は無表情に戻った。


(あぁぁぁぁぁぁぁ!!言葉のチョイスミスった!)

慌てて私は殿下の足元にひざまづき、

「殿下、いえ、アレンスティード様、貴方様に私の剣を捧げさせていただきたいのです。」と言った。


アレンスティード様は少し虚をつかれた顔をして「それが褒美でいいのか」と聞いたので、

「もちろんです。」と即答した。


その日から私は、第二部隊副隊長の座を譲り、アレンスティード様の専属護衛官になった。


(アレンスティード様の笑顔を守る!!)

レイティアはそう決意した。





それからの毎日は楽しいものだった。

アレンスティード様は真面目で《あの陛下》の息子とは思えないほど人のことを思いやることができるお方だった。


「レイティア、いつも刺客を片付けてくれてありがとう。すまないな」

などよく申し訳なさそうに言うので、私は、

「殿下が謝らないでください!!悪いのは殿下を狙う者達です!!」怒りの感情が抑えきれず、少し怒った口調で返してしまう。


殿下は人を頼ることを知らない。

今まで誰も助けてくれなかったのだろう。。


少しでも殿下と打ち解けようと、名前を愛称で呼んでもらうことにした。すると、


「俺のこともアレンと呼ぶように」

と言われたので、アレン様、と呼ぶことになった。



その日から私たちは主従というより、友人のような感覚で接するようになった。アレン様に笑顔がよく見えるようになっていった。私も長年の夢が叶い、素晴らしいお方、アレン様に剣を捧げてよかったと毎日思っている。

刺客も毎回追い払っていると、諦めたのか来なくなった。



3年後、アレン様12才、レイティア22歳の頃。

アレン様が王太子に正式指名されたのは、、、


アレン様は陛下の元へ行き、しばらくして意気消沈した様子で帰ってきた。


アレン様曰く、アレン様には大きな後ろ盾がなく、貴族たちが認めないだろう。また、色々なところから(王妃様とか王妃様の実家とか王妃様とかね)刺客が来るだろう。と。


アレン様にはもう笑顔がなかった。

(私が殿下を笑顔にさせてみせる!)私は改めてそう決意した。


「大丈夫です!!何があっても私がアレン様をお守りいたしますから!」

そういうとアレン様は、ふわりと笑った。

(この笑顔を私が守る!!)





その日以降、やはり刺客が来るようになった。前よりも数が増え、1人では抑えきれないようになってきた。


王都への視察(陛下の命)の帰り、刺客に囲まれた。(陛下!殿下が刺客に襲われるかもと報告したではないですか?!)と陛下に対する文句を心の中で叫びながらも、殿下を後ろにかばい、刺客と対峙する。

私は刺客をリーダー格1人を残し全て蹴散らした。


「お前は王妃様の手の者か?」と問う。


「ハッ。俺がいうと思ったのか?俺は裏では有名でね。信用を落としたくないんで、俺に雇い主を吐かせようって考えは捨てたほうがいいぜ。まぁ、おれは女ごときに殺されるほど弱くはないけどな。」


挑発に乗り、真正面から行くふりをして背後に回り背中を斬りつける。しかし、裏で有名だと言うだけあって、なかなか手強い。(まずいな、隙がない。)そう思いながら隙を探す。

そして、相手の懐に入り斬りつけた時、背中を斬られた。しかし、相手が先に膝をつき、私が勝った。


「最期に聞く、、、お前に王太子を殺せと命じたのは誰だ。」

そう私が尋ねても、刺客は最後まで言わなかった。

刺客を始末し、殿下の元へ戻る。

「殿下、ご無事ですか?」

、、、だんだん背中が痛くなってきた。

「、、あ、ああ。今回もティアに助けられたな。ありがとう」

アレン様がそういったのを聞き、

「それは良かったです!では帰りましょうか」

と言おうとすると、意識が朦朧としてきて、言うことができなかった、、、

バタッ


「ティア!!」

アレン様の必死な声が聞こえる。

私はこの傷ではもう生きられないと思い、殿下に手

を伸ばした。アレン殿下は私の手を掴んで、「死なないでくれ!」と悲痛な声をあげた。私は殿下を1人にしてしまう、、、と思ったが、体を動かすことができずに意識が深いところへ沈んでいった。


ここでアリティアの前世レイティアの話は終わります

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