表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/55

男子のレースがスタート!

 女子が、先頭でゴールし、

 いよいよ次は男子の出番だ。


 1区は、ストーカーの金口。


 1区でどれだけ流れを持ってこれるか。

 1区の順位が、駅伝の流れを作る、大事な区間だ。



 ―――女子の最下位のチームがゴールし、

 いよいよ20分後にスタートだ。



 地区大会の、他の中学と比べても、

 中乃崎中の実力は抜き出ている。


 全国に出るには、あの浜平中に勝たないといけない。

 エース剣川天空けんかわてんくうは、

 3kmのベストタイムが、8分45秒のランナーだ。


 この大会で圧勝しなければ、

 県大会で中乃崎なかのざきは苦戦を強いられるだろう。



 ―――そしてスタート1分前。


 ―――スタート地点には3列を作り、

 多くの中学が整列した。



 ―――5、4、3、2、1……

 オンユアマーク!バーン!!!



 ―――レースがスタートした。



「一気に前に出てやる。

 そして先頭に食らいつく。いつものパターンだ」



 ―――金口はスタートから先頭手段に着き、

 得意のストーカー戦法で、

 先頭の真後ろを走った。



 ―――そのままレースが進み1kmの通過。



 3分7…3分8秒!


 3分8秒!!!



 ―――リキの大きな声に金口は頷いた。



「さて、行くか」



 ―――何と金口はスピードをアップした。



「いつもはずっと真後ろをついて、

 ラストだけ上げて抜かして来たけど、

 俺だって練習してきた。ロングスパートだってできるんだ」



 ―――金口のスピードアップに他校は反応できず、

 金口の独走態勢。



「LSDトレーニングで足腰も鍛えてきたし、

 スピード練もしてきた。

 俺は誰にも負けない!!!」



 ―――ラスト1kmもペースアップをし、

 金口は先頭で襷を渡した。



「小田頼んだぞ!!!」



 ―――タイムは9分19秒と、

 自己ベストを更新する好走で、

 2位とのチームの差を11秒開いた。




「この差を広げる」



 ―――小田は積極的に攻めた。



 ―――普段は明るいキャラクターで、

 常に笑顔を絶やさないが、表情は真剣そのものだ。



「1kmの通過は3分12秒」



 小田、少しだけ遅いぞ!ここから上げろ!



「リキ分かってるよ。そのつもりだ」



 ―――小田も、金口同様スピードを上げた。


 ―――そしてそのスピードをキープしたまま、

 小田も先頭で襷を繋いだ。



「水原さん!お願いします」



 ―――小田も自己ベストを更新する9分29秒の好走だった。


 ―――これで2位とのチームの差は21秒。



「金口と小田が先頭で繋いでくれた襷。

 俺もいつもの走りで繋ぐ」



 ―――水原は3分13秒で1kmを入ると、

 同じペースを維持し、安定した走りを展開した。



「ラスト1kmか……ここから少しでも上げる。

 今日は独走だが県大会は競り合いが予想される。

 ここで粘らなきゃ俺は戦えない」



 ―――水原は懸命に腕を振り、

 先頭で襷を繋いだ。



「清水頼んだ!」



 おうよ!!!



 ―――水原のタイムは9分36秒だった。


 ―――これで2位とのチームの差は27秒。


「よしっ!」



 ―――気合いを入れて清水は走り出した。



「俺は金口や宮森には敵わない。

 ただ俺は俺のベストの走りをするだけだ」



 ―――清水も水原と同様に安定した走りを展開した。



「俺は安定感が持ち味。ペースを維持しろ。

 このまま腕を振れ」


 ―――ラスト1kmになっても失速する事無く、

 清水も先頭で襷を繋いだ。



「細田、頼んだ」



 はい!!!



 ―――清水のタイムは9分39秒


 ―――これで先頭との差は34秒。



「同級生の小田も良い走りをした。俺だって負けない」



 ―――2年の細田は前半から積極的に走った。



「1kmの通過は3分5秒」



「少し早過ぎたな。だがここから上手く調整しろ」



 ―――細田は後半を見据えてペースを落とした。



「ラスト1km……少し疲れも取れた、ここから!」



 ―――細田はラスト少しだけペースを上げ先頭で襷を繋いだ。



「宮森先輩頼みました」



 おう!任せとけ。



 ―――細田はオーバペースで走ったものの、

 大崩れせず、9分37秒。


 ―――2位とのチームの差は37秒。



「ここから離してやる!」



 ―――宮森はエースの自覚と共に飛ばした。



 2分58…59…


 2分59秒!



 ―――リキの大きな声に頷いた。



「ペースは速くなったが、俺は中乃崎のエースだ。

 今までの練習の成果をここに発揮する」



 ―――宮森はペースを大きく落とさ無かった。



「2kmの通過は6分05秒か。9分10秒切りを狙う」



 ―――宮森は腕をしっかり振り、前だけを向いて走った。



 ―――そして先頭でゴール!



 ―――駅伝部メンバーが一斉に、

 宮森に抱きついた。



「暑苦しいんだよ。離れろ」



 ―――でも、宮森の顔は嬉しそうだった。



 ―――タイムは9分11秒。

 10秒切りこそならなかったが、

 自己ベストを7秒更新する好走だった。



 ―――2位とのチームとの差を58秒つけ、

 中乃崎中の圧勝で優勝を決め、

 男女共に、県大会出場を確定させた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ