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新事実、そして、新しい仲間

とりあえず

 「ただいま〜、蓮……え、ど、どなたですか……?蓮の彼女さん?」


 終わった。いや、そんな反応をされるのも無理はない。俺は今何故か美少女になっているのだから。


 「ち、違う……!俺だ俺!蓮だよ!」


 「えっ嘘、蓮……!?」


 「ちょっと話したいことがある……」


 とにかく俺は、謎のNPCのこと。

 謎のシナリオイベント。

 そしてゲームのことも全て話した。


 自分が山田蓮なのかは、(めぐ)が昔書いた黒歴史小説の名前を言って信じ込ませた。


 「ど、どういうわけか分からないけどやっぱり蓮なんだね……」


 とりあえずこのよく分からない状態を抜け出さなきゃいけない。まずは本当にそういう技術(TS)があるのか色々論文を調べてみることにした。

 が、しかし、思ったような成果は得られなかった。それらしい物は見当たらなかった。

 というかついでに、調べ物をしていたら新事実も判明してしまった。


 「え、参加費10億ベール……!?」


 そう、罪人達の宝探しパニッシュメント・トレジャーズに参加するためには参加費用が必要だったのだ。となると話は変わってくる。今の俺のゲーム内所持金は100万ベール。到底足りたもんじゃない。

 て言うか他の心配もするべきだ。スマホの指紋認証は?ネオ・バーチャルの生体認証は?

 ……全部できる。以前の俺と全て同じだ。

 とりあえず、晩御飯も食べたしもう一回WLOやってみるか。


 ……あれ、NPCがいない…?そりゃそうか、1時間は経ってるし移動するに決まってる。

 

 「ん、メール……? 誰からだろ」


 件名:先程は

 差出人:???

 【先程は同意していただきありがとうございます。これからのあなたの活躍、楽しみにしていますね。】


 よくわからない。まあ今は深く考えないほうがいいな。

 もうアバターになったとか考えるのはよそう。どーせ答えは出ないし混乱はするし。しばらくは罪人達の宝探しパニッシュメント・トレジャーズに参加するということだけ考えよう。


 さてと、とりあえずソロでボス連戦にでも行きますかっと。フォックスさんがログインしていたら、試しに買ってみた"新武器"を試せるチャンスだったんだけどなぁ。

 まぁそんなこと考えても仕方ない。


 〜ボス【常闇のブラトー:Lv527】〜


 「やぁっ!」


 ブラトーの爪が床を砕く。

 その横を滑るように駆け抜け、俺は首元へ剣を叩きこんだ。


 「グゴオオォォ……」


 俺はブラトーが振り向く前に剣を叩きつけた。そう。さっき言った新武器のご登場だ。

 この武器は自身のAGIが高いほど攻撃力も比例して上がっていく。つまり俺との相性が抜群に良い武器ってことだ。


 「はぁっ!!」


 壁を思い切って蹴り、一気に距離を詰める。その勢いで相手に剣を突き刺す。チェックメイトだ。


 「『瞬穿(しゅんせん)』!!」


 俺はそのスキルを発動し、ボスを倒した。

 しかしよく透き通る声だ。女声の時みたいにガチガチに喉を固めて発声しているわけでもなく、よく通る声が出せる。戦闘中とはいえ少し驚いたな。


 「よし、獲得物は……」


 「あ、あの……」


 「へ?」


 話しかけてきたプレイヤーが1人。眼帯をつけている少年のようだ。

 ……え、プレイヤー!?


 「ま、まずい、早くログアウトを……」


 「あああ! ちょっと待ってください! 俺、さっき始めたばっかりなんですけど、さっきの戦闘すごかったですね!」


 ……どうやら褒められているらしい。


 「ちょっとお話いいですか?」


 「……まあ、どぞ」


 「俺、さっきも言ったんですけど始めたてなんですよ。パニッシュなんたらに参加するために始めたんですけど、でも道に迷って気づいたら高レベルダンジョンの奥まで来ちゃって……。でもそこで偶然あなたの戦闘が目に入って! すごいです! 高レベルのボスをほぼワンパンするなんて!」


 目をキラキラ輝かせながら少年は言った。どうやら俺は憧れの眼差しを向けられているらしい。というか会話が一方的すぎる。俺からも何か話しかけないと。でも何も思いつかない……。


 「よければフレンド申請よろしいですか!?」


 「ぁ……お、私でよければ……」


 「ありがとうございます! 俺、フレイスって言います! よろしくお願いしますね!」


 「き、君も、ぱぱパーティー探してるの……?」


 「はい! よければ俺とパーティー組んでくれると嬉しいです!」


 よかった。フレイスくんが加わってくれればとりあえず3人パーティーを組むことができる。でも残る3人はどうやって集めたものか……。


 「あとついでに、俺を弟子にしてください!!」


 「ぇ」


 衝撃の一言だった。まさか俺を師匠にしようとするなんて。いつもフードをかぶってたからか異様な眼差しを向けられていたせいか、俺を尊敬してくれる人なんていないと思っていた。

 客観的に見れば、憧れの的なんだろうけどな…。俺はどうしてもネガティブな方向に考えてしまうのだ。


 「ま、まあ、弟子くらいならとっても……」


 「やった! まだ全然初心者ですけどよろしくお願いします!」


 こうして俺の平穏なぼっちライフは崩壊しそうになっていった。まぁ、友達作ろうとしてたしこれでいいか……。

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