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学生魔術師物語  作者: マンボウ
過去編
9/32

物語の始まり

九話目です!!楽しんでいって下さい!

 淳也がフードの人物を倒したのを、マンションの屋上から見ている者がいた。

 「やれやれ、私の固有魔術『模写』(コピー)じゃなきゃ死んでましたよ。」

 そう、その人物は今まで淳也と戦っていた、フードの人物であった。そして、後ろからその首筋に日本刀の刃が突きつけられた。

 「おやおや、白王殿にも会えるとは、今日は最高の一日ですなぁ。」

 刃を突きつけた人物、白王と呼ばれた者が答えた。

 「何が最高かは知らんが、お前の所属する組織については、話して貰うぞ。」

 「話した後は?」

 「好きにしろ。どーせお前が生きていること位、あいつも気付いてる。」

 その言葉に驚きフードの人物は、淳也を見た。そして、遠くにいる淳也と目が合った時、息苦しい程の魔力がフードの人物、永田浩平に襲いかかった。

 「ッ!!彼はこの魔力だけで、神器に拮抗しうるんじゃないですか?」

 彼は全然本気じゃなかったのか!?

 浩平の顔は引きつっていた。

 「いや、いくらあいつでも、魔力だけで完全な神器を相手には出来ん。」

 そして白王、礼司は浩平に当初の目的を告げた。

 「で、お前の所属する組織は?」

 浩平はしばらく無言だったが、答える気になったらしく答えた。そして、それが地の言葉なのか、丁寧さが抜けていた。

 「幻魔教団、それが組織の名だ。薄々そちらも気付いていたんじゃないのか?」

 「では、神器はどこで手に入れた。」

 礼司は浩平の言葉を無視して質問した。

 「これ以上は無理。」

 「そうか、ではさっさと去れ。」

 あいよ恩に着る、と言いながら浩平は空間に忽然と消えた。

 「しかしあの少女、なぜ結界が張られていた空間に入って来れたのだ?」

 礼司の視線は淳也の首を絞める少女に向いていた。

        ☆☆☆  

 浩平の視線を感じ脅しをかけた後、淳也は首を絞められていた。

 「かっ、こほっ、くるしっ」

 「何であんた校門の前に居なかったのよ!!手紙も渡したのに!!」

 「まずは首、か、ら、手を、離せっ」

 有紗は淳也の首から手を離した。

 「ゲホッゲホッ、死ぬかと思った。」

 「さぁ、離したのだから、なぜ来なかったのか説明しなさい。」

 手紙?……ああ、六時限目に破ったあれか……

 「ふんっ、中身も見ずに破ってやったわ。」

 ワハハッ、と笑う淳也に有紗は、

 「へぇ~、いい度胸ねぇ。そんなにまた地獄が見たい?」

 そして、質問と同時にアイアンクローが繰り出された。

 「くそっ、また俺を沈める気か!!」

 そして、有紗の手を離そうとするが、

 「何て馬鹿力だ!!両手でも剥がせない!!」

 「昨日の事と今さっきの事、嘘偽り無く話しなさい。じゃなきゃ」

 メキメキッ

 「グワァァァァァァァ!!分かった話す、話すから!!」

 この女、マジだ。だがそう簡単に話すわけには。

 「バァーカ♪」

 ブチッ

 「さよーなら、短い間だったけど、ウザイ印象しかなかったわ。」

 メキメキメキメキメキメキメキメキメキメキメキメキメキメキメキメキッ

 「すみませんすみませんすみませんすみませんすみません!!」

 「話す?」

 淳也はコクコクと頷き、昨日の事から説明していった。

 ……………

 …………

 ………

 ……

 一時間後。

 「わかったわ、じゃあ私も魔術師になればいいって事ね。」

 「ちょっと待て、何故今の説明からその結論に行き着く。」

 「いや、一般人にバレちゃいけないなら、私が魔術師になればいい。」

 淳也は額に手を置いた。

 「それはそうだが、死ぬかもしれないぞ。」

 死ぬ、という言葉に有紗の肩が少し震えたが、諦める気は無さそうである。

 「はぁ~、じゃあ付いて来い。一年でお前を魔導騎士クラスまでしごいてやる。」

 「じゃあ!!」

 淳也は振り向いて言った。

 「ああ、教えてやるよ、魔術を。」

 こうして一人の少年と一人の少女の物語が始まった。

  

一章完結しました。誤字や脱字があれば、教えてくれると助かります。

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