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0話.夢
オリジナル小説初投稿
沈む太陽が雲をオレンジ色に染め上げている。
朝と夜の狭間の世界――黄昏時。
その世界の中で二つの人影が現れた。
一つは背の高い男、もう一つは小さな女の子。
二人は楽しそうに何やら会話をしているようだが、 内緒話をするように小さな声で話している。
「お前は私の……だから、約束だ」
「うん、私と……の約束ね!」
所々にノイズが入り込んで、会話が途切れ気味だ。
女の子は男に手を振り、走リ去って行く。
黄昏の世界には男だけになり、その後ろ姿はどこか切なさが滲み出ているようだった。
「……この世界の黄昏も美しいな」
男はゆっくり振り返る。
黄昏に照らされ輝く翡翠の瞳が……誰かを捕らえた。
「なぁ、お前もそう思うだろう?」
男は楽しそうに笑っていた――。
初の作品で色々表現不足があると思いますが、少しずつ良い小説になるように頑張ります。