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a broken heart.  作者:
8/9

あい。

傾向/エロ無し

谷川side.

「っ…!!」

長瀬は、俺を突き放すと、部屋を出て行った。

引き止めることは、俺に出来なかった。

容量が大きすぎた。と、今更後悔したからだ。

「馬鹿…」

シン、と静まり返った部屋には、微かに

長瀬の匂いが残っていた。


長瀬side.

「はっ、はぁっ」

走った。

とにかく、ひたすら、走って、走って…

「はぁっ…」

怖かった。

先輩の部屋は、いつもの、調子が崩されて、弱い所しか見せられなくなった。

しかも、先輩が…

「ぁ…ああ、」

葵、の、お兄さん。が。

俺を、好き、って。

どういうこと?

「ごめんなさい、ごめんなさい…」

俺が、生きてて、ごめんなさい。

葵。俺が、悪い、のに。

春希(ハルキ)!!」

「ッ!?」

急に偽名を呼ばれた。

先輩以外の売りの時に使ってる、偽名。

「な、に。」

そして、誰。

「お前こそ、何?こんなとこで、ボーっとして。」

制服だし、と服を引っ張る。

「色々…」

マジで誰だっけ…

「ま、いいケド…。あ、今日さ、これから暇?」

客…

そういえば、居た気が

「春希?」

「ん、ぅん。大丈夫。」

セックス、して。忘れよう。

一時的な、モノだとして、も…

「俺ん家でいい?」

「うん。泊めてよ。家帰るのだるいし。」

しばらく、あの辺には居たくないな。

「ん。いいよ。」

先輩、どう、思ってたんだろ。

こんな、俺を…


ーーー

あぁ、

「目、赤いよ?泣いた?」

そうだ、

「ううん。ちょっと、寝不足。」

一昨日の、客だ。

「…本当に?嘘ついてない?」

色々ありすぎて忘れていた。

「本当だよ。」

ここで、寝坊しちゃったんだ。俺。

「…そう。ならいいんだけど…。

何かあったら、言って?頼りないケド…」

うん。と、頷いた。

凄く、居心地が良くて、あったかくて。

「ん…、どうしたの?」

ぎゅ、と抱きついた。

今、求めてるのは、快楽より、温もりなのに

「エッチ、しよ?」

自分の弱さを隠す、強気な言葉しか出ない。

「そう、だな。」

弱さを隠して、強がって。

馬鹿みたいに、セックスして。

「んん…ぁ、」

こんな事しか、償い方が出来ないんだ。

自分を売って、汚れる。

これぐらいしか、これぐらいしか…


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