くらい。
傾向/エロ無し
谷川side.
あれから、一週間経った。
「長瀬っ…」
長瀬の姿は、どこにもない。
あの、屋上にも。
ケータイに、メールをいれても、返信は
一切無く。電話も来ない。
「長瀬…」
会いたい。
抱きしめて、体温を、感じたい。
長瀬side.
「愛してる。」
「俺も。」
あれから一週間近く経った。
俺は、
「斎、大学は?いいの?」
まだ、斎の家から離れれずにいる。
居心地が、良くて。
「いいよ。1日ぐらい。それに、
薫と、もっと居たいから。」
斎は、何もかも、受け入れてくれる。
俺を、全部、愛してくれる。
それに、あったかい。
「斎。」
「何?薫」
名前を呼ぶと、呼び返してくれる。
ちゅ、とキスをすると、抱きしめてくれて、キスを返してくれる。
「へへ…何でもない。」
ベッドの中で、朝からこんな風にいちゃいちゃできるなんて、幸せだ。
幸せ…
「ん。ケータイ、鳴ってない?」
「っ…」
タイミングの悪い、先輩からの、メール。
「元気にしてんの?」
「学校来いよ。」
「今どこにいんの?」
関係、ない。
「いいの。ほっといて。」
早く、棄てないと。
早く、早く…
「薫?」
「ん。あ、ごめん。」
棄てて、しまえば。
邪魔されないのに。
「行って、いいんだよ?」
「え?」
何の、こと?
「気になるんでしょ?メールの人。」
何で?
何で、そんなこと…
「そんなワケ、ないじゃん。」
「あるでしょ?」
ない、よ。ない、ない、ない…
「ないよっ、ないもん…」
「薫。」
斎の目が、俺を射抜く様に捉える。
「逃げないで。薫。」
真っ直ぐ、俺の心を読むように、
「薫は、逃げてばっか。
何でも、過去のせいにしてる気がする。
俺、薫の過去、よく知らないケド…
薫は、今、何がしたいの?
薫の、今は、誰のものなの?」
涙が、止まらなかった。
斎の、言葉に。
俺の今は、
「今は、いっぱい、泣いて。
いっぱい、弱音吐いて。
時期が来たら、この、涙と弱音をバネにして、ケジメ、つけに行こう?
それまで、俺は一緒に居るから。」
「うん、うんっ…」
その後、俺が落ち着くまでただ無言で背中をさすってくれた。
「ん、とね…」
俺の過去を全部話した。
途中、泣いたケド、全部。
いじめのこと、両親のこと、自殺しようとしたこと、葵のことに、先輩のこと。
断食も、売りをやってることも…
斎は、全部聞いてくれた。
俺に、否定も、肯定もせずに。
ひたすら、聞いてくれた。
「…そっか。つらかったね。」
「ううん…も、大丈夫。」
斎に、全部話すと、凄く、気分が軽くなった。全部、ではないケドずっ、と軽い。
「ありがとう、斎。」
本当に、感謝してもしきれない。
「ううん。役に立てて嬉しい。」
優しい笑みが心に染みた。




