魔武器作製と使い魔召喚③
ネロの方へ歩いていくと、クロトはアオハ達に声をかけられた。
「よっ!クロトはどんな武器なんだ?」
ジャンに武器を聞かれ、迷った。
学校側に魔武器の能力全てを公開するつもりは無いから、設定をどうするか考えていたのだ。
(う~ん、無難にナイフとか?)
(そもそも授業真面目に受ける気ないでしょ)
(取り敢えずナイフでいい。じゃあ指輪がナイフに変化するってことにする)
(二刀流だね、ナイフなら)
(そうだね)
クロトとサンは結論を出し、設定通りに紹介した。
いや、紹介したというのは間違いかもしれない。
クロトはほぼ喋っておらず、周りが察してるだけなのだから。
「…これ」
クロトが指輪を変形させる。
「おー、スゲーな」
「変形するなら肌身離さず持ってられるわね」
「眠い…」
上から順にジャン、レナ、ミコトだ。
(あれ?ミコトの声初めて聞いた気がする)
(そうだね。夢属性持ってるんじゃなかった?)
(だから眠いのかな?)
三人…二人がクロトを誉めている中、顔をしかめている者もいた。
アオハとアルタだ。
二人はクロトが依頼等受けているのを見たことはないが、仮にも帝、こんな簡単な能力だけではないと考えていた。
(なんでしょう?ナイフにも特殊な能力があるのでしょうか?)
(本当に帝なのか?そしたらもっといい能力のはずなんだが)
そういえば…とジョンが話始めた。
「俺達の魔武器紹介してなかったな!先ずは俺…」
「私の魔武器はこの鞭よ。名前はフルスタ。能力は長さが変えられるのと、太さが変えられるわ」
レナの魔武器は黒くて取手が紫の鞭だった。
「次は俺…」
「僕は…これ、ミレル。ふぁあ、防具になってる。」
ミコトもジャンを無視していた。
欠伸しながらの説明で眠そうだ。
ミコトの魔武器は洋服、というかコートのようなものだ。
能力はコート限定で形を自由に変えられる、ある程度の攻撃なら耐えられる、コートを自由に動かすことができるといったところだ。
現在は制服の上からうさ耳パーカーのような状態で来ている。
「次は…」
「では俺も紹介しましょうか。刀で名前は紅葉。能力は切るものを指定したり、でしょうか。」
持ち手が紅で色鮮やかな装飾が控えめに鞘にしてある。
(他にもありそうだね。)
(そうだね。帝だし)
「つぎ…」
「じゃあ俺か。大剣だ。名前は紅蓮。能力はいろいろある」
「いろいろってなによ?」
「それは今度のお楽しみってことにすればいいんじゃないか?戦闘練習もあるだろうし」
「そういえばそうね」
アルタの魔武器、紅蓮はかなり大きい。
いろいろとはぐらかしていたが、帝だから能力はいろいろあるのだろう。
(いろいろ、ね)
(帝だし、いろいろあるでしょ)
余談だが、無視され続けたジャンの魔武器は槍でスインと名付けられていた。
能力は水中でも自由に動けるらしい。
それからネロへ報告し、使い魔召喚へ変わっていった。
フルスタはイタリア語で鞭という意味です。




