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店を出る。
「歩いてく?」
「そうするつもりだけど」
「私自転車あるよ」
「1台しかないなら意味無いだろ」
「ニケツしよ」
「まぁ、いいけど」
「重いって言ったら殺すからね」
「はいはい」
ドンキでピーナツと金マル、ついでに武内のラッキーストライクを買う。
「ありがと!」
「はいはい」
店に戻ると早くも客が並びだしてた。開店10分前だ。店に早足で戻る。バックヤードで金マルのシュリンクと中の紙をゴミ箱に捨てる。
「方舟さん」
「ありがとね」
嬉しそうに新品を咥えた。火をつける。
「何も言ってないのにシュリンプ取ってくれるとこ本当に好きだよ」
「はいはい、シュリンプは海老ですからね」
「あれ?」
営業開始だ。神主がドアの鍵を開け、客が入ってきた。柳さんはもういる。はぁ。
「横井君!会いたかったよ!」
「あはは、俺も会いたかったですよ。煙草切らしてて」
「もう!金ズル扱いじゃん!」
キャスターの新品を渡された。微妙に嫌な気分になった。そういえば1回だけ夢希店に来てたな。方舟さんにメロメロになってたっけ。あーあ、やな事思い出したよ畜生。
「とりあえず、こっちです」
手前の席に案内する。奥の席だと客が長居しやすいけど、そんなに売れたい訳でもないからここ。武内がお冷とおつまみを持ってきた。
「じゃ、まず飲もうかな。カシオレで。横井君は?」
「俺は大丈夫ですよ」
「そんなこと言わないでよ。一緒に飲も」
「じゃあ、同じので」
俺は柳さんの煙草にすぐさま火をつける。
「吸わないの?」
「少し、銘柄に迷ってましてね」
貰ったキャスターのシュリンプを取り、ゴミをポケットに入れる。
「これ吸ってみる?」
渡されたのは赤マルだった。これだよこれ。俺はありがたく頂く。
「柳さん、ご来店ありがとうございます」
方舟さんがやってきて頭を下げた。柳さんはこの店随一の太客だ。
「このカシオレはサービスです。今日もごゆっくりお楽しみください」
わざわざ方舟さんがお酒を持ってきた。割と珍しい。
「じゃ、乾杯!」
「乾杯!」
勿論グラスは俺の方が下でコップを打ち付ける。柳さんはひと息に全部飲み干した。俺も半分ほど流し込む。甘いぜ。
「今日はプロジェクトの進行がいいからとっても機嫌がいいの。もっと飲むわよ!ボトルも開けちゃう!」
・・・今日も長くなりそうだな。はぁ。




