ドS、レベルが上がる
高禍原王子、今はチンピラの上で命のポーズをしている。不安定な体勢だがこのグラグラ感がいい。背骨に乗っている実感が湧く。その眼前には戦闘訓練を20年くらい?受けたリューズが無双している。流石は奴隷として生を受けた者と言うべきか、少し疑問だがこの分だとそこら辺にいる奴等では相手にならないだろう。
それにしても元の世界では僕に近づいて来るバカは取り巻き達が片付けるのにな。見る、今は盾で殴る。やはりその工程が終わった後は楽しくない。抵抗せずにただ耐えるだけの今の様な状況は白ける。無双しているリューズもそろそろ終わる様なので盾で止めを刺してやった。
テテテッテッテー
どこからか某人気ゲームのレベルアップ音をアレンジした様な音が聴こえてきた。
「おめでとう。お前が一番早く強くなるのは以外だった。ふん…理解も出来ている様だな、その調子で精進するがいい」
「待て!一つだけ答えて欲しい事があるんだ」
「チッ…私がせっかく誉めてやったと言うのに…これだから野蛮人は…だが答えてやろう。大体分かるがな」
ゲーム大国日本なんて聞いた事があるが、ゲームも漫画も小説も、僕が元居た世界では無くてはならない娯楽。そんな世界に住んでいてこの状況ならば大抵は思い付くであろう後もう一つ…スキル。
「へぇ…特殊技能ってあるよね?」
「流石だ。それだけ分かるならば自分で探せ。すぐ近くにいい手本も居る事だしな」
この女神は世界でも救った後に民衆の前で裸にひんむくとしよう。
盾盾盾盾盾盾盾盾盾盾
良く手に馴染むこの盾、どうやら謎の力で手元に戻ってくる様だ。大きさに比べてあまりにも軽いので試しに逃げ去るチンピラの一人に投げ飛ばし大ダメージを与えたところ、快感のあまり別の相手にも当てたいと思うと手に戻ってきた。仕組みは分からないが勝手に感情だか思考だかを読み取り実行したという事だ。
そして都合のいい武器を手に入れた者がもう一人。リューズは製宝製の槍を手に入れた!なんでも宝石類を魔法で製錬して作るらしい。不純物を混ぜている気がするが気にしたら負けなんだろう。因みにかなり高価な物だったがリューズに値段交渉させたら5枚になった。当然売り手は奴隷商だ。
「決めた。僕はこれからお前の事はノイドと呼ぶ」
来た道を戻りながら思い付いた考えを言った。
「ノイド?オレにはしっかり名前があるのだが…」
「そうですよ!てか今までまともに名前呼んだ事ないですよね」
「そうだよ?お前や、男!じゃ汎用性高過ぎるし蜥蜴じゃお前達はどちらも反応する。だからドラゴンヒューマノイドの最後の部分でノイド」
我ながらいい感じだと思う。ヒューマノイドなんてそうそう使う言葉じゃないし体面も保てる。蜥蜴に女だけ反応した。ティーチェは蜥蜴要素皆無な筈なのにトラウマでもあるのか?
「なんですかその言葉?と言うか名前って親からつけられた大事な物ですよ!?そんな適当に…」
「ん?オレの名前はライオネルと話し合いながら付けた物だが?」
確かに奴隷育成1年目から子育てにシフトするとは考え難い。ならば案外おかしく無いと思う。初めから名前を付けていても癪に障るが付けていなくても店主と思考が似ている様で腹が立つと思う理不尽な高禍原であった。
「リューズさんの名前はいいとして…何でですかね?ドラゴンヒューマノイドってワードに全くひねりが無い感じがするんです。一言で言うとダサい!それ以上に引かれる部分が感じられなくて嫌いです」
「確かにそうだ。何の面白味も感じられないばかりか直球過ぎて寧ろ変化球みたいだ。意味は知らないが」
異世界人に英語は大不評だった。二人共言葉に付けられた意味でも読み取る力があるのだろうか。かなり白けてきた。
仕方ない。高禍原家伝家の宝刀、スラッシュ!
説明すると視線誘導と絶妙な体勢移動によって初動を速くし、目にも止まらぬ速さで…つねるのである。王子は最大7人までなら気付かれずにつねる事ができる。
「いッ!腕が!ついてる…」
「ぬあッ!?バカな…出来の悪い剣くらいなら受け止められるオレの鱗が…!割れている!」
スラッシュは高速で次の相手に移動し、尚且つ相手に動かれた事を悟らせない事が重要になるので…めちゃくちゃ痛い。
どーも山田です。
ティーチェはツッコミとして旅について来ますが敵の解説もしてくれる事でしょう。できればシュトロハイム風にしたいと思ってますが多分そこまではっちゃけれません。
「ブァカ者がァアアアア!シャザールの医学は世界一チイイイイ!!ローズの特性を基準にイイイイイイイ…このサーリー様は力を抑えておられるのだアアアア!!」
いつか言わせたいですね。
※シャザール→ティーチェ達竜人の種族
ローズ→敵。いずれ出てくる
特性→いわゆるスキル
サーリー様→シャザール王




