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幸せ猫が通ります~キャット驚くOnline~  作者: 岡の夢
4章 ツヴァートと闘技大会
82/121

#74 地を駆ける!

よろしくお願いします。

 おはようございます!

 今日はナウラさんとマオを連れて戦闘訓練だ。

 ちなみにマオは昨日皆に紹介して、クランに入った。特に反対もなく、ニュウとも仲良くなった。歳が近いのもあるだろうし、アサシン同士で先輩面出来るのが少し嬉しいらしい。

 それに僕が好きだったという誤解も解けたしね。


「おはようにゃ。ニャニャキ」

「おはようにゃ。ニャティ」


 布団を出て、ナティは朝食を作り始める。ついでにお弁当も作ってくれるらしい。

 幸せやなぁ。もう新婚生活だね!

 リフォンは起きてすぐに縁側で横たわる。日光が当たって気持ちよさそう。卵は全く生まれる気配はない。撫でるだけじゃダメなんかね?


「はいですにゃ」

「にゃ!」

「きゅあ!」


 朝ご飯は白飯、卵焼きに焼き鮭とサラダ。

 ウマー!


「きゅ!」


 リフォンは一気に平らげる。早いな!?

 僕も食べ終わって、一緒に皿洗いをする。ナティはそのままお弁当の準備。

 まだ時間があるな。どうしようか。

 ……そう言えば、お金がないんだったな。

 今日のクエストでは大してお金溜まらないだろうしなぁ。

 

「ちょっとギルド行ってくるにゃ」

「にゃ?」

「マッドゴーレムの素材を売ろうかにゃって」

「いいんですかにゃ?」

「考えたら、僕達はいつでもマッドゴーレムと戦えるにゃ。だから無理に取っておく必要はにゃいかにゃって」

「にゃあ」


 ナティは僕の考えに同意してくれた。

 なので、さっそく冒険者ギルドに出向き、素材売り場に向かう。

 ……やっぱりカウンター高いな。

 

「いらっしゃいませ」


 職員さんがカウンターから出てきてくれる。

 ありがたいです。


「素材を売りたいですにゃ」

「はい。どのような素材でしょうか?」

「これとこれですにゃ」


 マッドゴーレムからドロップした【魔鉄の泥塊】と【ゴーレムコア・ドール】を取り出して、カウンターに置く。

 それを見た職員さんは少し目を見開いて受け取る。それをカウンターに置き、中にいる他の職員さんに鑑定を依頼する。

 

「これは珍しいですね」

「どれくらいににゃりますかにゃ?」

「そうですねぇ……【ゴーレムコア・ドール】80万エン、【泥塊】20万エンでいかがですか?」

「にゃにゃ!?そんにゃに!?」


 マジで!?まさかの今までで一番の稼ぎ!

 僕の驚きに職員さんは苦笑する。


「【ゴーレムコア・ドール】は滅多に出回りませんからね。これだけでも人によっては100万エン出しても買う人はいるでしょう。特にここ周辺ではゴーレム系は出ませんから」

「にゃあ~」

「ただ、逆に言えばこの街では需要がありません。そのためこの値段が相場になります。【泥塊】は鍛冶で主に使われるので需要はありますが、採掘でも時折見かけます。そのためこの値段となります」

「十分にゃので文句にゃいですにゃ」

「ありがとうございます。こちらが100万エンになります」


 ドン!と重そうな音を響かせて大きな袋が目の前に置かれる。

 僕の頭並みにデカいのですが……。持てる気がしません。

 すると、横にいてくれた職員さんが受け取って、僕のポーチに入れてくれる。

 何から何まですいません。


「構いませんよ。他にもこのようなお手伝いが必要な種族もいますから」

「そうにゃんですか。でも、ありがとうございますにゃ」

「はい♪」


 もう一度頭を下げて、ギルドを後にする。

 思ったより高収入だった。

 ……今度もう一回行く?メンバー揃えれば一気に3体戦えるんだよね?レベルも上がるし、お金もガッポガッポ!……値崩れ起こすかな?


 歩いてホームを目指していると、


「ニャニャキ君」

「にゃ?ジェジェン先生?」


 ジェジェン先生が現れた。

 あれ?ツヴァートにいたのでは?


「ニャウラさんのはにゃしを聞いて転移魔法で来ましたにゃ」

「じゃあタマ師匠もにゃ?」

「いいえにゃ。タマ様は【ニャスター】と聞いて、ニャニャキ君達に任せるとのことですにゃ」

「にゃあ」


 なるほど。まぁ、近接系はメインじゃないだろうからね。

 あ。そうだ。


「ジェジェン先生から貰った腕輪。ニャウラさんにあげちゃいましたにゃ。すいませんでしたにゃ」

「にゃあ。構いませんにゃ。どうせ僕も渡すつもりでしたからにゃ。はいにゃ」


 サラッと腕輪を取り出して、僕に渡してくるジェジェン先生。

 ありがたく受け取るけど……やっぱり一度は魔法職になるべきかな?もったいない。


「どうしますかにゃ?僕達の部屋に来ますかにゃ?」

「そうですにゃあ。……今回は止めときますにゃ。タマ様より先に行ったのがバレたら、飛んできそうですにゃ」

「にゃあ」

「今度タマ様とお訪ねしますにゃ」

「はいにゃ」


 やっぱりタマ師匠からだよね。NPCの方もギルドから直接クラン・ホームに行けるのかな?

 調べとこう。

 

 ジェジェン先生は先にナラルスさんの宿に向かうため、ホームの前で別れる。

 ホームに入ると、食堂ではディノ、ニュウ、マオ、ナティが座っていた。

 ありゃ、待たせちゃったかな。

 僕を見つけたリフォンが僕の頭に飛んでくる。


「おはようにゃ。お待たせにゃ」

「おう。おはようさん。別に待ってたわけじゃねぇから、大丈夫だ」

「おはよう」

「おはよう!お兄さん!」

「にゃあ。どれくらいで売れたんですかにゃ?」

「にゃんと100万エンにゃ!」

「にゃ!?」

「「「はぁ?」」」


 ナティは目を見開いて驚き、ディノ達は訝しげに僕を見る。

 

「何を売ったら100万エンになるんだ?」

「【マッドゴーレム】のドロップにゃ」

「あぁ……あれか」

「僕達はいつでも挑めるから今回はいいかにゃって思ってにゃ」

「確かに【泥塊】は鍛冶師系だし、結構売られてる」

「あの人形も使い道分かんねぇしな」

「モーカが使えるかもって言ってたけど、まだそこまでレベルが足りてにゃいらしいにゃ」

「【錬金術師】か。確かに使えそうだな」

「一気にお金持ちだね!」


 どうやら理解は得られたらしい。

 そうなんだよ。リアルでも持ったことのない大金だから、ちょっと怖いけど。

 そうだ。


「マオの入学祝いとクラン入り祝いに服でも買うにゃ?」

「いいの!?」

「レベレッドさんに聞いてみるにゃ。にゃんか希望あるかにゃ?」

「猫又だしね。和服系が良い!」

「にゃあ」


 レベレッドさんにメールする。マオの写真も一緒に。

 すると、すぐさま返事が来る。早いな!?


「……明後日には出来るらしいにゃ」

「早いの?」

「僕達としていつも通りだにゃ」

「にゃあ」

「早えぇよ」

「早い」

「らしいにゃ」

「分かった!相変わらずの幸運なんだね!」


 ディノとニュウの突っ込みに、マオは納得顔で頷く。

 ちなみにニュウは僕とのデートで買った服を常に着るようになった。ナティと同じ和服で少し嬉しいらしい。蘭羅も着物だけどね!

 あれ?マオの服。なんかニュウと被りそうだな。


「もしかしたらニュウとマオの服、似た感じににゃるかもだにゃ」

「構わない。その時はまたナナキと新しい服を探す」

「にゃ」


 ならば良し!

 あ、もちろんその時はナティの服も見に行こうね。


「にゃあ♪」

「その100万、すぐに無くなりそうだね」

「まぁ、恋人に金掛けるならいいことだろうよ」

「にゃ」


 頑張って稼げるようになろう!

 さて、そろそろ行こうか。


「さっきジェジェン先生も来てたにゃ」

「にゃ?」

「ニャウラさんの指導だと思うにゃ」

「じゃあどうするんだ?」

「このメンバーだったら大丈夫だと思うにゃ。それにジェジェン先生も付いてきてくれたら怖いものにゃしにゃ」

「にゃ!」

「確かにな」


 ジェジェン先生も未だにいつ魔法陣仕掛けてるのかが、さっぱりわからん。

 注意してたつもりなのに、いきなり地面が吹っ飛ぶんだもん。酷いときは天井から雷落ちてくるし、氷漬けにされる。

 タマ師匠と組まれたら絶望でしかない。

 前に1回やったけど、開始場所から2mも前に進めずに吹っ飛ばされてボコボコにされた。

 若干トラウマです!

 

 ナラルスさんの宿に入ると、ジェジェン先生とナウラさんが話していた。雰囲気からすると魔力操作の修行かな?

 

「おはよう。あそこで待ってるわよん」

「おはようですにゃ」

「おはようございますにゃ」


 ナラルスさんに挨拶して、ナウラさん達に近づき、また挨拶する。

 推測通り、魔力操作の指導を受けていたようだ。


「筋がいいですにゃ。後は実戦で使ってみますにゃ」

「はいにゃ」

「ジェジェン先生はどうしますかにゃ?」

「付いて行きますにゃ」

「ありがとうございますにゃ!」

「にゃあ」

「あ。後、マオですにゃ。猫又ですにゃ」

「マオです!よろしくお願いします!」

「ジェジェンですにゃ。よろしくお願いしますにゃ」


 ペコリと頭を下げて挨拶するマオ。それに微笑みながら、自己紹介するジェジェン先生。

 猫又はケット・シーとは何が違うのでしょうか?


「魔力操作はおにゃじですにゃ。歩きにゃがら教えますにゃ」

「ありがとうございます!」

「では行きましょうにゃ」

「エリマが依頼を用意してくれてるわん」

「にゃ!」


 ギルドに行って、エリマさんから依頼を受ける。

 依頼は【ホーン・ラビット】と【ブルル・ボア】の討伐。

 では、出発!


 テコテコと歩く5匹の猫。まぁ1匹はデカいけどね。

 ナウラさんはジェジェン先生に講義を受けながら歩く。マオも後ろで一緒に聞いている。似ている部分はあるからね。

 さて、今回は僕達はどう動こうか?


「ナナキは【トリック】や【妖精魔法】、【爪技】メインでいいんじゃないか?俺は盾役に徹する」

「私はマオのサポート。アサシンの立ち回りを教える」

「ナティはナウラとマオに注意して、回復や防御してやってくれ」

「「にゃ!」」


 まずは【ホーン・ラビット】。3匹現れたので、1匹ナウラさんに対処させよう。


「ニャウラさん。どれか1匹を【ピット・フォール】で落としてみるにゃ」

「はいにゃ。【ピット・フォール】!」


 1匹の角兎が上手く穴に落ちた。

 それに他の2匹が反応して、こちらに向かってくる。


「ディノ。1匹お願い」

「あいよ」

「マオ。ディノが攻撃を防いだ直後を狙う」

「分かった!」

 

 ということは、もう1匹は僕だな!

 僕は足元の石を拾って、魔力を込める。それを角兎に向かって思いっきり投げる。

 もちろん角兎は軽やかに躱す。


「【スイッチ】!」


 僕は一瞬で角兎の真横に現れる。

 角兎は驚いて動きを止める。

 僕はその隙を突いて、角兎に触れる。


「【フロート】」


 フワッと角兎がジタバタしながら浮かび上がる。


「今にゃ!ニャウラさん!」

「はいにゃ!【ファイヤー・ボール】!」


 ナウラさんは右手を前に突き出して、魔法を発動する。

 火の玉が角兎に当たり、消滅する。

 おぉ!?一撃?いきなり?


「昨日、ニャラルスさんに地下の修練場使わせてもらって、少し魔法の練習しましたにゃ」

「にゃるほど」


 流石だ。真面目さんだね。

 マオの方も問題なく倒せたようだ。穴に残った1匹はナウラさんが魔法で倒す。

 うん。いい感じ~。


「マオの【妖術】ってどんにゃのだにゃ?」

「うん?今覚えてるのは【火玉】って奴。テキストだと幻覚で相手に燃えたように思わせて、実際は魔力を燃やすんだって」

「にゃ?」

「MPへの攻撃かよ」

「かなり嫌がらせ」

「にゃあ」


 なるほど。強くね?初っ端にそれを覚えるの?

 

「1回でどれだけ減らせるか分からないし、クールタイム1分でちょっと長めかも」

「にゃ~」


 確かにそうだ。でもアサシンとの組み合わせは意外とマッチしてるかも。

 

「ニャニャキ君達もいいパーティーににゃれそうですにゃ」


 ジェジェン先生も僕達の連携を褒めてくれた。

 確かにナウラさんの魔法のおかげで、僕のスキルが使いやすくなった。ナティはあまり攻撃魔法がないからね。僕のスキルはあくまで僕が攻撃しやすいようにするためのものだった。

 ナウラさんの参加で、僕は魔獣の足を止めたら、次の魔獣に向かえるようになった。もちろん注意はいるけどね。


 その後も【ホーン・ラビット】で何回か練習する。

 特に問題なく行けているので、一度休憩する。


「はいにゃ」

「にゃあ!」

「おぉ~!美味しそう!」

「これは凄いですにゃ」


 ナティのお弁当に僕とマオ、ナウラさんは感嘆の声を上げる。

 今回は大人数用。サンドイッチにおにぎり、卵焼きにウインナー、から揚げに果物など。

 僕はさっそくサンドイッチを手にする。

 おぉ!ツナのサンドイッチ!

 

「にゃっふ~♪」

「にゃあ♪ジェジェン先生もみんにゃもどうぞですにゃ」

「ありがとうですにゃ。頂きますにゃ」

「いただきま~す!」

「いただきますにゃ」

「ありがとよ」

「いただきます」


 ウマー♪

 ナティの料理の味付けって僕の好みばっかりなんだよね。分かってくれてるのかな?

 まぁ、いいか。ナティが作った料理ならなんだって美味しいと思える。


「幸せにゃ~♪」

「にゃあ~♪」

「……にゃあ♪」

「ナウラさん。美味しいなら素直になろうよ。大丈夫。あのカップルがいるから目立たないって」

「……にゃう」

「恥ずかしがっても猫だよ?」

「……」

「美味しいですにゃあ」

「ほら。先生だってこうなってるんだから」


 何やらマオがナウラさんと絡んでるけど、今は料理に全神経投入中なので気にしない。

 これは?おぉ!白身フライのサンドイッチ!

 ナティと一緒にパクっと食べる。


「「にゃっふ~ん♪」」

「ほら。ね?」

「……はぐっ……にゃふ~♪」

「私も~。……ん~♪美味しい♪」

「5匹とも尻尾がフリフリして機嫌良さそうだな」

「……ちょっと……うらやましい」

「なんだかんだでナウラも猫になっていってるな」


 


 幸せなお昼ご飯を堪能して、【ブルル・ボア】を探す。

 

「………」

「どうしたにゃ?ニャウラさん」

「……にゃんでもにゃいですにゃ」

「にゃ?」


 なんかナウラさんが顔を真っ赤にしながら歩いている。

 どうしたの?


「お兄さん。そっとしてあげてください。ナウラさんは今、幸せと羞恥の狭間で戦っているんです」

「「にゃ?」」

「……この2人って恥ずかしがらなかったんですかね?」

「俺達が知り合った時にはもうカップルみたいだったからなぁ」

「うん」

「ジェジェン先生は……知るわけないよね」

「だろうな」


 本当に何さ?何を恥ずかしがるの?

 ……魚を食べたから?それなら可能性はあるけど。でも変になってる様子は無かったしなぁ。

 ま、いいか!


 1時間ほどウロウロすると、少し遠くに【ブルル・ボア】1匹が見えた。

 周りはいなさそう。


「ナナキ。ゴー!」

「にゃ!」

「速っ!?」

「にゃ!?」


 ディノの号令と共にドピュン!と駆け出す僕。後ろでなんか驚く声がしたけど。

 【ブルル・ボア】は僕に気づいて、突撃してくる。

 僕は気にせず突っ込む。

 そしてぶつかりそうになった時、


「【ミラージュサイン】」


 【ブルル・ボア】が僕の体をすり抜ける。もちろん幻です!

 僕は【ブルル・ボア】の横に移動して、体に触る。


「【スリップ】」

「ブギィ!?」


 【ブルル・ボア】は止まろうとしたが、どれだけ踏ん張っても滑り続ける。

 はい!どうぞ!


「【ウインド・カッター】!」


 ナウラさんの魔法で斬りつけるが、まだ倒せなかった。


「おら!」


 ディノが盾で受け止める。

 そこにマオが飛び掛かる。


「【バック・スタブ】!やぁ!」


 マオのスキルで【ブルル・ボア】が消滅する。

 上手く行きました!

 そこに、


「ブギイイイイ!!」

「「にゃ!?」」

「しまった!」


 いつの間にかナウラさんとナティに向かって、新たな【ブルル・ボア】が突撃してきていた。

 ディノ達が慌ててカバーしようと動くが、その横を小さい影が駆け抜ける。

 もちろん僕です!


「にゃ、にゃあ!」

「にゃあ!」

「大丈夫ですにゃ。落ち着くですにゃ」


 ナウラさんとナティが慌てて魔法を使おうとするが、それをジェジェン先生が声を掛けて落ち着かせる。

 僕は速度を落とさずに刀を抜いて、【ブルル・ボア】に横から迫る。

 刀を構えて、さらに足に力を籠める。

 行きます!ジュウベ師範!


『いいかにゃ?ニャニャキ。【ニャムライ】の一番の武器はかたにゃではにゃいにゃ。【足】だにゃ』

『足ですかにゃ?』

『そうだにゃ。【ニャムライ】ににゃったところで、我々【ケット・シー】は非力だにゃ。居合は出来にゃいわけではにゃいが、筋力が劣る我々では居合は使いこにゃせにゃいにゃ』

『にゃあ』

『だから【足】だにゃ。【ニャムライ】の真価はこの小さにゃ体を活かした【速さ】だにゃ。一瞬でトップスピードににゃる我々の体のバネを使って、一瞬で相手の懐に潜り込むのだにゃ!その速さから生まれる斬撃は、他の種族にだって劣らにゃいにゃ!』

『にゃ!』

『故にニャニャキにこれから叩きつける流派の名は!!』

 


『「瞬地(しゅんち)ニャ(つるぎ)流!!」』


 

 一気に足を踏み込んで、全力で飛び込む。


「【猫迅閃(みょうじんせん)】!!」


 ドパン!と【ブルル・ボア】の首を斬り飛ばして、血を浴びる前に駆け抜ける。

 ザザザー!とスライディングしながら止まる。そして【ブルル・ボア】は消滅する。

 出来ました!ジュウベ師範!

 僕は満足感に包まれながら刀を納めて、ナティ達の元に向かう。

 

 ナティは両手をほっぺたに当ててポワ~ンとしてた。

 ナウラさんも目を見開いていた。ちょっと頬が赤いかも?ちょっと目も潤んでる?

 怖がらせたかな?


「にゃ」

「かっこよかったにゃあ♪ニャニャキィ」

「……ですにゃ」

「頑張って修業した甲斐があったにゃ」

「お見事でしたにゃ。ニャニャキ君。ジュウベも喜ぶでしょうにゃあ」

「はいにゃ!」


 そこにディノ達もやってきた。


「すげぇな。最後全く見えなかったぜ」

「凄い」

「お兄さんかっこよかったよ!」

「にゃ!」


 めっちゃ疲れてるけどね!

 実は初めて出来ました。【猫迅閃】はオリジナルスキルだからね。自流ではないので、頑張って覚えるしかない。

 でも、ジュウベ師範いわく『この技が始まりだにゃ』って言われたからね。他の技はまだ教えてもらってないのだよ。

 もう何百回、木刀を振って藁人形に突っ込んで転んだことか!


 その後は問題なく【ブルル・ボア】を討伐した。ナウラさんとナティも2人で周囲の警戒をして、突っ込んできそうな【ブルル・ボア】を交代で落とし穴に落としていた。

 ナティが【ビッグシールド・レーザー】を放った時はジェジェン先生すらも驚いていた。

 ちょっと嬉しかったです!


 そしてギルドで依頼完了の手続きをして、本日は終了。

 ナラルスさんの宿にお邪魔して、打ち上げがてら食事をすることにした。


「いい感じだったな」

「マオも筋が良い」

「ありがとう!ニュウの教え方も上手だった!」

「……当然」


 嬉しそうに顔を赤くするニュウ。かわゆい。

 ナウラさんは何か考え事をしている。


「どうしましたにゃ?」

「……あの……そのぉ……」

「にゃ?」

「……こほん!……わ、私も!ク、クランに入れてもらえ……にゃいでしょうか……にゃ」

「いいですにゃ」

「にゃ?」

 

 ナウラさんは一大決心の告白かのように、クラン参加を希望する。

 僕は速攻でオッケーする。

 それにナウラさんは驚いたのか、首を傾げる。


「昨日、マオの参加についてはにゃした時に、ニャウラさんの参加についてもはにゃしたにゃ」

「……」

「でにゃ。全員文句にゃしで、もう少しゲームににゃれたら勧誘する気だったにゃ」

「だからナウラさんから言ってくれたのは万々歳ってことだね!」

「にゃ~」


 ナウラさんは顔を真っ赤にして恥ずかしがる。

 それをマオとナティが慰める。

 初日にラドンナやオグマ達と顔合わせしてたのが良かったかもね。それに【ケット・シー】を仲間にするのは元から皆覚悟してたから、人柄に問題なければ全然問題なし!


「ということでにゃ。ニャウラさん。【眠猫庵】へようこそだにゃ!」

『ようこそ!』

「……ありがとうございますにゃ。よろしくお願いしますにゃ」


 顔を赤くしながらも笑ってペコリと頭を下げるナウラさん。

 ……初めて笑ったところ見たかも?バルダエアさんみたいで、ちょっとドキッとしました!


「そ、それでにゃ」

「にゃ?」

「その……呼び捨てで……お願いできますかにゃ?」

「いいにゃ?」

「はいにゃ!」


 なんか両手を握って力強く頷くナウラさん、いやナウラ。

 ナティも似たようなこと言ってたなぁ。懐かしい。


「じゃあ、よろしくにゃ。ニャウラ」

「よろしくですにゃ」

「よろしく!ナウラ!」

「よろしく」

「俺は呼び捨てしてたけどな」

「よろしくにゃ。ニャニャキ、ニャティ、マオ、ニュウ、ディノ」

「良かったですにゃ」

「ジェジェン先生もありがとうございましたにゃ」

「にゃあ」


 お世話になりました。これからもお願いします!

 ナラルスさんにもお声掛けして、エリマさんに伝えておくと頷いてくれる。

 ありがたい。

 

 そして、その後クラン・ホームに案内して、その場にいた皆に紹介する。

 皆笑顔でナウラに声を掛けて自己紹介する。ナウラも恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに皆と話している。 

 

 上手く纏まってよかった。

 これからは修行も次に段階に進むし、イベントの準備と大変だ。

 

 頑張って行こう!


ありがとうございました。

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