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幸せ猫が通ります~キャット驚くOnline~  作者: 岡の夢
4章 ツヴァートと闘技大会
76/121

#68 色々な新しい

よろしくお願いします。

 タマ師匠がいたのは驚いたけど、やってきました!!第2の街【ツヴァート】!


「いい加減雨が鬱陶しいにゃ!さっさと宿に行くぜにゃ!」


 そう言ってタマ師匠が歩き出す。

 そう言えばこの街ってナラルスさん達みたいな宿ってあるんだろうか?タマ師匠が泊まってるんだからあるんだろうな。

 ただね、そこって僕達泊まれる?


「大丈夫ですにゃ。今回は私達もニャニャキ達とおにゃじ宿ですにゃ。にゃかま達も泊まってますにゃ」

 

 ジェジェン先生が思考を読んだように安心させてくれる。

 僕達はラドンナ達を見た。それにラドンナ達はしっかりと頷いてくれた。

 なら大丈夫だろう。

 

「じゃ、ナナキ、ナティ。今回は楽しかったわ」

「ちゃんと時々は呼んでくれよ」

「あまり変なことするなよ」

「またすぐ行きます!」

「「にゃ!」」

「きゅあ!」


 ルナイラさん達とはここで別れる。

 お世話になりました!

 するとリフォンがオグマの頭の上に移動して、目をキラキラさせて周りを見る。


「きゅああ!」

「面白いか?リフォン」

「きゅ!」

「そうか。それは良かった」


 まぁ、僕の頭じゃヒューマンよりも低いからね。

 リフォンは街の中ではあまり飛ばない。お利口さんだよね。真上を飛ぶくらいならいいのではと思うけど。


「お~い!早くするにゃ!」

「「にゃ!」」


 タマ師匠の声に僕達は急いで追いかける。

 着いて早々しごかれたくはない!


 雨は微妙に降っているので合羽はまだ着たまま。

 この雨の中で待ってたの?


「停留所近くにカフェがあるんだよ。そこで眺めながら待ってたのさ」


 なるほど。よかった。流石に雨の中で待たせるのは申し訳なく思っていたからな。

 おっと、今のうちに聞いとこう。


「ジェジェン先生」

「はいにゃ?」

「【ニャラン】って言うスキルご存知ですかにゃ?」

「もちろんですにゃ。みんにゃ使えますにゃ」

「あれはにゃんで【ケット・シー】に使うと3時間近くも子猫ににゃるのですかにゃ?他の種族だと2分くらいでしたにゃ」

「ふむ。あれは逃走や隠れるためのものだからですにゃ」


 逃走?隠れる?どういうこと?

 僕とナティは首を傾げる。

 はい!質問です!ジェジェン先生!


「はいにゃ。自分を猫にして人が入れにゃいところに逃げ込んだり、隠れたりするのですにゃ。状況によっては相手を猫にする場合もありますが、これは人型魔獣にしか効かにゃいですし、相手が1人の事の方が少にゃいですからにゃ」


 なるほど~。確かにそうだ。決闘でもない限り、使い辛いだろうな。


「まぁ、元々は人を驚かしたり、猫ににゃりきって騙すのが始まりですけどにゃ。今では『猫を見たらケット・シーと思え』って言われるくらい有名ににゃりましたから、悪戯や潜入には使えにゃくにゃりましたけどにゃ」

『あぁ~』


 ジェジェン先生の言葉に全員が納得の声を上げる。確かに悪戯向きだよなぁ。


「でも子猫って逃げにくくにゃいですかにゃ?」

「それは熟練度の問題ですにゃ」

「「にゃ~」」


 つまり適度に使わないといけないのか。まぁ、街でのんびりする間に修行するかな。


「他にはありますかにゃ?」

「にゃ。大丈夫ですにゃ!ありがとうございましたにゃ!」

「にゃ!」

「にゃあ」


 ジェジェン先生はにっこりと笑って頷いてくれる。助かりますな。


「ここだにゃ!」


 タマ師匠が建物の前で足を止める。

 結構大きめの建物だ。っていうか【朝日の止まり木亭】まんまだな!?

 名前は【昼日の止まり木亭】。

 うん。エリマさん達の関係者の宿なんだろうな。というか、入ったらナラルスさんがいそう。


「ナラルスさんはいないぞ」

「まぁ、ある意味驚いたけどね」

「「にゃ?」」

「入ったら分かるよ」


 どういう意味?

 僕達は首を傾げながらタマ師匠に続いて入る。


「帰ったにゃ!」

「あら。お帰りなさい」


 タマ師匠の声に奥から人が出てきた。

 赤みがかった銀色のミディアムパーマに褐色肌を持つ長い耳の女性。

 え?エリマさん?

 その女性はエリマさんそっくりだった。

 双子の妹さんですか?


「君達がナナキ君とナティさんだねん。両親から話は聞いてるよん」

「「両親?」」

「あぁ。やっぱり聞いてないんだねん。私はナーマ。ナラルスとエリマの娘だよん」

「「にゃにゃあ!?」」


 ナラルスさんとエリマさんの娘ぇ!?え!?本当に結婚してたの!?

 確かに仲が良いから、もしかしてとは思ってたけど!

 ナーマさんは色違いのエリマさんにしか見えない。声は少しエリマさんより低めで、語尾はナラルスさんだけど妙に落ち着きがあって違和感はない。

 いや、でも髪と肌の色はナラルスさんと同じか。


「エルフだからねん。長生きしてれば大して見た目での歳の差は無くなるよん」

「それもそうですにゃ」

「これが君達の部屋の鍵だよん」

「ありがとうですにゃ」

「ギルドにも君達担当の職員がいるから後で行ってみるといいよん」


 やっぱりいるんですね。僕達の担当さん。それは誰の子供ですか?


「職員の方は誰の子でもないよん。ベテランだけどねん」


 それは楽しみのようで怖い。

 後で行ってみよう。

 一度部屋に行って、合羽を脱ぐ。体を拭いてから食堂に下りる。

 食堂ではタマ師匠達がテーブルに座って待っていてくれた。

 僕達も座る。すると、ナーマさんが飲み物とサンドイッチを持ってきてくれる。

 礼を言って、パクリと食べる。

 おぉ!ナラルスさんの味だ!


「「にゃっふ~ん♪」」

「私の料理の師は父様だからねん。味はそんなに違いは無いと思うよん」


 満足です!ちょっと家に帰ってきた気分。


「でにゃ。旅はどうだったんだにゃ?」

「聞かせてもらうよ。色々とね」


 タマ師匠とラドンナが旅の事を聞いてくる。

 僕達は旅の事を話す。マタタビとマキナーと怪獣、ウニャミスさん達とゴブリン退治、ベルヒム達とプレイグ様の迷宮と加護、そしてボスの事にオアン達にバルダエアさん。そして最後の岩場。

 話し終えるとラドンナとニナは疲れた顔をして頭を抱え、タマ師匠とオグマは腕を組んでウンウンと頷いており、ジェジェン先生はニコニコとしている。ナーマさんは呆れたように僕達を見ている。

 まぁ、気持ちはわかるけどね。


「なんで2週間足らずでそこまで盛りだくさんになれるんだい……?」

「僕達に言われても困るにゃ」

「にゃあ」


 ただ一生懸命生きてただけです。

 

「がにゃはははははは!!楽しかったようでにゃによりだぜにゃ!」


 タマ師匠が機嫌良く笑う。ジェジェン先生も横で頷いている。

 それにラドンナはため息を吐く。


「はぁ。まぁ、そうだね。楽しかったならいいことだね」

「「にゃ!」」

「料理も出来るようになって、幸せそうだったみたいだしね」


 幸せでした!いえ、幸せです!


「ところでタマさん」

「にゃんだにゃ?」

「この街で侍風のケット・シーとナナキに似た格好のケット・シーが目撃されてるんだけど、心当たりあるかい?」

「「にゃ!?」」


 え!?他にもケット・シー現れたの!?


「噂によるとプレイヤーじゃなくてNPCっぽいからタマさん達関係だと思ってね。ナナキ達が来たら尋ねようと思ってたんだよ」


 マジで!?


「知ってるにゃ。今、上の部屋にいるぜにゃ」

「私達が呼びましたからにゃ」

「にゃ!?」

「……やっぱり」


 上にいるの!?

 侍風のケット・シーかぁ。

 そう言えば、転職できるようになったんだよな。


「ジェジェン先生」

「はいにゃ?」

「今、フェンニャーにゃんですが、次はにゃにがいいかとかありますかにゃ?転職は出来るようににゃりましたにゃ」

「そのために2人を呼んだのですにゃ」


 マジで?本当に至れり尽くせりだなぁ。

 ならば是非とも会いたい。


「じゃあ!会いに行くぜにゃ!」


 タマ師匠がさっそくとばかりに歩き出す。僕達は慌てて付いていく。


「あたし達は入れるのかい?」

「部屋はデカいにゃ!問題ねぇにゃ!」


 デカイ部屋?……スウィートルーム?

 そんな気がする。

 

 案の定、部屋は最上階だった。

 中に入ると、まさにテレビで見るスウィートルームだった。

 すっげぇ~。一泊おいくらですか?

 あぁ、ナーマさん。やっぱり言わないでいいです。怖いから。


「エドラード!ジュウベ!」

「おや?お早いお帰りですにゃ?タマ様」

「む」


 タマ師匠の声に顔を出したのは2匹のケット・シー。


「こいつらがニャニャキとニャティだにゃ!」

「この子達ですかにゃ!初めましてにゃ。エドラードと申しますにゃ」

「拙者はニャギュウ・ジュウベと申すにゃ」


 エドラードさんは青みがかった毛色をしたソマリモデル。両目は琥珀色っぽい。毛は少し長め。僕以上ナティ以下?でも尻尾は結構ふさふさ。

 身長は僕と同じくらい。服装は水色のシンプルな軍服を思わせ、ズボンは白で茶色のブーツを履いている。腰には僕と似たような細剣が吊られている。

 フェンニャーかな?


 ジュウベさんはブルーグレーの短毛のコラットモデル。両目はグリーンっぽい。左目に縦に走る切傷がある。目つきはやや鋭い。顔の形がハート型に見える。声も渋め。

 身長は僕より少し高い。服装は紫の和服。袴は灰色で、足に合わせた草履を履いている。腰には刀が吊られている。

 ニャギュウ・ジュウベさん……柳生十兵衛をモデルにしたのかな?


「「よろしくお願いしますにゃ」」

「ニャニャキ君はフェンニャーだそうですにゃ。次はにゃにににゃるか迷ってるみたいですにゃ」

「にゃるほど」

「ふむ」


 ジェジェン先生の言葉にエドラードさんとジュウベさんは僕に目を向ける。

 僕はピン!と背筋を伸ばす。


「僕はロードフェンニャーですにゃ。ニャニャキ君、君はこれからどういう道に進みたいですかにゃ?」


 どういう道に、かぁ。


「ニャティは回復職ですにゃ。だから基本的には前衛ですにゃ。ただ……」

「ただ?」

「物理系が効かにゃい敵ににゃると、ニャティに頼らざるをえにゃいですにゃ。そこはどうにかしたいですにゃ」

「にゃるほど……」


 エドラードさんは顎に手を当てて考えてくれる。


「フェンニャーはカンストしましたかにゃ?」

「はいにゃ」

「だったら【ニャムライ】を一度やってみますにゃ」

「にゃ?」


 何故?ってか、ニャムライって言うんだね。

 するとジュウベさんが引き継いでくれる。


「【ニャムライ】は武器使用職では【ケット・シー】で最も攻撃力が高いにゃ。それに【ニャムライ】の技術は『斬れにゃいものを斬る』ことに特化したものも多くあるにゃ。その技術を持っているか、いにゃいかで、他の職ににゃった時に大きく変わるにゃ。だから剣を持つ予定の【ケット・シー】は最初に【ニャムライ】となってもらい、拙者が鍛え上げることが多いにゃ」


 なるほど。スキル派生に関係あるのか。


「今から【ニャムライ】ににゃっても遅いですかにゃ?」

「いや。大丈夫だにゃ。上限に達している職の技は、条件を満たせば他の職ににゃっているときでも覚えることが出来るにゃ」


 へぇ~。それならば決まりだな!


「次は【ニャムライ】にしますにゃ!」

「それにゃら僕もジュウベも指導出来ますにゃ」


 どんどん豪華になって行きますね。僕達の周り。

 ありがた過ぎる。どう恩返ししたらいいの?簡単にお返しできないくらいの恩があるのですけど。

 

「じゃ、さっそく転職して来ますにゃ」

「おう!行ってこいにゃ!」


 タマ師匠達はどうやらここで待っているようだ。

 まぁ、目立つもんね。雨降ってるし。


 外に出ると、またちょっと雨が強くなってきていた。

 合羽を着る僕とナティ。

 それにラドンナ達も付いてくる。オグマだけ頭に頭巾のような合羽を着ている。

 まぁ、体はほとんどカバー出来てないけど。


「作って正解だったねぇ。その合羽」

「私達も作ってもらうべきだったわぁ」

「だから言ったにゃ。エリマさん達が無駄にゃ物を勧めてくるわけにゃいって」

「にゃ」

「だな」


 エリマさん達が合羽を作る様に勧めてきた時に、真面目に聞いたのは僕達とオグマの3人だけだった。

 多分他のメンバーも今頃びしょ濡れだろうな。

 さて、


「生産ギルドってどこだにゃ?」

「あっちだ」


 オグマが案内してくれる。

 ありがとう!


 生産ギルドは冒険者ギルドの向かいにあった。ここはエアストと変わらないんだな。後で冒険者ギルドにも寄ろう。

 中に入って受付の人に転職の希望を伝える。


「では、奥の部屋にどうぞ」

「ニャティも一緒に入れますかにゃ?」

「はい。大丈夫ですよ」

「「ありがとうですにゃ」」

「い~え~♪」


 お礼を言うと受付の女性はニコリと笑って上機嫌に答える。

 子供に思われてる?まぁ、いいか。


 中は大きな水晶が壁際にドカンと置かれているだけの部屋だった。

 これに触れればいいのか?


「にゃ」


 背伸びをして水晶に触れると、水晶が輝き出し、目の前にウィンドウが展開される。そこには職業が並んでいた。

 おぉ。結構あるな。

________________________________________________

《職業を選択してください》

◆ファイニャー

◆ニャスター

◆ニャーチャー

◆ニャリースト

◆ニャサシン

◆ニャーフ

◆ニャムライ

◆ニャンク

◆サモニャー

◆ニャンサー

◆ニャーサーカー

◆ハイフェンニャー

◆ライトファイニャー

__________________________

 めっちゃあるな!?しかもベルヒムと同じ【光戦士】出てるし。


「結構選択肢あるんだにゃあ」

「ですにゃ」

「【ニャムライ】を選択」


《【ニャムライ】を選択します。よろしいですか?》

はい/いいえ


 『はい』を選択。

 テッテレ~♪僕は【ニャムライ】になった!

 その後ナティも【ニャリーステス】になった!


「サブ職業も考えにゃいとにゃあ」

「にゃあ」


 ナティも次のサブ職業を悩んでいるようだ。

 それに、


「カタニャも買わにゃいとにゃあ」

「それは私が造りますにゃ!」

 

 おぉ?もう出来るの?


「先生と一緒じゃにゃいと無理ですけど、お墨付きは貰ったですにゃ!」

「にゃらお願いするにゃ」

「にゃ!」


 ナティは力強く頷いてくれる。

 うん。刀が出来るまでにプレゼント探さんと。

 ナダに後で相談しよ。


 新しい街に新しい職業、新しい師匠。わずか数時間で色んなことがあった。

 もっと楽しい事を見つけていきたいな。

 頑張ろう!

 

ありがとうございました。

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