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#52 君を絶対逃がさない!

少し短いです。

よろしくお願いします。

 トロールを倒した僕達とベルヒムさん達は、村へと向かう。

 すると、


「最近、村近くの洞窟に魔獣が住み着いてねぇ。時々森に出て、採集に来た村人を襲うんだよ。でも、冒険者に依頼するにもお金がなくてねぇ」

「俺に任せてくれよ!」


 おばあさんの言葉にベルヒムさんが安請け合いする。


「待ちなさい。まずはおばあさんを村まで連れて行かないと」

「そうよ」


 ココアさんとフファンさんがベルヒムさんを制止する。

 なるほど。優しすぎてどんどん頼まれごとされてしまうのか。

 これは……依頼料もちょろまかされている事が多いんじゃないか?

 まぁ、悪いことをしてるわけじゃないしなぁ。


 僕はナティに目を向ける。

 ナティは意味を悟って頷いてくれる。


「じゃあ、僕達が行ってくるにゃ」

「いいの?」

「にゃ。ダメだったら声を掛けるにゃ」

「ありがとうねぇ」

「にゃ」


 

 僕とナティは森に入る。

 しかし、森に入って早々にあることに気づく。


「どんにゃ魔獣か聞いてにゃかったにゃ」

「そういえば……」


 なにしとんねん。僕。全く情報無しに来てもうた。

 

「洞窟探してみるしかにゃいですにゃ」

「だにゃあ」


 森を進んでいく。

 そしてさらに気づく。


「……洞窟ってどこだにゃ?」

「……………」


 本当にやってしまった。

 どうしようか考えていると、ふとまっすぐな50cmほどの木の枝が落ちてるのが目に入る。

 ……いや~。どうなんだろうか?


「どうしましたかにゃ?」

「……にゃ~。ダメもとでやってみるにゃ」

「にゃ?」


 ナティは僕の様子に首を傾げる。

 自分でも馬鹿らしさを覚えながら、落ちている木の枝を拾う。

 それを地面に垂直に立てる。

 そして、


「洞窟ど~こにゃ?」


 『呪い』とばかりにセリフを言いながら、枝から手を放す。

 すると、枝がグランと不可思議な軌道で揺れながら左斜め正面に向かって倒れる。


「……【占い師】ですにゃ?」

「……にゃ。行けるかにゃ~?って」

「………」


 ジト目を向けてくるナティ。

 分かってるよ。馬鹿らしいことは。

 でも、ちょっと期待できそうな動きしたじゃない?


「とりあえず、行ってみるにゃ」

「にゃ」


 僕は枝を拾って、歩き始める。

 何度かまた『呪い』をしながら1時間ほど歩く。


「あったにゃ!!」


 本当に見つけたんだよ。ありがとう!尋ね人〇テッキ!!

 僕は秘密道具をポーチにしまう。


「入ってみるにゃ」

「はいにゃ」


 洞窟内は真っ暗だった。

 僕達は闇視があるから問題ないけどね。

 ゆっくりと進む。

 奥に入ると少し広い空間があった。

 壁には穴が幾つか開いており、道も数本分かれている。


 ここはステッキの出番か!


 そう思った瞬間、視界の端に何かが横切ったのが見えた。


「にゃ!?」

「にゃにかいますにゃ!」


 じぃ~っと目を凝らしていると、その存在を捕えることが出来た。


 それは小さい穴からこっちを覗いていた。

 少し尖った顔に2本の出っ歯。赤く輝く眼に左右3本の髭。

 鼠だ。

 ……なんでしょう?ムズムズしてきました。


 名前は【チーター・ラット】。

 チーターのような斑模様があり、高速で走る魔獣だ。

 大きさはリアルの猫くらい。


チチチチ!


 鼠は挑発するように鳴いて、走り出す。

 なんかムカッとした!!


「にゃーー!」


 僕は鼠に向けて走り出した。

 

「にゃにゃにゃにゃにゃ!!!」


 鼠に負けじと走って少しずつ近づいていく。

 そして、飛び掛かる。


「にゃあ!!」


 すると、鼠に集中していたせいか壁が目の前にあった。

 目を見開くがもう止まれない。


「ぶにゃ!?」

「ニャニャキ!?」


 両手で顔を抑えて、ゴロゴロする。

 いったーーい!!

 鼠は!?

 よく見ると、顔をぶつけた箇所の少し下に穴があった。

 ここに逃げこんだのか!


チチチ!!


 後ろを見ると、別の穴から顔を出して鳴く鼠。

 馬鹿にされている気がした。

 この野郎!!


「にゃーーー!!」

チチっ!!


「にゃにゃにゃーー!!」

チッチチ!


「ふんにゃーー!!ぶにゃ!?」

チチーー!


「にゃにゃにゃにゃ!!」

チュチュチュ!!


「「うにゃん!?」」

チュチュチュチューー!!


 僕とナティは憑りつかれたかのように走って鼠を追いかけ回す。


 スキルや魔法を使うという選択が頭に浮かばない。

 飛び込んでは転び、壁に突っ込んでは顔をぶつけ、最後には挟み撃ちにしようとしてぶつかり合う。

 鼠は完全に馬鹿にしたように鳴く。


「「うんにゃーーーーー!!!」」

ヂュ!?


 2人は完全にキレて全速力で追い始める。

 その気迫に鼠も驚き、本気で逃げ始める。

 鼠は大きな通路を奥へと走っていく。2人もそれを追う。


 そしてさっきより大きい広場のような所に入ったその半ばで遂に僕は捕まえる。


ヂュー!?

「やったにゃ!」

「頑張りましたにゃ!」


ドズン!


「「にゃ?」」


 鼠を捕まえて喜んでいると、目の前に大きな足が音を立てて現れた。

 上を見ると、大きな鼠がいた。

 【チーター・マザーラット】。トロール並みにデカい。

 マザー……ディス イズ ユア チャイルド?


ギヂュアーーー!!


「「にゃあーーー!?」」


 マザーラットが吠えて、襲い掛かってくる。

 僕達は捕まえた鼠を捨てて、走り出す。

 すると、マザーラットはなんと子供のはずの鼠を踏みつぶした。

 えぇーーーーー!?


 大きくても【チーター】の名が付く魔獣。

 足速!?


「ニャティごめんにゃ!!」

「にゃ!?」


 ナティをお姫様だっこして、スピードを上げる。

 しかし、マザーラットとは5mほどの距離を突かず離れずで追いかけてくる。


 外に出るか!?でも、こいつを外に出すのってヤバいよね!?

 先ほど子鼠と追いかけっこをしていた広間に出る。


ヂュルアーーー!!


「「にゃあ!?」」


 なんと入り口からもう1匹現れた。

 マジで!?逃げ道も無くなったじゃん!?


「にゃああ!?」


 2匹のマザーラットに追いかけられることになった2人。

 これゴブリンキングより危険度高くない!?


「ど、どうしますにゃ!?」

「ここで2匹同時に戦うのは無理にゃ!!洞窟が崩れちゃうにゃ!」

「で、でも!?」

「とりあえず、隙を見つけて入り口に出るにゃ!!」


 しかし、不運は続く。

 走った先はなんと行き止まりだった。

 マジで!?


「!?【ピット・フォール】!」


 真下に穴を作り、入り込む。

 その真上にはマザーラットの前足が叩きつけられる。

 あっぶね!?


「ヤバいことににゃったにゃ」

「出られにゃいにゃ」


 ナティを抱っこしたまま、どうするかを考える。

 マザーラット達はまだ上で地面を叩いたり、穴を覗き込んでくる。

 困ったな。出られない。


 まだまだ不運が続く。


ピシ!ビキビキ!


「「にゃ?」」


 何?今の音。

 

 僕達は下を、穴の底を見る。

 そこにはヒビが入っていた。


「「にゃにゃーーー!?」」


 驚いて、何とか外に出ようとすると、


ドズン!


 入り口が脚で閉じられた。

 【スイッチ】でも出れなくなった!?

 そしてその衝撃で穴の底が抜けてしまった。


「おにゃ~~~~~~~!!」

「いにゃ~~~~~~~!!」


 僕達は抱き着いたまま、落ちていく。

 

 なんでこうなるのぉ~~~~!?



ありがとうございました。


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