77/143
第77話 狙われたセレナ
「セレナ!」
俺はすぐに彼女へ駆け寄った。
だが。
黒い魔力が俺を弾く。
「くっ!」
セレナが苦しそうに胸を押さえる。
「レオン……」
「待ってろ!」
「私……」
「大丈夫!」
俺はアストラを構える。
「断絶!」
黒い魔力を切ろうとする。
だが。
「……切れない?」
クロウが笑う。
「それは人間の魂そのものに繋いである」
「だから切れない」
「……」
「神剣でもな」
俺は怒りを抑える。
「なら」
「方法を変える」
アクアが俺の肩から飛び降りた。
「ぼくがやる」
「アクア?」
アクアがセレナへ近づく。
身体が青く光る。
「ぼく……」
「これ、知ってる」
黒い呪いに。
青い光が触れる。
すると。
セレナの中から。
黒い紋様が浮かび上がった。
「今だ!」
俺は斬る。
「――断絶!」
黒い呪いだけが。
綺麗に消えた。
セレナが倒れる。
俺が抱き止める。
「セレナ!」
「……大丈夫」
「本当に?」
「うん」
セレナは微笑んだ。
「レオンが……来てくれたから」
その時。
クロウが笑う。
「なるほど」
「アクアの力があれば、神の呪いすら解除できる」
「……!」
クロウの目的は。
アクアの力を試すことだった。
そして。
クロウの背後にある黒い結晶が。
大きく割れた。
「第五封印――」
「破壊開始」




