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第72話 神喰らいの使徒
水竜王は。
湖の奥にある神殿を示した。
『あの中に、第三封印がある』
「封印が壊れてるんだよな?」
『そうだ』
『誰かが意図的に壊している』
俺は拳を握る。
「神喰らいか」
『その使徒だ』
「使徒?」
『世界各地で封印を壊している者たち』
リーゼが聞く。
「目的は?」
水竜王が答える。
『神喰らいを、この世界へ完全に呼び込むこと』
「……!」
セレナが青ざめる。
「そんなことをしたら……」
『世界が終わる』
沈黙。
俺は神殿を見る。
「なら、止める」
アリシアが頷く。
「私も」
リーゼも。
「もちろん」
エリシアも。
「私たちならできます」
セレナも剣を握る。
「私も一緒に」
俺は笑った。
「よし」
その時。
神殿の奥から。
拍手が聞こえた。
「……?」
パチ。
パチ。
パチ。
暗闇から。
一人の女性が現れた。
黒いドレス。
銀色の髪。
赤い瞳。
「素晴らしいですね」
彼女は微笑む。
「ここまで辿り着くとは」
「誰だ?」
「私は――」
女性が笑う。
「神喰らいの使徒」
その瞬間。
水竜王が叫んだ。
『逃げろ!』
女性の背後に。
巨大な黒い魔法陣が開いた。




