136/144
第136話 残された神喰らい
「……何?」
俺は胸に手を当てる。
何も感じない。
「嘘でしょう?」
セレナが神を睨む。
「本当です」
神は答えた。
「あなたが未来を作り直した際、神喰らいの一部が魂の奥へ逃げ込んだ」
「だからアストラも……」
俺は考える。
「神剣を失ったのは、それを封じるため?」
「正解です」
「なら――」
「取り除けばいい」
神は首を振る。
「簡単ではありません」
「なぜ?」
「それを取り除けば、あなた自身の魂も壊れる」
「……」
静寂。
「じゃあ、方法はないのか?」
神は一つだけ答えた。
「あります」
「神界の最深部」
「そこにある『始まりの泉』を使えば――」
「魂を再構築できます」
俺は笑った。
「行こう」
セレナが頷く。
「私も」
「もちろん」
リーゼも。
エリシアも。
みんなが頷いた。
しかし神は言った。
「一つだけ問題があります」
「何?」
「泉を守る存在は――」
「あなたと同じ顔をしています」




