表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
連載予備軍  作者: 桜鳴 颯祈
脇役様
6/11

脇役様の言うことには

巻き添え転生性悪娘の打倒ハーレム野郎物語…なのか?

 ある日子猫がトラックに轢かれそうになった所を助けたら、その子猫が実は神様で助けたお礼になんと異世界トリップさせてくれることになりました。でも一人じゃ不安なので大親友のミーちゃんも一緒に連れてきてください!ミャハ☆ミ


 …というのが、大貴族の息子へと転生トリップを果たして今や押しも押されぬ政治の中心となった幼馴染からの伝言の内容(持ってきたのはそもそもの原因だというカミサマ(笑)です)を要約したものでした。あ、ちなみにこいつ男ですから。ミャハ☆ミとか馬鹿じゃないの馬鹿じゃないの。大事なことなので二回言いました。

 まあそんなわけで俗に言う巻き込まれトリップとかいうものを果たした私、ミーちゃんこと元笹原深白・現ミリア=ブラン。今までの人生も皆様のご想像通り可愛い系小悪魔なあの男にぶん回されて生きてきたんだけども、ここでついに奇跡が、奇跡が起こりました!


 あの野郎⇒帝国貴族のホープ

 私⇒神聖教国の枢機卿の娘


 ちなみにこの二国は仇敵というか怨敵というかお互いに恨み骨髄というか、そんな関係なわけです。しかも私はあの野郎より10年近く遅く生まれたのです。


 ―――そう、私は自由です!もう奴のお守りをせずとも良いのです!奴の傍にいるからというだけで無駄な恨みを買うこともないのです!私は!自由!!なのです!!!見つけられるもんなら見つけてみやがれってなもんです!あーっはっはっはっはっは!


 そうやって若干調子に乗っていたツケでしょうか、私はふと恐ろしいことに気がついたのです。

 もし、もしです。帝国が神聖教国に戦争を仕掛けたらどうでしょう。逆でも可です。そして、我が国が負けたら…下手をしなくても、死亡フラグ乱立ですよね。

 だから私は決めたのです。この国を、帝国が占領できないようにしてしまえ、と。

 あのド畜生に私の底力を見せてやるのです。不幸にもこの国では悪役国、それもラスボス国のテンプレらしく悪の組織が暗躍しています。ですが、すべては私の死亡フラグとあの野郎との再会フラグを叩き折るため。私の住みよい環境を作り出すため。できる限りの力をもって悪の組織がビビッて手を引くほどの暗躍をしてやるのです!



*****



 あの決意から一年が経ちました。どうやら奴は無能な貴族や信頼のおけない傭兵を切り、自国民だけの常備軍を作っているようです。うふふふふ、そこがあの野郎の弱点。恨みを買いやすいにも関わらずそれを気にしないというか絶対に自分で対処できると思っているところがね!

 さて、私は私で動いてはいるのですが、予想はできていたとはいえ女性というだけでここまで動きが制限されるとは。女性は家庭にいるべしという風を作った先々代教皇をぶち抜きたい気持ちでいっぱいです。地味な嫌がらせとしてロリコンという噂を流しておきました。せいぜい不名誉な噂に煩わされるがいいですわ!あ、ちなみに私既婚です。相手は20くらい年上の神聖騎士団団長様で、これがまたきりりとした男らしい、融通の利かない堅ぶ…真面目な方ですので、私のやっていることなど日々の修練以下の気にかけ方です。そりゃそうでしょう、そんな人がいいと思って選びましたので。


 しかし、ここに誤算が一つ。


 旦那様は、私のやることに興味は無くとも私自身に興味があるようです。本物のロリコン?いやいや、調査させた限りではそんな報告はどこにも…。

 まあとにかく、何かと気にかけてくださるのです。ええい余計な真似を。朴念仁なら朴念仁らしく剣の道に行き忠誠にその身を捧げてさえいればよいのです。それがお父様のためであり、神聖教国のためであり、彼に夢見る数多の乙女や野郎どものためであり、彼のためであり、私のためでもあるのです。愛情などいるものですか。関心などいるものですか。私は私の幸福を追い求めるのです。彼は彼の幸福を追い求めればそれでいいでしょう。浮気?構いませんとも。私と彼はあくまで書類の上でだけの結婚なのですから!

 …クールダウンクールダウン。大事なことなので二回言いました。

 つまり、彼の関心がほかに向けば良いのです。何がいいでしょう?


「どう思います?そこの畜生」

「儂、仮にも神なんじゃが」

「畜生の姿を取っているからには畜生と呼びますわ。というか、あなた、まさかいまだに私が諸悪の根源であるあなたに敬意の一欠片でも持っていると?」


 猫、本来なら愛玩されるべき可愛らしいその姿であっても今の私には只の視界の塵・もとい神様(と書いて元凶とルビを振る)です。コレさえ油断していなければこんな面倒な目には遭っていなかった事でしょう、そう思うと踏み潰してしまいたくなりますが…まあ、あの野郎から離れて生まれるようにしてくれた事だけは感謝していますので、チクチク嫌味を言うだけで勘弁してあげましょう。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ