3 めんどくさいとわかりやすい
次の日。
私は、佐藤桜花を尾行することにした。
「ある事」となんだかすごい考えを思いついたように言ったが、私の脳みそはこんなもんなので、それくらいしか思いつかなかった。尾行なんて少し罪悪感があるが、仕方がない。これも彼女を知るためなのだ。
まずは昼休みについてだ。
彼女は昼休みは決まってどこかへ言ってしまう。
いつも見ていることでわかる範囲では、彼女はいつも右に行くということ。私たちの教室の右隣には教室がなく、あるのは階段だけだ。同級生と一緒に昼休みを共にしているとは考えにくい。
………だから、親しい友達と過ごしているという訳ではない…つまり、私が友達になる隙はいくらでもある、ということだ!
….多分……にしても、友達と昼食を共にしている訳ではないなら何をしてるんだ?純粋に疑問だ…
登校中、歩いてぶつぶつと考えていると、
「なに、ドヤ顔になったと思ったらすっと真顔に戻って…キモ…」
私の中学時代からの友人、田中木名子は、私の顔を見て、真顔でそう呟いた。高校に入ってから別のクラスになってしまったが、こうして登校は一緒にしている。
「ああ…考え事してた。ごめん…」
木名子のなんでも真顔でズバズバ言ってしまう性格は高校に入っても健在のようだ。
トホホ…と少し悲しくなると同時に、一緒に登校しているにもかかわらずずっと考え事をしていた私を恥じた。
木名子はその反応に少し良心が痛んだのか(そう思いたい)、
「…なんか、悩んでんの?きくけど」
と、普段の真顔から少しだけ心配したような表情になった。やっぱり、根は優しい子なんだ……うんうん。
「悩んでるっていうか、なんていうか…」
元々、隠すつもりはなかったけれど、私は正直に話すことにした。
「はあ、尾行しようと…」
木名子は半分呆れ顔になっていた。
「それさ、友達になりたいなら普通に話しかければいいんじゃないの。てか、階段のほうに行ったからって友達といないって考えもおかしくない?先輩といるのかもしれないし教室とは違う場所で他の人といるのかもしれないじゃん」
「た、確かに!」
後者に至っては盲点だった…自分の頭の弱さを痛感する。
「でも、普通に話しかけるのは…なんかなぁ…。ちょっと雑談してもそれっきりで、なんか距離を置かれてるような気がするからさ。あと、私も桜花ちゃんのこと特別な存在みたいに思ってるとこあるから、ちょっと話しかけにくくて」
前者は私でも薄々思っていたことだ。別に私が嫌われている訳ではなく、桜花ちゃんは「人」から距離を置いているんだと思う。
「ふ〜ん、めんどくさ」
木名子は、表情こそ真顔だが髪の毛をいじり、本当にめんどくさそうにしていた。
「うう、ですよね。否定できない」
トホホ…と苦笑する。だが木名子はその言葉をまたもや無視し、
「…………まあ、めんどくさいけどちょっと気になるかも。私も参加させてもらっていい?」
表情は真顔のままだが、普段よりも少し小さな声で尋ねてきた。
ほんとはもっと進める予定だったのですが、予定より長くなってしまったのでここできりました。
ちょうどいい長さがわからない…!!
次回もこれくらいの長さ…だと思います!
次回もよろしくお願いします!




