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第12話 あつめちゃん味
「見て見て! これを使えば、実質あつめちゃんとの混浴では!?」
「妄想もほどほどにしてください。あと、口だけでなく手も動かしてくださいね。SNSのチェックも休憩時間だけにしてください」
無一文のわたしは給料の返還など出来るはずもなく、理子監督のもと、無償での休日出勤を余儀なくされていた。
「あつめちゃんの味、――じゃなかった、あつめちゃん監修の入浴剤だよ。とりあえず箱買いしないと」
コラボ商品は見敵必殺。売り切れる前に注文しないと一生後悔する。
「そんなことより、今日中にこの資料全部整理しないといけないんですからね!」
「今日中ってことは、実質明日の始業時間前に終わればいいんでしょ」
「私、何連勤してると思います?」
「ごめんごめん。マジメにやるって」
そろそろ理子ちゃんが本気で怒りそうだ。
マジメに片付けて、終わったら銭湯にでも連れて行こう。理子ちゃんの疲れも癒えるはず。
「でもさ、ちょっと上級神のお偉いさんが来るからって、慌てて片付けても意味ないんじゃない?」
「たとえ負け試合でも、失点は少ない方が良いんですよ」
「そっか、大変だね」
管理職は苦労してるんだな。




