深沙の想い白骸に連ねて往く西遊記!
天界の将、捲簾大将(けんれんたいしょう)にはずっと昔から気にかけている人がいた。
その人は人間で、ある時は漁師、ある時は僧と、幾度となく転生を繰り返している。
そしてその人の何度めかの転生のとき、捲簾大将は偶然その人と出会い、親しくなる。
しかし人の世は激動。
そこは戦、天災など、常に困難が降りかかる世界で、その人は異民族の襲撃により命を落としてしまう。
そばにいたら守れたのに。そんな後悔が、捲簾大将を突き動かした。
捲簾大将がその人の生まれ変わりを見つけても、すでに骸になっていることがほとんどで、捲簾大将はその骸から頭蓋を取り出し首飾りのように連ねて保管していた。
いつか再び出会う時が来るようにと願いを込めて、捲簾大将が集めた頭蓋の数は九つにものぼった。
そんなある日、捲簾大将は西王母主催の蟠桃会にて、警備をすることになり、養子の青鸞童子(せいらんどうじ)と連れ立って蟠桃園へ行った。
そこで、ドジを踏んで西王母の怒りを買い、鞭打ちの刑ののち地上へ堕とされてしまう。
人の世界に堕ちた捲簾大将だったが、これを好機としてずっと気にかけていた人を河伯と名をかえ探すことにした。
人の世界に堕とされた河伯は、果たして無事白骸の持ち主と再会できるだろうか。
九つ連ねた白き頭蓋──白蓋(はくがい)──に想いを乗せ、あの日の後悔を二度と味わわないように、河伯は決意を胸に再会を望み続けている。
そして、再び出会った二人は釈迦如来のまつ大雷音寺へと、仲間たちと共に旅立つのだった。
※古典文学である、呉承恩原作『西遊記』をベースにしています。
※かなりオリジナル設定が入っているので、やりたい放題してますすみません!
【参考文献】
当作品におけるお経、仏像、仏教については以下の文献を参考にしました。
洋泉社MOOK『お経と仏像で仏教がわかる本』 発行人 江澤隆志 編集人 梨本敬法
洋泉社 2017年3月20日
『仏像礼賛』 著者 籔内佐斗司 ビジュアルだいわ文庫 大和書房 2015年5月25日 第一刷
※無断転載を禁止します。
※2025/2/26よりネオページ様にも投稿開始しました
その人は人間で、ある時は漁師、ある時は僧と、幾度となく転生を繰り返している。
そしてその人の何度めかの転生のとき、捲簾大将は偶然その人と出会い、親しくなる。
しかし人の世は激動。
そこは戦、天災など、常に困難が降りかかる世界で、その人は異民族の襲撃により命を落としてしまう。
そばにいたら守れたのに。そんな後悔が、捲簾大将を突き動かした。
捲簾大将がその人の生まれ変わりを見つけても、すでに骸になっていることがほとんどで、捲簾大将はその骸から頭蓋を取り出し首飾りのように連ねて保管していた。
いつか再び出会う時が来るようにと願いを込めて、捲簾大将が集めた頭蓋の数は九つにものぼった。
そんなある日、捲簾大将は西王母主催の蟠桃会にて、警備をすることになり、養子の青鸞童子(せいらんどうじ)と連れ立って蟠桃園へ行った。
そこで、ドジを踏んで西王母の怒りを買い、鞭打ちの刑ののち地上へ堕とされてしまう。
人の世界に堕ちた捲簾大将だったが、これを好機としてずっと気にかけていた人を河伯と名をかえ探すことにした。
人の世界に堕とされた河伯は、果たして無事白骸の持ち主と再会できるだろうか。
九つ連ねた白き頭蓋──白蓋(はくがい)──に想いを乗せ、あの日の後悔を二度と味わわないように、河伯は決意を胸に再会を望み続けている。
そして、再び出会った二人は釈迦如来のまつ大雷音寺へと、仲間たちと共に旅立つのだった。
※古典文学である、呉承恩原作『西遊記』をベースにしています。
※かなりオリジナル設定が入っているので、やりたい放題してますすみません!
【参考文献】
当作品におけるお経、仏像、仏教については以下の文献を参考にしました。
洋泉社MOOK『お経と仏像で仏教がわかる本』 発行人 江澤隆志 編集人 梨本敬法
洋泉社 2017年3月20日
『仏像礼賛』 著者 籔内佐斗司 ビジュアルだいわ文庫 大和書房 2015年5月25日 第一刷
※無断転載を禁止します。
※2025/2/26よりネオページ様にも投稿開始しました
第一章 捲簾大将地に落ちる
【一、蟠桃会にて】
2023/01/08 23:41
(改)
【二、捲簾大将やらかす】
2023/01/10 07:05
(改)
【三、西王母の怒り】
2023/01/11 12:23
(改)
【四、玉皇大帝と恵岸行者】
2023/01/12 07:08
(改)
【五、流沙河に堕ちた捲簾大将】
2023/01/13 07:01
(改)
【六、哪吒太子の過去と今】
2023/01/14 08:47
(改)
第二章 河伯の過去
【七、西王母の刀剣罰】
2023/01/15 09:23
(改)
【八、捲簾大将と人間】
2023/01/16 12:56
(改)
【九、馮雪との交流】
2023/01/17 12:43
(改)
【十、馮雪の祝言】
2023/01/18 07:12
(改)
【十一、阿千村の危機】
2023/01/19 23:00
(改)
【十二、馮雪との別れと決意】
2023/01/20 09:27
(改)
第三章 玄奘と観音菩薩
【十三、玄奘という若き僧】
2023/01/22 00:42
(改)
【十四、釈迦如来の一番弟子と二番弟子】
2023/01/22 22:26
(改)
【十五、釈迦如来と金蟬子】
2023/01/23 10:11
(改)
【十六、天竺への旅】
2023/01/25 12:13
(改)
【十七、観音菩薩と恵岸行者】
2023/01/27 23:18
(改)
【十八、釣り】
2023/01/28 23:51
(改)
第四章 青鸞童子と愉快な(?)托塔李天王一家
【十九、貞永娘娘のおままごと】
2023/01/31 17:41
(改)
【二十、李天王一家】
2023/02/02 13:04
(改)
【二十一、青鸞驚愕!いつの間にか李天王一家の花婿候補になっていた】
2023/02/03 12:07
(改)
【二十二、捲簾大将の秘蔵っ子】
2023/02/04 22:52
(改)
【二十三、義父の役目と青鸞童子の望み】
2023/02/07 09:45
(改)
【二十四、青鸞童子、托塔李天王に諭される】
2023/02/08 11:53
(改)
【二十五、托塔李天王一家の日常】
2023/02/09 09:36
(改)
第五章 変わり果てた河伯
【二十六、流沙河に現れた幼い兄弟】
2023/02/11 08:39
(改)
【二十七、おもちマン】
2023/02/12 15:15
(改)
【二十八、普陀山にて】
2023/02/21 00:14
(改)
第六章 玄奘、孫悟空と出会う
【二十九、五行山に囚われし猿妖の声】
2023/02/25 23:04
(改)
【三十、五百年閉じ込められていた妖怪】
2023/02/27 23:18
(改)
【三十一 孫悟空の企み】
2023/02/28 12:46
(改)
【三十二 観音菩薩、顕現する】
2023/03/01 22:57
(改)
【三十三 観音菩薩と孫悟空の密約】
2023/03/03 10:27
(改)
【三十四 秘密の相互告白】
2023/03/05 10:24
(改)
【三十五 觔斗雲に乗って】
2023/03/06 14:16
(改)
第七章 花果山にて顕聖二郎真君に会う
【三十六 花果山到着】
2023/03/07 14:07
(改)
【三十七 花果山の猿たち】
2023/03/08 14:16
(改)
【三十八 顕聖二郎真君の善意】
2023/03/09 23:06
(改)
【三十九 顕聖二郎真君の提案】
2023/03/13 14:33
(改)
【四十 孫悟空、顕聖二郎真君に感謝する】
2023/03/14 14:43
(改)
【四十一 顕聖二郎真君の戸惑い】
2023/03/15 14:40
(改)
【四十二 孫悟空VS顕聖二郎真君】
2023/03/16 23:21
(改)
【四十三 顕聖二郎真君にまとわりつくもの】
2023/03/17 23:53
(改)
【四十四 玄奘、顕聖二郎真君を浄化する】
2023/03/18 23:28
(改)
【四十五 玄奘、顕聖二郎真君を浄化する】
2023/03/19 23:06
(改)
【四十六 鍾馗が顕聖二郎真君を迎えに来る】
2023/03/20 14:26
(改)
【四十七 似たもの同士】
2023/03/21 22:38
(改)
【四十八 瑤姫と太上老君】
2023/03/22 23:24
(改)
【四十九 顕聖二郎真君、二人の無事を祈る】
2023/03/23 21:37
(改)
第八章 減量したい河伯と恵岸行者
【五十 恵岸行者、蘇千村の不穏な噂を知る】
2023/03/24 22:18
(改)
【五十一 恵岸行者、河伯と対面する】
2023/03/25 23:27
(改)
【五十二 恵岸行者VS河伯①】
2023/03/26 22:39
(改)
【五十三 恵岸行者VS河伯②】
2023/03/27 23:49
(改)
【五十四 河伯、自分に課せられた役目を知る】
2023/03/28 23:56
(改)
第九章 玉龍討伐戦
【五十五 甘ったれの龍の子】
2023/03/29 22:59
(改)
【五十六 玄奘、愛馬を失い悲しみに沈む】
2023/03/30 22:07
(改)
【五十七 観音菩薩、六丁六甲を玄奘の元に送る】
2023/03/31 22:05
(改)
【五十八 玄奘、弟子を信じ送り出す】
2023/04/01 23:30
(改)
【五十九 玉龍、河伯を見つけ小腹を満たすために食べようとする】
2023/04/02 23:06
(改)
【六十 玉龍、開き直る。孫悟空、哪吒と合流する】
2023/04/03 22:23
(改)
【六十一 河伯、青鸞と再会する】
2023/04/04 23:21
(改)
【六十二 青鸞、猛禽の本能にて玉龍を追い詰める】
2023/04/06 00:16
(改)
【六十三 河伯、青鸞の成長を喜ぶ】
2023/04/06 23:07
(改)
【六十四 青鸞の不安】
2023/04/07 23:28
(改)
【六十五 子を想う親の気持ち】
2023/04/08 22:31
(改)
【六十六 玉龍、拒否られる】
2023/04/09 23:58
(改)
【六十七 恵岸行者、龍王夫妻に約束をする】
2023/04/10 23:18
(改)
【六十八 玉龍、激昂する】
2023/04/12 00:39
(改)
【六十九 孫悟空、話の通じない玉龍に苛立つ】
2023/04/13 10:27
(改)
【七十 観音菩薩、玉龍探索に助力する】
2023/04/14 08:10
(改)
【七十一 河伯、過去の記憶に苛まれる】
2023/04/15 06:42
(改)
【七十二 観音菩薩、いじける玉龍を諭す】
2023/04/16 06:45
(改)
【七十三 玉龍、自分の過ちに気づく】
2023/04/17 12:29
(改)
【七十四 玉龍、謝罪する】
2023/04/18 07:08
(改)
【七十五 玉龍の誠意】
2023/04/19 22:21
(改)
【七十六 観音菩薩、孫悟空の頭髪をむしり取る】
2023/04/20 22:51
(改)
【七十七 孫悟空、観音菩薩より身外身の術を伝授される】
2023/04/21 22:12
(改)
【七十八 哪吒、兄である恵岸行者に甘える】
2023/04/23 22:12
(改)
【七十九 玉龍、観音菩薩から白馬変化の術を伝授され、青鸞は河伯に決意を告げる】
2023/04/24 07:06
(改)
【八十 青鸞童子の進む先】
2023/04/25 08:07
(改)
【八十一 玄奘、孫悟空を出迎える】
2023/04/26 08:16
(改)
【八十二 玄奘、玉龍の年齢に驚く】
2023/04/27 00:07
(改)
【八十三 玄奘、かつての恩人の情報に胸躍らせる】
2023/04/28 08:12
(改)
第十章 黒風怪と錦襴の袈裟
【八十四 玄奘、孫悟空にお説教され、観音菩薩は顔面蒼白で下界に降りる】
2023/04/29 22:30
(改)
【八十五 怪しい老人】
2023/04/30 22:15
(改)
【八十六 止まらない孫悟空のお説教】
2023/05/01 12:02
(改)
【八十七 月のウサギ】
2023/05/02 21:03
(改)
【八十八 観音菩薩、阿修羅身となる】
2023/05/03 22:08
(改)
【八十九 阿修羅の火焔】
2023/05/04 23:06
(改)
【九十 観音菩薩の想定内】
2023/05/05 23:33
(改)
【九十一 黒風怪の悲しき黒歴史】
2023/05/06 23:09
(改)
【九十二 観音菩薩の懇願】
2023/05/07 23:36
(改)
【九十三 玄奘の転生事情】
2023/05/08 22:58
(改)
第十一章 烏斯蔵国の豚妖怪
【九十四 烏斯蔵国のおのぼりさん】
2023/05/09 22:35
(改)
【九十五 酔っ払い】
2023/05/10 23:58
(改)
【九十六 飲み比べ勝負はかしこく】
2023/05/11 23:54
(改)
【九十七 高翠蘭】
2023/05/15 23:16
(改)
【九十八 豚妖怪の妻】
2023/05/17 01:34
(改)
【九十九 ちょっと強引な女主人】
2023/05/17 11:19
(改)
【百 烏斯蔵国の高家】
2023/05/18 22:40
(改)