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わが家はローグライク風ランダム生成ダンジョン! ~ 俺の部屋だけ固定セーフティールームで、ヒロイン達と同棲することになりました ~  作者: 初美陽一
第四章 ランダム生成ダンジョン生活 ★変なアイテムや魔法のスクロール使ってみた回★

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第38話 異変 ※四章ラスト

 セーフティールームから出れば、そこはもう三階層だ。

 普段は穏やかな構造で、積極的に襲ってくる魔物は、非常に少ない。


 は(・)ず(・)な(・)の(・)だ(・)が(・)。


「リーリエ! まだ来るぞ、次の魔物は〝危険度A〟ってとこだ……弱点は頸椎《けいつい》かケツ、背後を取って狙ってくれ!」

「了解よ、ハーク。命ごと、あえてそのケツ頂戴する。――轟《ゴオ》ォォォッ!!」


『OaaaaaaaNhnnn!!』


 美麗《びれい》なるエルフが厳《いか》つい気合と共に放った矢が、魔物のケ……臀部《でんぶ》を的確に射抜き、一瞬にして宝石化させる。

 が、ひと息つく間もなく、次の魔物、またその次、と現れ――ようやく殲滅《せんめつ》し終えた頃には、周囲には見たこともないような宝石が敷《し》き詰められていた。


 その宝石の一つ一つに、魔物の危険性と比例するような、膨大な魔力と価値が籠《こ》められている。が、それに目をくれる余裕もなく、ラムは震える口を開いた。


「ふ、ふわわっ……す、すごいです、ハーク師匠、リーリエさん……で、でも三階層なのに、こんなに危険なモンスターが、しかも大量に出るなんて……ランダム生成ダンジョンって、こういうこともあるんですね――」


「――いいや、ラム。これは、明らかに異常だ」


「ふえっ?」


 意外な返事に目を丸めるラムへと、ハークは冷静に説明した。


「十年の間、更にクロエの引っ越し直後でさえ、内部構造はともかく……こんなに攻撃的な魔物が湧くことは、一度としてなかった。何より、さっき倒した魔物たちの中には、何体か……四階層でしか見たことのない魔物が混ざっていたんだ。〝イフリート〟や〝羅刹〟なんていう、二つ名抜きでも危険な魔物だよ」


「えっ……そ、それって、どういうことです……?」


「憶測でしかないけど――四階層か五階層で、何かが起こっているんだと思う。本来なら魔物が別階層へ移動することは無いんだけど、その本来を覆す何かが。だから四階層の魔物が、三階層に上がってきたんだろうな。……リーリエ、前にラムやクロエと五階層に行った時、何か気付かなかったか? ほら、〝死のツイスターゲーム〟とか拾ってきた時にさ」


 ハークに問われ、リーリエは少しだけ考え――答えを返す。


「言われてみれば。……いくら五階層とはいえ、魔物の気配があまりに少なかったわ。いいえ、ほとんど感じなかった、と言っていい……だからこそアイテム収集も簡単だったけど、今にして思えば異常ね」


「――確定だな。二人とも、セーフティールームへ戻ろう」


 言うが早いか、リーリエは既にセーフティールームへの道を先導し、ハークが周囲に注意しつつ歩きだす。するとラムが小走りで付いていきつつ尋ねた。


「あ、あのっ、ハーク師匠は、何が起こってるか予想できてるんですか? それでこれから、どうするつもりで……?」


「いや、明確な答えがあるわけじゃないけどさ。判断は、早くしないとな。それにラムが前に気付かせてくれたこともある。ほら、ダンジョンの入り口が固定された件とかさ。……実際、どうも外の世界は、きな臭いカンジがするし……まあそれはクロエの調べで、受け売りなんだけどな。ハハハ」


「えっ。外の情報とか、そんな簡単に分かっちゃうんですか? きな臭い、って……一体、何が起こって……?」


 元々細かい部分まで気になるタイプのラムは、心配そうだ。しかしハークはいつもの調子で、安心させるように笑いかける(※〝おもてなしのバンダナ〟装備)。



「もしかすると、今から数時間の内に、ランダム生成ダンジョンの――俺の実家の状況が一変《いっぺん》する、何かが起こるかもしれない。でも、心配ないさ。わが家の長男として、俺が必ず何とかする。安心してくれ、ラム」



「! は、はいっ、ハーク師匠……アタシ、なにが起こってるのかなんて、全然わかんないですけどっ……ハーク師匠を信じることは、絶対ですっ!」


「ははっ、ありがとな、ラム。それじゃ改めて……セーフティールームへ戻って、クロエと一緒に対策を練《ね》ろう」


 促しながら殿《しんがり》を務めるハークに、ラムも守られつつ、先導するリーリエを追う。

 一体、超高難度ランダム生成ダンジョンに何が起こっているのか。

 あるいは十年の安定を覆《くつがえ》し、状況を一変するかもしれない。


 最大の事件が――ハークのご実家で、始まろうとしている――


ご拝読いただき、感激です。

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皆様の温かな応援に励まされ、救われております……引き続き、どうかよろしくお願い致します!

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