装備デート
『では、皆様ぁー?
最後にランキングを発表しまぁす!
このゲームの現在の全人口は30万人ですわ。
その中の何位か?
気になりますでしょう?
メッセージオンをご覧ください。
全員に順位を送信しておりますわ。』
何位だろ…?
もちろん、最下位の方だとは思うけれど…
294.500位/300.000人
とあった。
29万4500位…かぁ…
「ねぇ、ゼファーは何位なの?」
「僕?
1位、と言いたい所だけど、2位だよ。」
「えぇぇぇぇぇ!?」
私は思わず叫んでしまう。
「1位は奴か…」
「え、知ってるの?」
「存在だけはね。
要するにPKさ。
君は知らなくて良いんだよ。
だけど、僕が果たしてどこまでトップランカー相手にマリスを守れるか…
まぁ、こんな最初の島で考えたって仕方ないけどね。」
「そんなの…
わ、私だって戦うし…!」
そう言うと彼は切れ長の銀河のような目を珍しく丸くした。
「ふっ…!
そうだね。
期待てしてるよ、僕の小さな操海士さん?」
彼はおかしそうに笑う。
「も、もう!
馬鹿にしてぇ!」
今回どもったのは、緊張したからじゃ無い。
そのゼファーの笑顔が少年のようで可愛いかったから、ドギマギしたのだ。
それも、何となく自分で分かっていた。
『それでは、皆様ぁ!
レベルアップ講座は以上でございます!
ご健闘をお祈りいたしますわ!』
そして、レベルアップ講座は終わった。
私達は風の壺と、磨きのナイフを貰って、風磨のギルドを後にした。
「マリス…?」
「え、なに?」
帰り際、隣に並んでいたゼファーが唐突に肩をトントンと叩いた。
「せっかくだから、明日のダンジョン攻略の前に、デー…じゃ無くて、ほら、装備を買いに行かないか?」
「え、うん…
でも、私あんまりお金が…」
初期のプレイヤーにはお金がない。
風鳴きの洞窟でのドロップアイテムを売った所で…
どうだろうか…?
「そこは僕にカッコつけさせてよ。
奢るから、おいで。
お金の心配はしなくて良い。」
「え、でも…」
「てゆーか、カンストしてるんだよね、所持金…」
「えぇっ!?」
「とにかく、行こう。」
彼は少し照れながら手を差し出した。
え、と…
握る…?
私はそろりとその手を握ってみた。
「何でも買ってあげる。」
「いや、そんな…」
そして、装備屋でワンピースを買ってもらった。
風織のワンピースで、値段は…
なんと、12万G…
宿屋が一泊500Gなのだ…
「高すぎるよ…!」
「似合ってるよ。」
彼はまるで聞いてない。
結局買ってもらった。
「え、と、カフェでも行く?
私払うから!」
「いいよ。」
ゼファーは余裕の笑みで返した。
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