襲撃
テイラーは優雅に屋根の上を駆けていた。音が全くと言っていいほど出ておらず素晴らしい技術である。
「や♪」
今はまだ活動している暗部に軽く挨拶をしてそのまま去っていく。
(今のは王国の暗部だな。しかも新人。)
後ろを振り返りながらそんなことを考える。あれがベテランなら声をかけた瞬間にナイフで刺しに来るがそうしないということはまだこのような現象に不慣れな証だ。普通なら二、三回でナイフで刺しに来る。
「何?悪戯してるの?」
目標の一軒家の近くに到着し、さあ今から突入しようと思ったところでふと声をかけられた。
「何?その唖然とした顔は。僕は神だからこんなこともできるんだよ。」
エッヘンと胸を張りながらザルフは言う。しかし、テイラーは本当に驚いているようだった。
「お前、まじでやめろ。」
「あははは、大丈夫大丈夫迷惑になるときにはやらないよ。というか話してくれる?力が強すぎていたいんだ。」
テイラーに握られ、鬼の形相でにらまれる。しかし、ザルフはあっけらかんとした表情でいる。
「僕もやっぱりついていくよ。部屋にいても暇だしね。」
「嘘コケ。お前はもともとついてくるつもりだっただろ。」
「あははははは、ソンナコトナイヨー」
「まあいい。邪魔しないならついて来い。」
そういってテイラーは屋根から飛び降り、一軒家の前までゆっくりと歩み寄る。そして、雑に扉を蹴破り、当たり前のように入っていった。
「やっぱり地下か。」
家の中にはだれもおらず、ただ一つ床下に地下への階段が隠されていた。
「入る?」
「当たり前。」
そういって、明かりもともさずに階段を降りる。どうやら二人は明かりがなくても問題なく前が見れるらしい。
「は?誰だお前たち。」
そして、階段を下りた先で一人の男とあった。
「あ、今日から配属されました。【夜】と申します。」
そういってぺこりときれいなお辞儀をする。そうするとすかさずザルフから無理でしょというつっこみが飛んでくる。
「はぁ、無理か。」
そういって傘兼杖の先端を鋭利に変化させ男の胸に突き刺す。それだけで男は死亡した。
「さあ、襲撃の始まりだ。」
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