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超次元勇士ゾーンG(グレート)ロボ  作者: 道化師
第三章次元獣総進撃編 ―前編―
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窮地に舞い降りた希望!ゾーンG(グレート)ロボ降臨!

次元獣防衛チームが熾烈な死闘するその矢先――。


上空からようやく到着したタケル、ケン、モンタの視点へと切り替わる。


櫻魅耶市の東北東の上空、轟音を響かせながら飛行していた、三機のゾーンマシーン――フレア・ストライカー、アイアン・グラップラー、ギガ・ランダーは、ついに次元獣ブラックザウルが暴れる目的地の上空へと到達した。


三機のメインモニターには、眼下の森で激しく暴れ回るブラックザウルの姿と、決死の抵抗を続ける防衛チームの様子が鮮明に映し出されている。

タケルは操縦桿を握りながら、眼下で狂ったように暴れるブラックザウルの奇妙な動きに目を留めた。


「ん……? なんだあいつ、やけに一箇所で足踏みしたり、暴れたりしてさ。一体何やってんだ、あれ?」


タケルが小首を傾げながら疑問を口にすると、コックピットの右側から四角型のモニターが表れ、そこにケンの顔が映るなり、すかさずケンの冷静な声でタケルとモンタ、二人の耳に届いた。


「見て、タケル。ブラックザウルの足元で、誰かが必死にブラックザウルを相手に戦闘しているよ!」


ケンの言葉にハッとしてモニターの視点を下方へ切り替えたモンタは、丸い目をさらに大きく見開いた。


「本当だ! でも…自衛隊の人なら、どうしてあんな危ない場所にいるなら、戦車とか戦闘ヘリとかの重火器がどうしてまわりにいないんだろう? なんか、歩兵の隊員、かな?あの人だけで戦ってるみたいだよ〜?」


モンタが素朴な疑問を投げかけると、ケンは「確かに……」と顎に手を当てて少し思考を巡らせる。


――しかし、そんな仲間の複雑な考察や分析などどこ吹く風とばかりに、タケルは不敵な笑みを浮かべながら即座に言い放った。


「そんな細かいこと、一々(いちいち)気にしてる暇はねぇぞ!、さっさとあのトカゲ野郎をぶっ飛ばす方が先だろ! ケン、モンタ!あの、ブラックザウルをぶっ倒すぞ!」


ケンのコクピットから、思わずといった様子で深いめ息が漏れた。


「……はぁ。タケル、もう少し状況というものを考えてよ。あんな硬いウロコに覆われた次元獣、ブラックザウルをだね――」

「やかましい!だからこそ、俺たちの出番だろ! なぁ、モンタ!」


タケルが爽やかに言い放つと、隣のアイアン・グラップラーの中でモンタはパッと顔を輝かせた。


「うん! タケル君の言う通りだよ、ケン君! 考えるのはあとにして、まずはあの次元獣ブラックザウルを倒そうよ!」

「モンタまで…まあ、いいや。言っても聞かないしね」


ケンはやれやれと首を横に振りながらも、素早く手元のコンソールを叩き直す。


「分かったよ。これ以上、あの下で戦っている人たちを危険に晒すわけにはいかない。――行くよ、二人とも! システム、各機同調(シンクロ)開始!」


ケンの合図と同時に、三機のコクピット内で一斉に電子音が鳴り響いた。


『合体シークエンス、承認』


機体から放たれる眩い光の粒子が上空で交錯し、三機のゾーンマシーン、フレア・ストライカー、アイアン・グラップラーがダイナミックな変形を開始し、そして―――。


「合体完了! 超次元勇士!ゾォオォオオングレェエェェトォオォオォオォロボー!」


タケルの威勢の良い掛け声とともに、まばゆい閃光の中から巨大な人型ロボット、ゾーンG(グレート)ロボが堂々と降臨した。その圧倒的な巨体は、眼下にいるブラックザウルをも見下ろすほどの迫力を放っていた。


「さあ、 今度は俺たちが相手になってやーるぜッ!次元獣、ブラックザウル!」


拳を鳴らすゾーンG(グレート)ロボの瞳が鋭くブォンッ!と光り輝く。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


荒れ狂う木々と砂塵と地響きの中、ボロボロになりながらも立ち上がろうとしていた氷助は、突如として頭上を覆った巨大な影に気づき、ハッと息を呑んだ。


「――! あれは……ッ!」


驚愕に目を見張りながら、氷助はすぐさま腕のタクティカル・バイザーを操作し、インカムを通じて防衛チームの全員へと声を張り上げる。


「みんな、上を見ろ! 映像でしか、見た事がない、“ゾーンG(グレート)ロボ”だ! あの機体が、今、俺たちの目の前に……!」


その氷助の切迫した声に、直前まで無線で漫才を繰り広げかけていたトニーやジョージ、そして宗二までもが、一斉に視線を天空へと向けた。


「マジかよ……! あれが噂の巨大ロボか!?」


トニーがアサルトライフルを持ったまま呆然と口を開け、ジョージは手元のタブレットに急浮上した未知のエネルギー反応の数値を見て目を剥く。


「なっ、なんだこのエネルギーの出力は……! ドローンのセンサーが焼き切れそうだ!」


聖と高台から戦況を見ていた宗二も、圧倒的な存在感を放つゾーンG(グレート)ロボの姿に言葉を失っていた。映像の向こうでしか、知らなかった存在が今、次元獣ブラックザウルの真上の空にそびえ立っている――いや、空中で止まっている状態だった。


「フッ、話は聞いていたが…予想以上じゃないか……」


氷助は唇の端を持ち上げ、険しい表情の中に確かな希望の光を灯す。


一方、眼下の人間たちの動揺など知る由もなく、次元獣ブラックザウルは突如現れた巨大な金属の巨人に激しい敵意を剥き出しにし、その赤く光る目をギラつかせながら、「グワ"ァ"ァ"ア"ア"ァ"ァ"ン"ッ!!」と威嚇の咆哮を轟かせた。


「あっ、アイツ、僕たちに気づいたみたい!」

「タケル!」

「よっしゃ!それじゃあ、あそこにいる自衛隊さん達にはこれ以上、危ない目に遭わせるわけにはいかねぇ、一気に片付けるぞ!二人とも!」  

「わかった!」

「うん!」


タケルの熱い声に、ケンとモンタの闘志も最高潮に達する。


合体を果たした超次元勇士ゾーンG(グレート)ロボと、全身黒い鱗と鋭い爪そして凶暴な、次元獣ブラックザウルによる、運命の激突が今まさに幕を開ける――!

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