#10 ディア・マイ・ヒーロー
人は人の言葉に涙して
人の言葉にため息をつくらしい
ガラスの膜を隔てた向こう側にいる貴方が
どうにも眩しくて
目を覆うように背を向ける僕は
果たして貴方に追いつけるのだろうかと
静かに怯えています
僕に伸びる影が貴方をより遠くに感じさせます
僕はどこかの聖人君子のように
人は人、自分は自分と考えられるほど
「良い人」ではないから。
貴方に嫉妬する自分に
今日も嫌気がさしています
いつになったら、貴方みたいになれるんだろうな
指折り数えて
あと何日?
時間がないことに気づいて
怯える今日だけど
夢を追いかけて
「覚悟はある?」
人生を賭けたゲームに
怯える今日だけど
「理解者が欲しい」
僕は何かに追われるのかのように
孤独に怯えて
「絶対」を探してしまう
でもやっぱりそんなものはなくて
不安定な世の中に
気が狂いそうだよ
自分を信じ切れるほど
もう子供じゃないし
不安を忘れる程
ヒーローでもない
でもヒーローじゃないから
子供じゃないから
見れる景色もあるんじゃないか
人生一度きり
ならせめて死ぬ時に
笑える方がいいんじゃないか
頭じゃ分かってるんだけどな
この苦しさは無くならないんだよな
今日も貴方との差に泣きたくなるんだよな
どこかの誰かみたいに
翼なんて持ってないけど
自分を信じ切るのもできそうにない
だから泣きたくなった日は
ベッドで泣いて
その後ちょっと美味しいものでも食べよう
そんな自分を大好きでいよう
特別、何かを持っているわけじゃない
ヒーローでも何でもない
だからこそこの世界は
きっと
「美しい」
自分が考えた事をそのまま書いた書き留めです。ぜひ他のものも読んでみてください。
感想をいただけると嬉しいです。次の創作の参考にします。