とある死にたがりのカンスト少女
深い森の中で
魔物と少女が対峙していた。
「ふはは! 森を不用心に歩いておるとは
愚か者が! ぶち殺してくれるわ!」
「きゃあああああ! きゃああああ!」
悲鳴を上げる少女に
魔族は肉厚の剣を振り上げる。
「いくら叫んでも助けなど来ぬわ!
喰らえ! 俺の最強必殺技!
上段振り下ろし切りぃいいいい!!」
「きゃあああああああ!」
魔族の振り下ろした剣が
少女の脳天に叩きつけられて――
パキンと刀身が折れた。
「・・・・・・あれ?」
折れた剣を不思議そうに見つめる魔族。
少女がピタリと悲鳴を止めて――
「やっぱり・・・駄目だった・・・」
がっくりと肩を落とした。
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「死にたいだと?」
首を傾げる魔族に
少女はこくりと頷く。
「ええ。あたし自殺志願者なんです。
魔族ならあたしを殺してくれると思い
森に入ったのですが・・・やはりダメでした」
「やはりとはどういう意味だ?
そもそも自殺するだけなら
森で魔族に殺される必要などない。
方法などいくらでもあるだろう」
「あたしにはその方法がないんです」
少女はゆっくり頭を振り事情を説明する。
「実は初めて自殺を考えた時は、
それこそベターな飛び下りを試したんです」
「飛び下りがベターは知らんが・・・まあそうか」
「50Mの高さです。助かる可能性など皆無でした。
しかし運の悪いことに、その飛び下りた先に――」
少女が声を詰まらせながら言葉を続ける。
「魔族のメタルキングゴージャスプレミアムがいたんです」
「なんだと!? あの経験値がありすぎで
世界感ぶちこわし問題となっている、あの
メタルキングゴージャスプレミアムだと!?」
「はい! 世界に一匹か二匹、もしかしたら
ツチノコ的な存在じゃね!? と言われている
メタルキングゴージャスプレミアムです!」
「馬鹿な! 魔王様とて見たこともない
メタルキングゴージャスプレミアムが足元に・・・」
「ええ、それでまあそのメタル以下略の上に落下したわけですが、
その時メタル以下略に会心の一撃を与えて倒してしまって・・・」
「なんと・・・」
「レベルが爆上がり! カンストしてしまったんです!
おかげで50Mから落下しても傷ひとつ負うこともなく
強靭なあたしは死ねない体になってしまったんです!」
「むうう・・・」
魔族が悩ましげに腕を組む。
「なるほど。ゆえに先程俺が攻撃した時も、
剣の方が折れてしまったという訳か」
「あああ・・・あたしはこのまま死ねないのでしょうか?
なんて不幸・・・なんて可哀想なあたし・・・」
「その悲痛な感じはよく分からんが・・・
そもそもなぜ貴様はそんなに死にたいのだ?」
「そこらへんは本筋ではないので省略します」
「うおい!」
「そんなことより、人を殺すプロである魔族さん!
どうかあたしを殺してください! お願いします!」
懇願する少女に
魔族は「むう」と首をひねる。
「そう言われてもな・・・
そうだ。毒を呑んだらどうだ?」
「ダメです。胃もカンストしていて
毒さえも完全に消化してしまうんです」
「胃のカンストってなんだ!?
ならば重しでもつけて水に沈めばいいだろ!」
「それも駄目なんです。肺もカンストしていて
無呼吸で100年は生きられます」
「だから内臓がカンストしてるってなんだ!?」
「でも寿命もカンストしていて数万年は生きられますから、
100年はある意味で短いは短いのですが」
「寿命までもか!?」
「ああ! やっぱりあたしは死ねないのですね!
うえええええええええええん!」
大声を上げて泣き出す少女。
魔族が「ぐぬぬ」と拳を握り――
ギラリと瞳を輝かせた。
「ええい、泣くな!
俺が魔族の意地とプライドにかけて
貴様を必ず殺してやる!」
「本当ですか!? 魔族さん!?」
「まかせろ!」
力強く請け負う魔族に――
「ありがとうございます魔族さん」
少女はキラキラとした微笑みを浮かべた。
その少女の微笑みに――
魔族の鼓動がトクンと鳴る。
(ふ、魔族としたことが人間の女に感謝されて
胸をトキめかせるなどどうしたことか)
自嘲する魔族。
だが胸の高鳴りは収まらない。
トクトク――
ドクドク――
ドックンドックン――
(ん? あれ?)
胸の高鳴りが収まらない。
ドドドドッドドドドッドドド――
ドドドドッドドドドッドドド――
ドドドドッドドドドッドドド――
ドドドドッドドドドッドドド――
ドドドドッドドドドッドドド――
「おおおお!? おおおおおおあああああ!?」
胸の高鳴りが収まらない。
ゴベtガオジョjヴァmフォアwギ;オジャmンヴァ;イジョ
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「にぎゃああああああああああ!?」
高鳴っていた心臓が破裂して
魔族は大量の血を吐き出した。
血だまりに沈む魔族に
少女が狼狽して言う。
「あああ! すみません!
あたし微笑みもカンストしてまして
あたしの笑顔を見た者は誰であろうと
心臓が高鳴り破裂してしまうんです!」
「カンスト・・・こわい・・・がく」
魔族が息絶えて
少女だけが森の中に残された。
オチが思いつかなかった。
ブックマークと評価一件につき、10+2話書いてみたいと思います。
もう少し延長させてやろうという方、
よければブックマークと評価をいただけるとありがたいです。
ブックマークつけるか迷ったときはつけてみましょう。




