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TRPGを作ろう  作者: 宮沢弘
第五章: 具体例: Φ-Meta System
31/39

Basics

 Basicsには2種類あるとします。1つは能力値、もう1つは基本スキルです


◆Φ-3.1

 能力値については細かい説明はいらないかと思います。PC/NPCの行動に関するもっとも基本となる範疇とそれが持つ値です。

 実際どのようなものがあるかは、エンティティを分析してということになりますが、だいたいどういうものがあるのかの例を見てみます。


◆Φ-3.1.1

 まずは、 “E” から始まる、いわばシステム間でのデータ交換用の記述、あるいは名前の使い方の提案があります。それに基づく場合、次のような能力値が設定されています。インデントが一段なのが、それにおいての “Primary” で、二段なのが、それにおいての “Secondary”です:

  - Body

    - Strength

    - Constitution

    - Size

  - Mind

    - Memory

    - Reasoning

    - Perception

  - Dexterity

    - Agility

    - Coordination

    - Quickness

  - Social

    - Appearance

    - Charm

    - Communication

  - Spirit

    - Aura

    - Intuition

    - Willpower


 基本的に “Secondary” の方を使う場合、 “Primary” の方は使わないようですが、それでも “Primary” だけで5個、 “Secondary” だけで15個、 “Secondary” の一部は使わずに “Primary” も使うような場合は最大で 20個の能力値が存在します。



◆Φ-3.1.2

 また、 “F” から始まるメタ・システムでは基本的に次のようになっています:

  - Body

    - Agility

    - Aim

    - Appearance

    - Balance

    - Brawn

    - Build

    - Constitution

    - Coordination

    - Deftness

    - Dexterity

    - Endurance

    - Fatigue

    - Fitness

    - Health

    - Hit Points

    - Manual Dexterity

    - Muscle

    - Nimbleness

    - Physical

    - Quickness

    - Reflexes

    - Size

    - Smell

    - Speed

    - Stamina

    - Strength

    - Wound Resistance

    - Zip

    - その他

  - Mind

    - Cunning

    - Education

    - Intelligence

    - Knowledge

    - Learning

    - Mechanical

    - Memory

    - Mental

    - Mental Strength

    - Perception

    - Reasoning

    - Smarts

    - Technical

    - Wit

    - その他

  - Soul

    - Channeling

    - Charisma

    - Charm

    - Chutzpah

    - Common Sense

    - Coolness

    - Disposition

    - Drive

    - Ego

    - Empathy

    - Fate

    - Honor

    - Intuition

    - Luck

    - Magic Potential

    - Magic Resistance

    - Magical Ability

    - Power

    - Presence

    - Psyche

    - Saniy

    - Self-discipline

    - Social

    - Spiritual

    - Style

    - Will

    - Wisdom

    - その他


 こちらはデータ交換用というような意図を持って並べられたものではなく、「ありえる」とか、「入れてもいいんじゃないか」というような基準で並べられています。ですので、上の◆Φ-3.1.1と同じだったり同じようなものだったりも含まれていますが、「それは能力値には入れなくてもいいんじゃないか」というようなものも含まれています。

 数だけ数えておくと、3個か、69個か、合わせて72個となります。


 なお、基本が “Body”、 “Mind”、 “Soul” となっています。これだけを見ると、この “F” から始まるメタ・システムではない、 “T” から始まる汎用システムと同じになっています。著者、出版社を確認する限り、両者になにか関係があるわけではないようです。ダイスの振り方も違いますし。ただ、歴史的に考えると、 “T” の方が “F” の方の影響を受けている可能性はあります。

 3つということだと、日本でも “M” から始まるものが「心」「技」「体」のような感じだったかと思います。これだと微妙に、「技ってなんだ?」と思えるかもしれません。


 まぁ、この様に、「能力値」とは言っても多様であるというところを確認しておいてくれれば構いません。それはまた、上手いこと選んでやるのがいいという意味でもありますが。


◆Φ-3.2

 では、基本スキルの方を見てみます。言葉に「スキル」とは入っていますが、実際のところスキルっぽくはないかと思います。普通にいうスキルが具体的とか細かいとしたら、この基本スキルはもっと広範囲のものを含みます。どれくらいの範囲に使えるかという点で見れば、能力値と同じくらいの適用範囲になると考えてください。

 こちらの例としては、私が作ったものなので遠慮なく “Δ” というシステムを使います。 “Δ”では技能木というものを用いています (同じようなものは他にもあります)。基本的には3本の木 (正確にはネットとかウェブとか) で技能 (スキル) を記述していきますが、その根には「職業」、「趣味」、「経歴」の3つになっています。それぞれを具体的に決めて、書いてやるわけです。これらのどれにおいても、複数持ちうるので、細かくは 3本以上の木ということになります。副業とかあるでしょうし、趣味も一つとは限りませんので。

 基本スキルの場合、3つくらいとか、この3つの一つ下の子くらいまでを基本スキルとして扱かってやるのがいいかと思います。

 もちろん、基本スキルとする場合でも、このような技能木という形を使う必要はありません。


 能力値の場合はいいとして、能力値を使わずに基本スキルを使うという場合、それぞれが何ポイントくらいというのは、能力値の場合と同様の見積りで大丈夫でしょう。


◆Φ-3.3

 それに対して、能力値と基本スキルを共に用いるという場合、すこし考える必要があります。


◆Φ-3.3.1

 能力値を重視する。

 この場合、能力値の値の方が基本スキルよりも大きい値を持っていることになるでしょう。


◆Φ-3.3.2

 基本スキルを重視する。

 この場合、基本スキルの値の方が能力値よりも大きい値を持っていることになるでしょう。


◆Φ-3.3.3

 両方を同じくらい重視する。

 この場合、能力値も基本スキルの値も同じくらいの値を持っていることになるでしょう。

 とは言え、どれくらいのバランスにするかは個々のTRPGにおける判断となるかと思います。


◆Φ-1.6 (タイプミスではありません)

 ところで、◆Φ-3.1にあったような “Primary” と “Secondary” というのは都合がいいので、すこし追加します。

 日本の “S” から始まる有名なTRPGがあります。それだと、「無名欄」と仮に呼ぶ箇所をダイスで埋めて、複数の無名欄の中身を足すことで、ここでの “Primary” に相当するだろう能力値を求めていたかと思います。

 その方法をそのまま採用するかはともかく、ここでの “Primary” と “Secondary” にも同じような方法が取れるかもしれません。

 例を挙げます。これはよく話になるものなのですが、◆Φ-3.1.1に “Coordination” というものが挙げられています。これは「知覚と体を動かすことの協調」だとか、「体全体の協調動作」だとか、ものによっては「視覚と手作業の協調」だったりします。ここでは「知覚と体を動かすことの協調」の意味で考えます。 “Coordination” は、◆Φ-3.1.1では “Dexterity” の “Secondary” となっていますが、考えようによっては ここでの “Primary” である “Body” と “Mind” だとか、あるいは “Mind” と “Dexterity” から求めるという方法もあるかと思います。

 この方法だと、個々の能力値が別個のものとして設定されるのではなく、多少なりともその間に関係があるということを現せるという利点もあるかもしれません。理屈をつけるのが面倒とか、多くなると面倒というようなこともありますが。

 具体的にどうするかというのはそれぞれのTRPGで違うでしょうが、能力値の “Primary” と “Secondary” の話だけではなく、能力値からスキルの初期値を求めるような場合にも使える方法です。


  * * * *


 このあたりまでは、まだなんとか例を挙げることができますが、これ以後、つまりこれまで「“Priamary” の残り」というように言っていたものは、そうは行きません。え〜、「“Primary” の残り」というように呼ぶのも面倒なので、もうそれらを “Priamry” と呼びます。

 次回は “Primary” の話です。行けるようだったら、どうせ分ける理由もなさそうなので “Secondary” まで行きます。


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