“Basics” の値の決め方と判定方法
やはりというか、具体例という要望がありましたので、でっちあげて説明してみます。できるだけメタ・システムっぽくしたいと思いますので、この例を使う場合には要素ないし項目からうまい具合に選んで、具体的なシステムの構築を試みてください。
使うダイスは 1d10 (10面を1個だけ) とします。ただし、 “Basics” にだいたい相当する箇所は 2d10 とします。まぁ、二個振らなくても、二回振ればいいということで、ここでは 1d10 しか使わないと主張しておきます。
なお、 1d10 というシステムは既にあり、単純にこれに名前を着けると被るので、とりあえずは名前はなしにしておきましょうか? あ〜、じゃぁ、名無しの意味も含めて、 “Φ-Meta System” としておきましょう。これも被るかもしれませんが、とりあえずご容赦ください。
内容的にも被ってしまうものが存在するかもしれませんが、そこは偶然としてご容赦ください。とりあえず、実用には向かないっぽくはしておきたいとは思います。それでも被っていた場合、それらの作者の権利を侵害する意図はありません。もし、被る場合、お知らせいただくか、可能ならば利用を許可するとしていただければ助かります。また、以下のものでは、バランスも保証しません。
「“Basics” あたりは 2d10」 と書きましたが、このシステムでは、これを 2 〜 10 の範囲に読み換えます。読み換え方は次のとおりとします:
◆Φ-1.1
2d10 “Basics”などの値 %
2 2 1
3, 4 3 5
5, 6 4 9
7, 8, 9 5 21
10,11,12 6 28
13,14,15 7 21
16,17 8 9
18,19 9 5
20 10 1
さて、この段階で、すでに正規分布に基いた判定を行なうと決めています。
◆Φ-1.2
もし正規分布に基づかず、一様分布の場合は、 1d10 かなにかで、 “Basics” などの値が 1 〜 10 になるように決めてもらうという選択肢もあります。
◆Φ-1.3.1
ここのところを、なにかのポイント割り振りで来めるという方法もあります。その場合、平均的に割り振った場合には、総計何ポイント必要かを目安にそのポイント数を決めることもできます。
◆Φ-1.3.2
あるいは上の 2d10 の欄にある数字のどれかを獲得に必要なポイントであるとして、その平均での総計ポイントを参考にポイント数を決めることもできます。
これらの場合、恣意的に割り振れるわけですので、一様分布を参考にするような割り振り方もあれば、正規分布に基いたような割り振り方もあれば、それ以外の分布に基いたような割り振り方もあります。そのあたりは面倒なので、「ポイント割り振りは一様分布に基く」と仮定しておきます。まぁ、この点については、ここでしか触れないと思いますが。
◆Φ-1.4.1, Φ-1.4.2, Φ-1.4.3,
あるいは、「“Basics” などの値がいくつのものを、何個取れる」というところを決めてしまう方法もあります。これだと、ポイント割り振りよりも、数字としていくつのものが何個あるかを指定できるので、一様分布か正規分布か、あるいはそれ以外かを見易くできるかとも思います。
◆Φ-1.5
また、今後についての確定ではありませんが、判定にダイスを使うことも一応決めています。ただ、現在の時点は “Basics” の値を決めるのにはダイスを使う方法を基本とするという程度ですので、今後別の方法も見ていきます。
ここから “Basics” などの話に入ってもいいのですが、長くなりそうなので、先に簡単に済ませられそうなところをやっておきましょう。
判定については、上記のような数値を使う場合、7種類の方法があります。
◆Φ-2.1
1d10 を振って、 “Basics” などの値以下や、より小さい値を出せば成功という場合を「下方ロール」と言います。
この場合、 “Basics” などの値と、出た目の差によって、成功の程度を決めるのが普通です。
◆Φ-2.2
1d10 を振ってた結果と “Basics” などの値を足した値を基に成功/失敗を判定する場合を「上方ロール」と言います。
この場合、合計の値によって成功の程度が別に定められているのが普通です。
◆Φ-2.3.1
Φ-Systemの原則からは外れますが、複数のd10を振り、 “Basics” 以下あるいはより小さい値が出たダイスの数で成功/失敗を決める方法もあります。ここで何個振るかは、 “Basics” などの値に等しい個数ということもあるかとも思いますが、別のもので来まっていてもかまいません。
成功の程度は、何個の成功でどの程度の成功なのかは別に定められているのが普通です。
◆Φ-2.3.2
あるいは複数のd10を振り、 “Basics” 以上あるいはより大きい値が出たダイスの数で成功/失敗を決める方法もあります。
ただしこの場合、単純にそのままだと “Basics” の値が大きい方が “Basics” などが現わすものの程度は高いことが普通でしょう。ですので、本来判定においては “Basics” などの値が大きい方が望ましいはずですが、判定は成功しにくくなります。
そこで手を加えて、 Xd10 においてある特定の値、あるいは特定の値以上、あるいは特定の値より大きい数を出したダイスの数を “Basics” に足すことで成功/失敗を決めることになるでしょう。
ここで何個振るかは、 “Basics” などの値に等しい個数ということもあるかとも思いますが、別のもので来まっていてもかまいません。
成功の程度は、何個の成功でどの程度の成功なのかは別に定められているのが普通です。
◆Φ-2.4
トランプを数値として扱う場合も、Φ-2.1からΦ-2.3と同じように扱えます。
◆Φ-2.5
トランプを本来の (?) 意味で使う場合、あるいはタロットを解釈して成功/失敗を決める場合は、 “Basics” などの値が必要ない場合もあるかもしれません。
あるいは、解釈の結果から得られる成功/失敗に対して、その程度を表わすものとして使えるかもしれません。
◆Φ-2.6
ダイスなどではなく、1ターンや1ラウンド (後述) あたりのPCの「行動ポイント」のようなものが存在し、それを行動や行動の対象に割り振って成功/失敗を判定する方法もあるかもしれません。この場合、上方ロールと同じように “Basics” などにそのポイントを足して、結果を求めることになるでしょう。
ここで割り振ってとあるのは、メジャー・アクション、マイナー・アクションのような行動に対しての場合もあるでしょうし、前、右のような方向に対する場合もあるかと思います。
行動ポイントのようなものが一定の場合もあれば、1ターンや1ラウンドごとに乱数の要素を用いて変動するという場合もあるでしょう。
◆Φ-2.7
やはり 1d10 を使わない場合となりますが、 “Basics” などの値だけで成功/失敗を判定する方法もあります。
これに限らないのですが、行動を起こす側、行動を受ける側のそれらの値の差で、成功/失敗を判定します。また、とくに行動を受ける側としてNPC以外を相手にする場合は、対象などによって “Basics” などに相当するものを定義しておき、その値を使ったりもします。
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以上、 “Basics” の設定方法と、判定方法の概略を紹介しました。
なお、「◆Φ-X.X.X」というようなマーカが入っているため、すこし読み難いかもしれません。全体としてそれらのどういう組み合わせがあるかまでをこのマーカで表示することはしませんが、段階ごとの選択肢のマーカとして読んでください。
もちろん、ここ、あるいはこれから挙げるのに漏れがないとはいかないでしょう。そのあたりはご容赦ください。




